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第3話 仲間検査

セルの発言を聞いたエアロはじっとセルを見続けていた。最初に見たエアロの表情と比べて目の色が変わっていた。

「あの、剣士になる心構えは十分にあります。決して人の迷惑になるようなことはしません。お願いします。仲間にさせてください!!」

セルは思い切り深々と頭を下げた。相手は神と呼ばれても異論はないほどの存在。ただの奴隷が仲間になるには、相当な覚悟は絶対に持たなければならないと確実に言える。

「……本気か?」

「はい!!」

その後、沈黙の時間になった。もしや受け入れられなかったのだろうか。だんだんと冷たい汗が噴き出てきた。やましいことなど一切ないのだが。

すると、セロの耳からエアロの足跡がだんだんと大きく鳴りながら聞こえ出した。カチャカチャとなる装備の音と足跡が今まで以上に大きく聞こえた。

ポンッ。急にセルの頭に手の感覚が感じ取れた。顔を見上げるとセルの頭を持ったエアロが微笑みながらセルを見つめていた。

「言ったからにはきちんとするんだぞ。後悔無いようにな。」

セルは今の言葉に最初うまく聞き取れなかった。聞き取れた部分を頭の中で何回もループしていく。ある程度、整理が着いたついた途端、みるみるうちに嬉しさが零れ出てきた。

「はい!!これから頑張ります!!」

エアロは城下町の入り口へと入っていく。それを見たセルは追いかけていった。セルの耳はぴょこぴょこを軽やかに動いていた。


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