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情報案内所

「エアロさん、ありがとうございます!!嬉しいです、神様と一緒に冒険できるとは。」

「別に俺は神様でもないぞ。地位と経験がそうであるだけで。」

「でも、奴隷だった僕を助けてくれたじゃないですか。あのままだったら死んでましたよ。」

「それは政府が言っただけで。」

「政府とか関係ありません!!私の中で助けてくれた人が神様なんですから。」

「そうか。」

「あっ、着きましたよ!」

そんな他愛のない話をしていると、目的地の情報案内所についた。情報案内所とは、冒険者たちの総合的な情報が集まる場で、多くの依頼書が張られている掲示板やレベルアップにつながる方法などが多く集まっている。ほかの国では『冒険者ギルド』と名がつけられているが、和えて分かり易い方が良いと王達が思い、そのまま付けられたのだそう。

この時案内スタッフを除けると誰1人もいなかったためエアロは、ほっとしていた。

「いらっしゃいませ……って、なんだエアロ様か~。」

「なんだとは王に対して無礼じゃないのか。スナモさんよ。」

スナモと呼ばれた少女はまるで人形のようにかわいらしい少女だった。黒のロングヘアに潤いのあるアクアマリンの瞳。体系はちょうどよく、むしろ軽く見えてしまうほどだった。全身スーツ姿だからだろうか。

そんなスナモとエアロが会話しだしたので、セルはポカーンとしながら見つめていた。それを見たエアロはセルを持ってエアロの近くに寄せた。

「セル、この人は俺の親友であるスナモさんだ。スナモ、この子はこの前に拾ったセルだ。」

「まぁ、エアロ様に仲間がいらっしゃることになったとは聞いてませんよ?」

「すまない。どうしても見過ごすことができなくてな。ほらセル、挨拶しなさい。」

「初めまして。セル・ルミュールです。」

「どうも、スナモです。よろしくね。どう?いつもお世話になっているみたいだけど。」

「今日仲間になったのですが……」

「そうなの?」

「でも、エアロさんは神様です!!!死にそうになっていた僕を救い出してくれて、回復治療もしていただいて、えっと、あの、…」

「もう大丈夫だ。十分わかったぞ。ああああ!!!可愛い!!」

必死になってエアロの良さを熱弁するセルの姿にエアロは勢い良く抱きしめた。よほどかわいかったのだろう。スナモも両手で顔を隠しながら喚いていた。隠し切れてないところがとても赤かった。

「そ、それで今日は何をしに来たの?」

スナモが目を回しながらエアロたちに尋ねた。エアロはセルを抱きしめたまま答えた。

「こ、この子の冒険者登録をしてくれないか?」

「はいはい。では、こちらに必要なものを書いて。」

スナモは冒険者登録書を出しながら答えた。エアロはセルを話しながら書くよう指示した。セルは、慣れない手つきでボールペンでガリガリと書いていった。

「あの、こちらでもいいですか?」

セルはエアロに添削してもらうと、OKサインが出たので提出した。

「ありがとうございます。それでは明日の正午に魔力検査と実技検査でいい?」

「そのほうが助かる。セル、それでいいか?」

セルはこくんと頷いた。

「じゃあそれに決まりですね。あっそうそう、実技検査についてなんですけど武器の使用はどうする?」

「えっ、今からでも決められるのか?」

「えっ、聞いてなかったの?5日前に憲法の改正したのは覚えてる?」

「あれだな、新国王の即位の礼として行われたんだっけ。」

「その改正案として、実技テストの開催準備には必ずその場で武器の確定をすることが認められたんだって。」

「なるほど、それならスムーズに決まるな。これって後からでも決められることができるのか?」

「始まる1時間前なら大丈夫よ。」

「なら、そっちのほうがいい。今すぐ決めてもセルの為にならないからな。セル、どうだ?」

「僕もそっちのほうがうれしいです。」

「わかった。じゃあ明日の11時までに声をかけて。」

「すまないな。迷惑かけて。」

「何言ってんの。いつものことじゃん。」

こうして俺とセルは納得してその場を後にした。



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