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楽すぎたバイト

作者: 藤本GJ

働かんで生きたるねん!

しんどいのは嫌いだ。


努力はウソを付かない。


努力は必ず報われる。


こんなもんはインチキだ。成功者しか言わないじゃないか。


才能と運。以上。



愚痴っても金は入らない。バイトを探さないと。楽な・・・うんと楽な。



安藤カイは楽を求める28歳、独身、無職。


生活保護申請も失敗に終わる。親に養ってもらいなさいとの事。


逆に親が死んだら貰えるって事だ。貰い方は分かってる。親が誤算だっただけ。




テレビを付けるとどっかの社長がワイドショーで偉そうに


「若い頃は苦労した方が良いんですよ」


きっとこいつの会社は何人か過労死してるだろう。



愚痴終わり!


求人誌に目を通す。



『ライン作業』・・・誰でも出来ます!


『ヘルパー』・・・人の役に立つ仕事です!


『居酒屋』・・・仕事終わりのの味方になろう!


『警備員』・・・1日働いて2日休み。月の半分以上休み!



うるせぇバーカ。毎週毎週似たような求人ばっかりでウンザリする。


そんな中、珍しいのを見つけた。



『ドアマン』・・・6時間ドアの前を見てるだけ!


ちょっと興味あるぞ。時給も1200円出る。電話してみた。



俺しかいなかったらしく面接で志望動機や長所など一切聞かれず受かった。


何で誰も受けに来ないんだろ?


不思議に思った。


仕事内容は3F建てのビルの3Fの個室からモニターで入口の自動ドアを見る。誰か来たらボタンを押す。そのタイミングでドアが開く。



つまり、俺が自動ドアのドアを開ける係。面接官に注意されたのは


「入って来た人の様子を見たらいけません」


との事。めっちゃ簡単じゃん。



さっそく1日目。誰も来ない。


2日目。誰も来ない。


3日目。誰も来ないと思い雑誌、ラジオ、ゲームボーイを持って行った。個室だしバレない。


予想通り誰も来ない。



これ、オレいる?



4日目。オッサンが入って来た。メガネの7・3分けだ


タイミングよくボタンを押した。ウイーン。ドアが開く。


少ししてオッサンが3人入って来た。また、ボタンを押す。



久しぶりの客。私はルールを破った。様子を見に行ったのである。


と言うか、モニターの切り替えボタンを押すと各部屋が覗ける。


おっさんが4人いる部屋を見つけた。えっ!?



4人で麻雀をしてるが、様子が変だ。何か楽しそうじゃない。


しばらく見ていると外から「開かない!」と声が聞こえた。女性の声だ。



慌ててボタンを押す。開いた。



女性も麻雀部屋に入ったらしく・・・えっ!


銃声が聞こえた。


「お前、覗いてるだろ!」


監視カメラに向かって女性は叫んだ。



こんな時、どうすればいい?ここは3Fだ。まず、モニターの部屋はどこなんだ?


ガチャ!


隣りだったのか!


「お前、見たのか?」


「な、な、なにをですか?」


キョどるオレ。


「見たね!」


パンッ!



このビルは生活保護の不正受給者に麻雀をさせる施設。


1位以外の奴を殺す施設。



安藤が殺された理由は見たからではない。



彼が『生活保護を簡単に貰う方法』とブログに書いたからである。


それが大評判になり、国に目を付けられた。


女は求人誌を安藤家のポストに入れ、安藤はそれを読んだ。その求人誌にしか『ドアマン』の求人はない。



大量に受給者が増え、国が極秘に行ってる受給者抹殺・・・

恐怖の財源確保

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