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空はいいよね。

作者: 泥沼人間

残酷云々のお約束は、ご自身で感じ取ってください。

また、間違いや小説が見にくいという御言葉は、受け付けません。

私は、こちらが本業ではないのです。

補足はある程度できます。

適当に感想の『一言』で、送っておいてください。

的外れた質疑は、応答いたしませんので了承してください。


僕は空島に居た。

〈目的:地の滅んだ意味を調べてこい〉


 この世界は、雲海の上にある島の上に、人間が住んでいるらしい。

その代わり、大地は滅んでいるらしい。しかも、小島や大島もある。

そのなかでも大きな島の中央には塔があり、樹海・古代技術による結界・魔法無効化地帯や竜が飛び回り守っている。


 最初に僕は本島に行き、そこで航海術を習う。

この世界は、なんと、空中でバイキングをやるのだという。

簡単に言うと、船を近づけて一気に乗り込んで物理的に制圧するという事だ。

勿論、のりこむ戦士・操縦士・航海士・料理人・海医・砲雷士。

機関士が最低でも必要になっている。どこぞの海賊だ!


 僕は船長になって、いろんなところに行って解決した。

それをダイジェストで語ってみる。

この空には、ふつうに海賊や宝を求めて戦うトレジャーがいる。

しかも、それに合わせて、船長ら全員は大地(島)に下りて、周囲の凶悪な生物を倒す事もした。


仲間は基本的に、傭兵所と言う名の[Hello Works!]で、共に行かないかとさそう。

この傭兵所は、学校から輩出された人物を外へ送り出すための場所だ。

ここで若輩者は、年配者にいろいろと教えられて外の世界に飛び出す。

 僕はいちいちそんなことはしない。友をさそい、一気に躍進することを狙う。

皆はあの塔を狙っている。そう、ほかの生徒もそうだが、僕は違う。

他の所を行く。森林に紛れ込んでいる遺跡を行く。


「ここは?」

「古代の遺跡だ」

「んなこたわーってらい」

「少々黙っとけ。気配を消さねば、死ぬぞ」


奥に進んでいき、祭壇のある赤石をつかったピラミッドがあった。

其処から奥に入っていく。

奥には何もないと思うだろうが、祭壇を動かして入っていく。

祭壇は、蛍光ペンキを塗って、淡く見えるようにする。

皆松明を持って奥に進む。

奥にあるのは、赤いルビーを手にもった石像。


「ひゃっほーう!」

「盗んだら殺す」

「はい」

「このルビーを取れば動き出す気を付けろ」


ルビーは後にして、考古学者にこの壁にある全ての文字やら模様を全て撮影してもらう。

崩れたら困るからな。


「どうだ?」

「はい。あなたの言っておいたように、古代文明の文字です。

 しかし、今の時代と違って文面が違いますね」

「文面じゃない。言語が一つじゃないんだ」

「なっ!?」


この世界の人間は、言語が統一されている。

だからか、他文化と多様化された言語には、違和感を覚えているとのことだ。

不憫ではないのか、という言葉があるが、残念ながらそれは違う。

言葉の違いにより、文化が違う。

しかも、意味がなかなか通じない言葉も自分の言葉に直してみると、中々不思議に思うことができる。

ほかの国がどのように、自国や自然をどのように思っているか。

西欧は戦争が多かったことから、文字数が少なかった。

北国も書くものが、とても少なく高価だったため、文字数が少ない。

その代わり、温暖で平和な場所は、文字が多く多様化している。

単純で直感的な言い回しが、この国では意味を深め遠回しの言い方ができる。

直線過ぎて察しられやすいのとは違って、己の性能によって相手の言い分が理解できるのだ。これほど素晴らしいものはない。


 さて、先にこの石像の自立魔法陣を機関士に解除してもらって、ルビーを取る。


「売って資金の足しにするのか?」

「お前は、金にばかり目が行くな」

「いいじゃんかよ。で、どうなんだ」

「殺すが?」

「わ、わかったよ」


僕が船長なのを忘れているな?

帰るとき時、先ほどの現金なやつがわざと腰の紐を緩くして置いたルビーをとって先に逃げたが、背中を銃で撃つ。


「ぐはっ!」

「俺が船長だということを忘れているな?海賊」

「な、何のことだか……」

「おい、まるわかりだぞ。出てこい。東に3、西に7」


暴露すると、次々出て来る海賊。


「見破られちゃあしょうがない。行くぞてめぇら!」


愕きだったが、海医・考古学・機関士や料理人以外が襲い掛かってきた。

検討はしていた。ルビーと僕の行動を熱く見ていた戦士は、すぐにわかった。

では、古代兵器の力を見せてもらおうか。


「………」


僕はあの壁に書いてあった言葉をそのまま言う。


「死ねえ!!」


敵意をむき出しにした奴らは、全員丸焦げになって死んだ。

勿論、若い女子供もいたが、正直どうでもいい。


「行くぞ」

「はい」


仲間に残ったやつらは、ひ弱でいつ死んでも可笑しくないため、死ぬ気で付いてきてくれている。


「機関士、お願いする。操縦は俺に任せろ!考古学者は、本を見て何かわかればメモをしておいてくれ!海医は、双眼鏡を見て、敵がいないか見ておいてくれ!」

「はい!」


考古学しか返答はこなかった。

そうだ。傭兵所に輩出ではなく、排出だったな。

友だちだから大丈夫だと思っていた矢先、お金関係であらそい、相方を殺すということが起こっている。授業は、基本的にやりかたのみ。

他は自由時間だ。

その時間は、基本的に、全ての兵科の本と今までの死亡例等を見ていた。

友人・海賊・男女関係が、最下位順位で頂点だった。


 僕は、向こうに就いたら、宝よりも経験を積みたいという奴らを選んで乗せる事を決定している。

考古学者は一度下ろして、写真の写し方を習う。

次に、宝箱を開けてとった硬貨を売って、現金に替えて縦横動く砲台を作る。

この世は基本的に艦内に縦または固定の砲台が多いが、こちらは艦上に作っている。

真下にも撃てるように、レールで移動することができるようにした。

次は氷河に包まれた大陸、または巨大な入道雲が常時雷撃を打ち付ける大陸に行く。


ああ、そうだ。

まだ、何故こんなことをしているのかと言おう。


それは前述にもあったように、大地が何故雲で閉ざされたのかと言うことと、この雲海の世界の致命的な弱点を見つけたのだ。

 まずは一つ目の弱点、『魔導エンジン』。

機関士に、魔力の多い人間がよく就く。

エンジンの質と魔力の質が調和することにより、燃費が良くなり馬力や最高速度も上がる。

しかし、弱点がある。

魔力を加えられずに72時間すると、浮力を失い沈む事。

そして、機関士の短命化。

魔力は、命を燃やして作っているものだ。

どんなに魔力があろうとも、長時間の使用は禁止だ。


 二つ目の弱点、魔導エンジンの素材『魔石』。

この石は、あの塔のある大陸から掘り出されている。

質のいいものから悪いものまで産出されている。

魔石は、内部に魔力を溜めて使用する、コンデンサのようなもの。

無限に溜められず、いつでも使えられるわけではない。

石も劣化して、貯蓄量が減っていき、最後には割れてしまう。

魔石は世界規模で掘られているが、海賊らによる盗掘で年々産出量が減り、浮島の高度も下がったと言われている。


 三つめの弱点、『魔力』。

魔力は、もともとは人間にはなかったもので、炎・雷・氷がうまく作用し、古代兵器の運用で誕生した代物だと言われている。

恐ろしいことに、その魔力も波長というものがあり、その波長が例の塔の結界や周辺の樹海を燃やすごとに、減少して行っているとの報告がある。


今はこれくらいか。さて、氷河の大陸に到着する。

この大陸には、まず人間はこない。

というよりも来れない。この『聖火のルビー』が無ければ、この猛吹雪の中を潜り抜けてくることできなかった。

このルビーも魔石だが、『神魔石』と呼ばれ莫大なエネルギーを放っても何発も撃てる魔石のことだ。

さすがに、オーバーヒートはするので、冷却をさせなければならない。


 この大陸では、この船を上にあげておいていく。何日かかるかわからないが、ルビーが道を指してくれているため、迷うことはない。

しかし、道が悪かったのか、中々つかない。


「ここ、一度通りましたよ」


航海士の女性が言う。


「だよな」


まさかとは思うが、やってみるか。


「戦士!地面に向けて、ソードウェーブだ!」

「はいよ!でぇりゃあああああ!!」


周辺の雪と比較的やわらかい氷を打ち払うと、鉄格子の扉があった。

この中にルビーをかざして、中に入る。

ルビーのおかげで、松明はいらない。むしろ、暖かい。


「寒くないか!」


皆は寒くないという。

入っていくと、中央に、噴水とその中に鎮座する氷河の結晶があった。

『聖零のサファイア』

手に取らずに、周囲の壁など全てを写真に収めていく。

そして、ルビーを手に、奥の部屋に進む。

其処には、巨大な兵器があった。


「な……なんだこれ……」


考古学者が読む。


「待ってください。ここに何か書いてあります。えーと、

ラナロード伯爵の特攻兵器『カルラス』兵装は粒子砲・電磁バリア・反物質爆弾…?

なんですか、これ。マッハ5?えーと?」

「もういい。大体わかった」


僕は機関士に、自立魔法陣を描かせる。そして、サファイアにかかっていた呪いを解放し、こいつの舵にサファイアをのせる。

すると、遺跡が地鳴りを起こす。


「全員、こいつに飛び乗れ!」


わー!と全員飛び乗った。

遺跡の屋根が開き、この兵器を上に運ぶ。

兵器は、動き出し僕らの船にまで運んでくれる。


「魔力がいらない…?」

「そりゃな。核融合エンジンで動いているからな」

「はい?」

「魔法が撃てない『ルビー』で動いているのと同義だ」

「なるほど」


この『カルラス』は、船についてくる。

考古学者は、ついてこずに降りたといったが、この作戦は何週間か経った後だ。

さすがに、方位や海賊の分布等を図ってころあいを見なければならないし、経験値を詰ませなければならない。

今まで通りに、強制解除では戦えないだろうからな。


 氷河の島の圏内から抜けてきたとき、海賊の船に遭遇した。

この『カルラス』の力を見るときだと思った。

『サファイア』は、海賊を敵と認識し排除した。爆散!

かなりの戦力だ。すごいな。

言い忘れてはいるが、ちゃんと元の船に乗り換えている。

そうしないと、物見の見物をすることができない。


 戦闘後、一度雲の下の世界を見ようと思った。

下界に向かって進路を取る。

しかし、底辺の雲と気流がおかしい。


「船長!魔導エンジンの魔圧が下がってます!」

「何!?」


そうか、もともとは魔力の無い世界だったな。

で、上空に打ち上げた瞬間に、魔石のおかげで魔力が誕生した。

もともと地上は、魔力がなかったようだ。

この空には、必要不可欠な存在ということか。酸素みたいだな。


「『カルラス』!下から押し上げてくれ!」


『サファイア』が輝き、この声に応答する。

下に『カルラス』がもぐりこみ、押し上げてくれる。

しかし、馬力が低い。まさかと思う。

すぐに船尾から乗り込み、半手動で操縦し上空まで持ってくる。

『サファイア』は、テレビの砂嵐のようになっていたが、ここまで来ると正常化していた。

やはり、下界に行くには、この船を捨てなければならない。

このことを再度本船に移ったときに、全員に伝える。

主に、操縦士は場所が変わる。操縦桿を握ることになる。

この船は、遠距離が得意で、近距離にはなれていない。

そして、どこにも危険はあるから、戦士の必要性はかなりある。

一度戻ろう。


 数週間後、最後の大陸を見つける。

『雷撃の大陸』だ。

僕らは、『カルラス』も率いてその地へいく。

途中から暗雲が酷くなってくる。そこに、雷が周囲を巡る。

『サファイア』と『ルビー』が光り輝くと、周囲を巡っていた雷は道を作る。

雷は閃光を放っていたが、黄色になって電磁で運んでいく。

自動で遺跡に入っていく。

中に入ると、以前の都市か何かがあった。今では完全に荒廃している。

最奥部にある城からは、緑の光が漏れ出している。


「あそこだな。最後の石だ、行くぞ」

「承知」


途中に現れた敵は、戦士が一気に刈り取っていく。

今思うと、こいつだけで良く来れたなと思う。

ほかの所は、十数人もやとっていた。

いや、航海士に敵の少ないところを選別してもらっただけなんだが。


 城の目の前に来ると、『ルビー』と『サファイア』が出てきて、円を描く。

城の階段が、斜面からせり出してくる。

二つの石は、懐に戻る。


「船長」

「何かな?」

「『ルビー』は以前みましたが、『サファイア』はどんな力なのですか?」

「凍結」

「なるほど」

「だけど永久凍結なだけで、体力を上回る攻撃をしないと、倒したことにはならないよ」

「それはまた、面倒な」

「いや、最低でも1は食らう。ちくちくすれば、いつか倒せるさ」


階段を上って城の中にくる。

『翡翠に輝く石』は、台座の上に鎮座している。

目の前の黒い石の文字を、考古学者が読み上げる。

最後の試練は、解呪で解く。周囲の文字や絵、宝物を撮り取っていく。


「船長!奥にすごいのがあります!」


奥に全員行ってみる。そこは、空洞かなにか。

突然、緑に光る液体が入って来る。

皆慌てるが、僕は慌てない。液体は部屋を満たす。

この液体は、映像を流し始める。

声はなく、文字と映像のみを流し続ける。

考古学者が読んでいく。

なるほど、これは分割地異の起こった原因を、二つの石があったあの部屋の説明を簡略化して伝えているようだ。

やはりあの巨大な塔が原因か。


〔地上の者は、バベルの塔と呼んだ〕


マトリョーシカと言うよりも、重なったコップを風圧で押しのけたみたいだな。

のけられた上の塔は、ほかの大地と連動していて、一気に上に行ったと。

酸素は魔力や上にいった大地の樹海が、酸素を多く作り出したようだ。


 終わった時、エメラルド・ルビー・サファイアを塔の鍵としたようだ。

手に入れた石は、その名の通り『聖雷のエメラルド』。

三つの石が集まると、その三つの石が台座の上で円を描き交差し、演出を行った後、全員に赤・青・緑の光が配布される。

それは体内に吸収される。


 この後、余った資金で船の車庫のようなものを建てて、そこにわれらの船を置く。

機関士が封印する。

僕らは、『カルラス』に乗り込む。

そして、今まで不自然であった塔の下に上る雲の塔の中に行く。


途中までは海賊やほかの船団が居たが、機関士の魔力で増強された粒子砲で一瞬にして蒸発するのを見た後は、手を出してくる馬鹿はいなかった。

だが、ほかにもいる。竜だ。

備え付けの機関銃で、撃ち落すこともできたが撃ち漏らしもある。

その場合は、戦士の『鎌鼬』で、かたを付けられる。

火炎攻撃や魔法は、電磁バリアで防げる。

電磁と言う名の何かだろうな。


雲の塔の中に行く。

そこは、融解しそうな熱・酸素や魔力の無い空気・溶岩や雷の飛んでくる場所だった。

しかし、例の三つの石のおかげで、全ての害を遮断することに成功する。

操縦士に指示をいきわたらせる。


一気に下降し、下の方に見える塔へ向かっていった。

厚い雲の層を抜けると、そこは一面紅蓮の大地となっていた。

最早ここはどこ状態だ。

絶えず地鳴りと噴火が止まず、雷や上空で冷え固まった岩石が地上に打ち付け溶岩津波が引き起こされていた。


僕たちは、その中で一番高いところにある構造物を目指して進路をとった。

マントル付近を一気に上昇させているため、地上にあったとおもわれる塔は一本だけその場にたたずんでいた。

ボロボロにくすんでいるが、土をのけるとそこにはきれいなミスリルの金属面がみえた。

たぶん、マントル付近の断層が、地上に隆起した所からミスリルを採取し、薄く延ばしてはっつけたのだろう。

以前、ミスリルは、奥に風景が見える程薄くまで引き延ばしてから、加工するって鍛冶屋の人が言っていたっけな。

金かよ。

それでもチタンより固い。


 われらは、その塔の中に入る。

内部は清潔にされていて、空気清浄機が正常に作動していた。

そんな風景破壊の物があっても、周囲には歴史を感じる絵や文字がびっしりとあった。

其処には、科学の道を進んでいた世界が、突如として使用された魔法に、破滅の一途を進まされた事が明記されてあった。


「隆起した断層から新たな物質を発見。奇妙な輝きや性質を放っていたため、

伝説上の物質『ミスリル』とする」


「『ミスリル』を化学的・原始的・熱的に、幾重もの研究をすると、

粒子・電子・中性子・陽子・重力子とも違う物質が発見された」


「また我々は新たに隆起した遺跡を調べる。そこでは、魔法という物が存在していた。

杖で放つような夢物語だが、現実は陣を描かなくてはならなかった。

しようするのは、ミスリルだ。

こいつで陣を描き、思念することで対象を思惑通りにすることができる」


「ミスリル発見から、10年が経とうとしていた。ミスリルが外に情報が洩れ、それを奪おうと、諸国が動き出した。

しかし、魔法というものは、説明されてはいなかった。

スパイもそこまでは、情報収集ができなかったと言える」


「戦争が始まって、6か月。ミスリルによる魔法使用は、限界に来ていた。

発掘されたミスリルだけでは、戦に利用することもかなわなかった。

魔力を失ったミスリルは、粉々になって土に戻った」


「さらに半年が経とうとしていた。世界的な地震が、巻き起こる。

おかげで我が国だけは、経済的破綻を引き起こしている。

ミスリルの使用用途はわかっておらぬまま、相手に譲渡される。

だが、我々は海上まで隆起した大地を発見した。

まさか、と思い行くと、紺碧の魔力密度の濃いミスリルと、様々な色をした石が見つかった。

その石を『魔石』とよんだ。

後にわかったが、充電池のようなものだった。」


「戦争は、瞬く間に開始される。

しかし、魔石とミスリルによる攻撃とあの大地から送られてくる魔力により、形成は我々の圧勝だった。

粒子砲・反物質・水爆・原爆・重力子爆弾・雷撃砲等の破壊兵器を、瞬く間に防ぎ跳ね返すことに成功した。

また、魔石の中で特に大きい物を、実験してみる。

結果は、一国とその隣国の半分を丸ごと消し去った」


「それからは地震は全く起きなかった。

例の破壊により、マントル活動が低下したのだ。

我々は、今までの苦渋を返すため、魔石をほしがった。

政府はついに、マントル付近に魔石を設置し、上に跳ね上げることに成功した。

また『棚から牡丹餅法』を生み出し、周辺のマントルを上に押し上げてそこから魔石を取ろうとした。

もちろん、魔法に関する遺跡も掘り上げた」


「そこからは早かった。

世界を滅ぼしつくし、遺跡と共に魔石を掘り出すために、マントル付近に魔石を『転移』させて設置した。

魔法はみなに夢を与え、共に経済を回復する手段であった。

王は止まらなかった。

私達研究員も、当時は子供に戻ったかのような心持であった。

しかし、悲劇は起こってしまった」


次で終わりか。長いなこれ。


「発動させると、周辺の魔石やミスリル・濃いミスリルはオリハルコンと名付けたのだが、それと共に、聖水という魔力が水に溶けたものも共に発動し、滅ぼした大陸が地上7キロまで浮かび上がってしまった。

多量の魔石が上昇時の勢いに耐えられず落ちてきた。

私は魔石が落ちてくるたびに、大陸が徐々に下降してきているのを見てぞっとした。

王はさすがに、いらないものまであがってきたためか、制御装置を作った。

しかも、今度は全ての大地を上げるとのこと。

すでに魔導エンジンという魔力で動くエンジンを魔石を触ったままの妊婦がうんだ魔力を持った子らをつなぎ合わせてつくられていた。」


「私は王の暴走を見かね、この地にいまだに残るプルトニウム等が、分割地異の時空気中に分散する可能性もあるので、魔力と共にかねたハイブリッド原子融合エンジンを作った。

二つ作り、一つは爆弾を付けて王国に特攻させようとした。

一つは、何かあったときの戦闘船。

一つは、住居のある移動船。

ついでに、例の制御装置にもリミッターをつけた。

そうしないと、上下させる場合勢いがあると大地が瓦解してしまう可能性があるからだ。

そこで、この三つの石を使う。

他の魔石とは違うもので、もともとは遺跡にあったものだ。

あの遺跡には、恐ろしいことに今の私達の事が記されていた。

昔を思い出すと、今の状況はあの字面のままだ。」


「すぐに制御装置と三つの石につなげる。

私がなぜ、あの遺跡を利用したのかと言うと、あの石には封印があの場所でのみかけられたのと、遺跡の耐久力を買ったのだ。

もともとは、圧倒的な地圧で押さえられていた。

なのに、つぶれず燃えなかった。

本当に素晴らしいよ、過去の人物は。

私も一つ作ってみた。

それでも材料がなんなのかわからなかったため、一番近くにあった遺跡の一部を借りてみた。そうだな、何もないのはだめだな。

よし、私の名を連ねておこう。

今では伯爵も何もないが、ただの個人名では物足りなかろう。

『武装戦艦カルラス』、我が国の名を持った船よ、生きてくれ」


終わったのか?


「終了か?」

「いえ、最後にあるのですが、かすれて見えません。最後に、この著者は特攻したようです。城は無事だったようですが、衝撃で中の人たちは死滅したようです」

「なるほど、ありがとう」

「いえ」


すると、いきなり地鳴りが僕らを襲う。何があったのか、外に見に行く。

それは、これから起きるであろう、出来事の末端のものだった。

大き目の島が、上から落ちてきた。

地平線に消えたが、溶岩が波打っていた。

これはそうそうにやらなければ、まずいことになる。


「作動させる!やれ!」


三つの石を出し、上の方にあった中枢機能に向かって投げる。

石は途中で浮遊して止まり、中枢機能中心に周り始める。

中枢機能は光り始める。


「天穿〈てんが〉を行います。被害はいかほどのものにしますか」

「全ての大地をおろし、気候を戦争以前の状態にせよ!

魔力が尽きない程度にゆっくり下ろせ!」

「かしこまりました。では、開始します。危険ですので、外部で待機しておいてください」

「行くぞ!」


全員乗り込み、外にでる。世界に徐々に雨が降り始める。暗雲は、きれいな雲に戻る。

そして、底辺であり膜であった雲は晴れ、上空にある大陸が見えた。



〔天穿開始〕




 世界は降りてきた。元のあるべき場所に。

足りない部分は雨により、海となった。マントル上部は、マントルからの溶岩でくっつき元のプレート配置に戻る。

酸素は上空から降りて来る。


そして、今でも浮かんでいる大地がある。

樹海や竜・狂暴な生物を残した塔、三つの石を鎮座させる三つの島と周囲に点在する島。

これらは、高い硬度を誇り、発掘できないようになっているものらである。

後の『トライアングルサークル』だ。


この中でしか魔法が使えない。使用するだけではなく、魔力は循環する。

循環したものが、『神魔石』に貯蓄され魔法を放つという構造らしい。

考古学者が、本を読んで見つけた。


〔死者6名負傷者3900名〕


「大変結構。では、三つの石は元の場所に戻るがいい。そして、余った魔力で周囲を守れ。君たちだけでは無理だろうから……機関士!」

「はい!」

「解呪不可にせよ」

「……いいんですか?」

「命令だ」

「はい」


 いろいろと決め事はあったが、ルビーは灼熱の熱と恒星を周辺に纏い、

サファイアは絶対零度以上の寒さと猛吹雪を維持し、

エメラルドは猛烈な雷撃の雨を降らせる積乱雲を周辺に纏う。

バベルの塔は、どちらともにも三つの石をもっていかないといけないようにもした。

そうしないと、持っていかれる可能性が高い。

竜に殺させて、魔石を元の位置に戻すようにする等。


竜はもともとテロ破壊させないように作った生物兵器のようだ。

死んでも自動修復が可能で、塔をよく守るのだそうだ。

塔にある結界や竜は他の所にも反映させてもらう。

灼熱・煌雷・雹零の竜ができたが、これは内緒にしたい。強すぎる。


「反物質で死なないか。いいな」

「よくないっす!逃げるっすよ!」



 さて、この世界も安定した。

カルラスは再度、サファイアの所に封印する。

そして、魔導エンジンを動かして、周辺世界を見る。

その時、地震と噴火が起こる。

世界的な隆起と大陸形成が行われることになった。


 「皆の者、よくぞ今までがんばった。

その三つの石の加護は、末代まで受け継がれるそうだ。

過去の事を伝えるために、ちょいとお願いしてきたからな!

世界的な救世主だ。誇っていいぞ。

だが、鼻を高くしすぎるなよ。命を狙われる。

だから、新たな大陸を探しに行こうじゃないか」


あれから、一年。世界は少々混乱はあるが、比較的平和になった。

水不足も軽くなり、食糧不足もなくなった。

普通の生物も誕生し、国も村という形だが形成されていっている。

三つの石の島と空の塔は、纏めてどこかに漂流している。

地上のバベルの塔は、いま現在でも『天穿』が行われた場所でそびえ立っている。


〈よかったな〉

ああ、そうだな

〈では次も行こうか〉

ややこしい世界はもうやめてくれ。

〈8か月で冒険は終わったが、徐々に長くしていくぞ〉

やめてくれえええぇぇぇ!!

〈次も楽しませよ〉


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