放課後と失敗
放課後になった。
この学校は広い。
校舎5つと体育館とプールと運動場と給食室がある。
「なんで別の人選ばなかったの?」
「実は相談があって」
「昔のこと?」
僕が言うと美加は顔色を悪くした。
「…」
「言っちゃ…ダメだった?」
「聞いてたの?」
「うん」
「実はこの学校にゆきこがいる事は知ってて」
「謝りに来たの?」
「ええ。でもなかなか言えなくって」
「そんな…まあ…言いにくいよね」
「で、田中くんに言って貰おうと」
「でも直接言った方がちゃんと伝わるし」
「明日なんて謝ったら…」
「気持ちを伝えるには…」
「どう言えば…」
「行動で示すとか」
「どうやって…」
「牛乳こぼれたら拭いてあげたりとか」
「普通に謝るんじゃなくて」
「まあ、この話は後にして、説明を…」
「実は、前見学で分かっていたの」
「この話をしたいからここに呼び出したの?」
「ええ。ごめんなさい!」
「今みたいな感じでやればきっと許してくれるよ」
「…」
「ありがとう」
そう言って帰って行った。
明日ゆきこが何かミスを、フォローしやすいミスをしてくれれば
…。
次の日。健吾は学校に着いた。
あ。村岡休みだ。
一時間目。算数
「中谷。教科書」
美加が教科書を取って名前を書いた。
「あっ」
ゆきこが教科書を忘れたらしい。
「いる?。こっち二人で見るから」
「いらないわ。田中くん」
理由を考えなければ!。
「僕他人に使われるの嫌なんだ」
「俺の時は使わしてたくせに?」
「女子には貸したくないんだ」
「昨日美加に貸してたわよね」
「…あ、あれは見せてただけで貸しては無いよ」
「私のとき貸してくれたわよ」
「田中は小野に貸す、中谷は田中と一緒に見る」
先生!。
美加は貸すことが出来なかった。
この先長そう。




