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魔科学  作者: 水銀
東方魔法連邦編
7/26

旅の始まり

朝日が昇り切り間もなく昼になる頃、2人は国境の検問を目指して道無き道を進んでいた。


「それにしても森といい道といいなんでこんなに整備されてないんだろう?」


「仕方ないでしょう帝都を中心に開発を進めているとはいえまだこんな辺境には帝都の開発団体もまだ来ないわよそれに今は帝国の中でも王国と接している西部地域の開発を進めてるっていうしここが開発されるのはあと10年後とかになるんじゃないかしら?」


帝国には開発を担う組織があり王族の直属で現在は王太子の指示のもと西部の開発に当たってるらしい。


「それにしても検問までの道としては荒すぎてるというかなんというか」


「はいはい文句言わない!山賊だって昔お父さん達が討伐したからいないし帝国にはダンジョン自体少ないから魔物も少ないから比較的安全だし道が荒れてるくらいで文句言わない!」


「は〜い」


それから時々休憩しながら順調に進んでいき明日の昼には着くというところで夜になり野宿することに。


「私はご飯を作るからノアはテントの設営してね」


「肉体労働は苦手なんだけどなぁ」


「つべこべ言わずやる!」


「テントって言われてもなぁ建てたことないんだよなぁ」


カバンに入っていたテント一式を取り出す。


「さてこれはどう組み立てるんだ?説明書とか一切ないんだけど⋯⋯」


テント自体建てたことがないため、わからないことだらけだった。


「どうしたものかなぁ⋯⋯そういえば!」


思い出したかのように、自分で持ってきたトランクを開けて杖と本を取り出す。

杖は誕生日にもらった()()()()そしてもう一つも誕生日に貰った魔法について書かれた本。


「確かこの本の前半に魔法について書かれていたはず!」


本を開けて内容を見ていく。

魔法とは言葉を介して繰り出されるものの総称である、実際に魔法を使うためにはまず魔力と魔法適性の両方を1以上持つことが前提条だ、そして魔法を使う時に最も簡単なのが()()()()と言われる魔法でこれは魔力を込めて「〜〜魔法」と発することで発動できるため一般の人から軍人まで多くの人が使うためこの名前になった、また一般魔法ではイメージをすることが大切なため頭の中でどんな形でどんな魔法にしたいのかを深く考えイメージする必要がある。


「なるほどじゃあまず魔力を込めてイメージして土の魔法って言えばいいのかな!?」


するとわずかに地面が揺れそして勢いよく3メートル以上の土の柱が出てきた。


「うわぁ、どうしてこうなった?」


気を貫きその木に止まっていたであろう鳥達が慌てて飛び立つ。


「ちょっとノア!これは一体なんなの!?」


流石に料理中のユーリも急いでこっちにきた。


「いや〜そのテントの建て方がわからなかったので魔法でどうにかできないかなって⋯⋯へへ」


「はぁ〜」


とてつもなく大きなため息をついた後。


「もうノアは料理してきて一回作ったことあるのだから多分ノアでも出来ると思う私はテントを設営するから」


「その〜ごめんね?」


「謝る暇があるなら料理しに行く!」


「はい!!」


すぐにさっきまでユーリがいたところに向かう。

そんな背中を見ながらユーリはもう一度ため息をつく。


「はぁ〜、朝はかっこよかったのに、どうしてこんなミスしちゃうかなぁしかもこんなにでかい土の柱ができちゃうかな〜しかも私の身長の2倍ぐらいあるんだけど、道イメージしたらこれが出来るんだろう?まぁ私には魔法適性がないからわからないことだけど⋯⋯ってダメダメこんなにネガティブなこと考えたら!よーしテント立てるわよー!!」


それから30分ほど経ちそれぞれ準備が終わった。


「それじゃあ食べましょうか」


「うん!久々で何回か包丁刺しそうになったけどなんとかできてよかったよ」


「切る野菜も最低限にしたはずだったんだけど⋯⋯まぁノアに怪我がなくてよかったわ」


「それじゃあ僕もいただきます!」


今日のメニューは大豆とジャガイモをトマトスープと煮込んだ至ってシンプルなメニューだ。

しばらく初日の疲れと空腹を取るために黙々と食べ進める、そして2人ともある程度食べたところで。


「ねぇノア」


「何ユーリ?」


「しばらく魔法禁止ね」


「うん⋯⋯⋯⋯え?」


脳が一時停止するがすぐに動き出す。


「どうして!?どうして魔法が禁止なの!?」


「主な原因はまぁこれね」


静かに土の柱を指差す。


「まだ魔法がしっかり制御できていないのに魔法を使うのはだめ、それに今日はなんともなかったけどもしノアに何かあったら私⋯⋯」


「私?」


「えっ!?いや私のやることが増えて大変だからね!」


「うぅ否定できない⋯⋯」


「わかった最低限魔法を使える先生みたいな人が教える環境を作ってからじゃないとダメ!!」


「わかりました⋯⋯」


誰から見ても落ち込んでいるノア。


「はいクヨクヨしないそれより明日も早いんだから寝るわよ!じゃあまずノアがあそこの川で水浴びしてきて!」


「はぁい」


腰を曲げながら目と鼻の先にある川に向かう。


「もう、あんなに落ち込まないでよ⋯⋯仕方ない」


それから2人とも水浴びを終えてテントに入る。

テントに入ってからもノアの気分は戻ることなく落ち込んでいた。


「もう!仕方ないわね!!」


バッと被っていた毛布を飛ばしてユーリが座る。


「どっどうしたの!?」


「ノアが落ち込んでたら私もぐっすり眠れないのよ!はいこっちきて!!」


ユーリは自分の膝を指差してこっちをみる。


「そのそれは一体?」


「膝枕以外ないでしょ!言わせないでよ恥ずかしいんだから」


「でもそれならやらない方が」


「知ってるわよ昔から落ち込んだ時はルーナさんに膝枕しながら子守唄を歌って寝かしつけてもらってたことを」


「っ!どうしてそれを!!」


「一緒に住んでたら1回や2回見ることはあるわよ、それにこれはお礼でもあるから気にしないで」


「お礼?僕何かしたっけ?」


「それは⋯⋯馬車でノアも私に膝枕してくれたでしょ!そのお礼よ!」


「あぁそういえば」


「とにかく早く」


強引に僕の頭を膝の上に乗せるそして。


「じゃあ歌うから早く寝てよね!!」


それからユーリは子守唄を歌ってくれた、馴染み深いだからこそ安心できる歌を。

5分経つか経たないかぐらいで僕は眠りについた。


「あら意外と早かったわね、それじゃあ私も寝よ、おやすみのノア」


次の日


「じゃあノア、今日で検問を超えるわよ!」


「りょ〜か〜い」


テントなどをしまい出発する。

そして昼になった時検問に到着する。


「さてどうやって通りましょうか」


「普通に通してくれるのかな?一応15歳にはなったけど」


検問を前にしながら2人で悩む、検問には帝国兵が2人立っている、この検問自体帝国の北方にあるため人の出入りは少ないそのため人が来ること自体珍しいのである。


「仕方ない、私がなんとか説得してみるしノアは後ろにいて、それと一応杖も服に入れておいて」


「は〜い」


荷物を持ち2人で縦に並んで検問まで行く。


「そこの2人止まれ」


「わかりました」


門兵の指示のもと止まる。


「ここには何をしにきた?見たところ子供に見えるが?」


「ここにくる要件は一つしかないでしょう?」


「国境を越えるということか、では何か身分を証明するものを」


「ではこちらを」


手渡されたのは一枚のハンカチ。


「これは⋯⋯!男爵家の方でしたかこれは失礼!!」


深く頭を下げる門兵。


「ちなみにご用件は?」


「一介の兵士に教えることではありません」


「それは失礼では、お通りください」


「それでは今後も励んでください」


検問を通り過ぎて国境を越える。


「意外とすぐ通れたね」


「いいえ、まだよ」


「?」


すでに国境を越えたのにも関わらず警戒をやめないユーリ。


「あぁそれとお嬢さん方、ここから先は帝国ではないのでご注意を」


満面の笑みでそう助言する門兵。


すると検問から3メートルのところにて男が複数人現れる。


「いや〜久々のお客様だ、へっへ、これは丁寧に案内しないとなぁ〜、お前らもそうだろぉ!」


衛生的とは思えない服装に、腰に剣を携えた男そしてその男の声に反応して騒ぐ男達。


「山賊のようね、帝国でわ見かけなかったけど、多分昔お父さん達が討伐した山賊達の残党といったところかしら」


「さてお前らもこっちこいよ!今ここにいるのは俺たちだけ誰も見てるやついねぇ少し国境を踏んだくらいじゃ誰にもバレねぇよ」


「そうかい」


その言葉に反応してさっきまで検問にいた兵士たちがこちらにくる。


「なるほど〜こいつらはグルだったと」


「そういうことね」


「それにしたって、女の背中に隠れてる男が見えるんだがぁ、情け無ぇなぁ男のくせに女に引っ張ってもらうなんてなぁ、へっへっへ」


ひどい高笑いをする男。


「ノア」


「どうしたのユーリ?」


「今だけ魔法を使っていいからあの門兵とその他雑魚どもを相手してくれる?」


「う、うん」


何かただらなぬ覇気を放つユーリの言葉に頷く。


「ちなみにユーリは?」


「あのゴミを潰すに決まってるでしょ?」


今まで男爵家の令嬢として丁寧な言葉遣いをしていたユーリの口から雑魚やゴミなど、綺麗とは思えない言葉が飛び出す。


「それじゃあ任せたわよ!!」


木刀を手に取り山賊の頭らしき男の向かって一直線に向かっていく。


「あれは⋯⋯うん御愁傷様、さて魔法が使っていいらしいしちょうど良さそうな的もとい人もいるわけだし頑張ってイメージ通りにできるようにしますか〜」


服に隠していた杖を取り出し魔法を唱える。


「よしお前ら行くぞぉ!!」


門兵の男が山賊や他の門兵に指示する。


「それじゃあ土の魔法」


昨日と同じ土の柱をイメージして。

途端に地面から土の柱が飛び出し3人ほど巻き込んで3メートルの高さまで伸び3人の男を吹き飛ばす。


「へ?」


先程まで勢いよくこちらに向かっていた男達が全員とまる。


「う〜ん、これじゃあやっぱり制御できないかぁ、イメージはしっかりしてるつもりなんだけどなぁ、まいっか的はいっぱいあるんだし、それじゃあ土の魔法!」


程なくして5本の土の柱とその中心に吹き飛ばされた男達の山ができた。


「さてと制御はできなかったけどまぁ一件落着ということで、ユーリ!こっちは終わったよ〜」


振り返ってみてみると満足そうな顔のユーリがこちらに向かって歩いてきていた。


「なんか、まぁ無事で何より」


「そうね、それじゃあいきましょうか」


荷物を持って道を進む、通るさい鉄でできた剣が粉々になっていたさらに男も顔の原型がわからなくなっていたのは見なかったことにしよう。


「それじゃあここから」


「えぇここからが帝国の東、()()()()()()

キスの件一旦なかったことにします。それだけ、作品に支障は特にありません!多分!

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