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第3話 棚の頂上の女王
仕事から帰って部屋に入ると、猫の姿が見えない。
「またか…」
ふと棚を見ると、猫が上でどっかり座っていた。
主人公
「そこ登れるんだ……」
猫は尻尾をゆらゆらさせ、何事もなかった顔。
手を伸ばすと、少しびくっとする。
でも降りようとはせず、じっと棚の上からこちらを見ている。
棚の横に椅子を置いて降ろそうとすると、ジャンプ力が活きる。
「おお、飛んだ!」
猫は軽やかに棚から着地し、ソファへ。
その瞬間、棚の小物が少し倒れる。
主人公
「あ……やっぱりちょっとやらかすんだね」
猫は知らん顔で尻尾をゆらゆら。
その夜、膝に乗る猫。
「今日も何もなく過ぎると思ったけど……」
猫は小さく「…にゃ」とだけ鳴き、ふわっとした尻尾で主人公の腕を包む。




