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第4話 名前はまだない
ソファの上で、猫が丸くなっていた。
主人公
「そろそろ名前決めようか」
猫
目だけ開ける。
主人公
「白いし……シロ?」
猫
尻尾
ぱたん。
主人公
「ダメか」
少し考える。
「じゃあ……ミルク?」
猫
ゆっくり瞬き。
そして顔をそむける。
主人公
「それも違う?」
猫
知らない顔。
ソファの端に移動して、尻尾をふわっと揺らす。
主人公
「わがままだなぁ」
猫
小さく
「…にゃ」
主人公
「え、今の肯定?否定?」
猫
無言。
しばらくして、猫がゆっくり近づいてくる。
そして当たり前みたいに
膝の上。
主人公
「名前は嫌だけど膝はいいんだ」
猫
目を閉じる。
主人公
「不思議な猫だね」
猫
尻尾
ゆら。
主人公
「まあいいか」
頭を撫でる。
「そのうち決まるよね」
猫
小さく
「…にゃ」
でも結局、
この猫はまだ名前を決めさせてくれない。




