机
「京都?行ってらっしゃい、気をつけてな」
「違いマース!私ひとりでじゃありませーん!」
分かってるよ鬱陶しい。ふざけた言い方しやがって。
「なに、親御さんとか。いい家族旅行になりそうじゃないか」
「まあ、将来的に見たら家族旅行とも言えなくないですねー。あっ!新婚旅行か!」
お互いに都合のいい話にしてるな。全く噛み合ってない。でも、乗らない。
「へぇーお前彼氏いたのか」
「何言ってんすか先輩、居ないに決まってるじゃないですか」
ドヤッ、じゃねーよ。えええ、彼氏いないの自慢されちゃった?何の自慢なの?
……結局話乗って小説畳んじゃったじゃん。
「お前このあと授業は?」
「梓って呼んで欲しい」
汐らしく上目遣いで見やるな気持ち悪い。
「俺次授業なんだわ、どーする?」
「えっ?結婚ですか?」
「うん、違うからね。文の脈絡感じ取ろっか大学生」
「名前はぐらかさないでくださいよお。ちな、今日二限で終わりです!」
ビシッと敬礼した梓を置いて歩き出す。
「なら、サヨナラ」
「いや待ってますって、ここで待ってますからねー!?」
周りの目が痛い。もう慣れっこ……な訳無くて、嫉妬の視線が痛い。確かに見た目はいいがアグレッシブ過ぎるだろう。
退屈はしないが疲れるんだよなあ。
チラリと振り返ってみれば椅子に座ってゲームやってるし本当に待つ気か。
はぁ、授業早く終わんねぇかな。




