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第十九話 「決断…」

目覚めてしまったソラ、その矛先にかずし達は!?

「ソラ………だと」

ギールは信じられない顔をしついた。それは、ギールだけでは無かった。ソラはバンパイヤの頭を足で強く抑えている。その表情は恐ろしく浮かんでいた。

「そうだよ。俺さ…久々だな」

「それなら、ユウタ君は?ユウタ君はどこにいったの!?」二人の会話にしおんは割り込む。

「あいつは俺の中にぐっすり寝込んでいるさ。もう起きられないけどさ」

「何でそんな事を!」

「あいつはもう戦えない。守る事も出来ず、ただ失うことが多くなっていく。そんな事に後悔から恐怖に変わっている。そんなんで戦ったら次は確実に死ぬ。」

「それで呪印の力であなた目覚めさせたんだね。」サキは鋭く言った。

「あぁ…だから次は俺はこの呪印の力を使ってこいつらを殺す。」

すると、ソラの首もとの呪印のアザがどんどん全身に侵食していく。鮮やかな青色の目が血のように染まった赤色に変わっていった。「呪印を逆に利用しているのか……」

ギールは武器を構えた。

「かずし君……どうするの?」

「サキさん、何かあいつからユウタを切り離す事は出来ないのか?」

「私もこの状況は初めてです。ですが…彼に衝撃を与えたら、もしかしたら」

「なら、やるしかないな」三人も武器を構える

「ここはおまえ達に任せるか」

そう言うとギールとミラにソラに踏みつけられていたバンパイヤは突然姿を消した。

「ちっ!逃がしたか……っ!!」

ソラは見る方向を替えると、そこには武器を振り落とす体制にしていたしおんの姿が目の前にいた。

「ユウタ君を返しなさい!!」

ソラわ表情を変えずにしおんの攻撃を軽々よけた。「なら、これなら!!」

しおんは解放モードになり次の体制をとった。

[竜巻の交差斬り(ストームスラッシュ)!]

一振り一振りに二つの竜巻を起こした。

「こんなの」ソラは余裕な顔を表し片手に武器を持った。

「あの剣は!?」サキはその武器を見て驚いた。

サキだけではなく、かずし達も驚いた。

ソラは武器を真上にむかって構えた。

「待てよ………まさか、みんな離れろ!!」

その合図と共に三人はソラから反対向きに走った。

[サンダーブレイクエンド]大量に纏った雷を思いっ切り地面に叩き込んだ。すると、ソラを中心に攻撃が広がりかずしを飲み込み大きな爆発を起こした。

森は燃え上がり、攻撃をまともに喰らったかずし達は起き上がる事が出来なかった。

「うっ……………っ!!」

サキは自分の目の前に人影を感じた。

ソラだった。ソラはサキの姿を表情を何ひとつ変えることも無く見ていた。

「何故なんだ…」

ソラの口から思わぬ一言を発した。

「えっ…!?」

「何故俺は否定される。確かに俺は、こいつの記憶が失った時に貰った名の存在だ……だけど、嫌でも目覚めてしまった事に何でここまで否定されるんだ。」

「それは………」

サキは答えようとするが、答えられなかった。すると………

「それは、[自分自身]の答えじゃないから。」

その返事にソラは振り返った。

その見た者は、必死に立ち上がった、かずしの姿だった。

「自分自身だと……?」

「そうだよ。さっきから聞いてみたら、そんなのまるでユウタの事を知ったような口を言ってるけどな!僕達が知っているユウタはな、他人に押し付けず何もかも、自分に責めてしまう。ただの単なるバカだよ。………だからこそ今僕達が、そのバカを助けに行くんだよ!!」

するとかずしの全身から光の渦が包み込んでいく

「あれは!」しおんはわかっていた、自分と同じ事が起こっていた。



「うっ…………なんだ?」ユウタは真っ暗な光景から一つ輝く光を見つめていた。

「光…………」


「さっさと目を覚ませやがれ、ユウタ!!」

[解放……ヘビーアームズ!!]

片腕に装備していた一連装のバルカンがもう一つ付き二連装になり、ミサイルパックも多く装備された重装備型に進化した。

「あいつ、まだあんな力が」

するとソラは全身が縛られる感覚を感じた。全身に光の鎖が縛られた。

[ライトチェーン]

サキが施した魔法だった。

「かずしさん、今です!」

「イッケーかずし!!」

「これで決める!」

ソラの周りに幾つものミサイルボックスが現れた。自分に装備していたミサイルパックをオープンして、照準をソラに定めた。

[フルオープンバースト!!]

周囲にあったミサイルと共にソラに集中攻撃をした。

全ての攻撃を見事に命中した。

「これで、どうだ……!?」

爆風の中に一人の影が浮かんできた。

「さぁ〜今のお前はどっちだ?」

「勘弁してや〜〜〜今のはマジ死ぬかと思ったよ!」

その言い方に三人は大きく溜め息を吐いた。

「でも、ゴメン……」

それを最後にユウタは三人とは反対に走り去る。

「ユウタ君待って!どういう事!?」

しおん達はユウタの後を追っていく。




必死に走るユウタは段々とスピードを緩めた。

そこは、もう一歩踏み歩けば、滝の麓に落ちるぐらいの高い崖の上だった。

しおん達もなんとか追いついた。

「ユウタさん、今の一言はどういう意味何ですか?」

「ゴメン皆、俺はそっちには帰れない」

ユウタはゆっくりとしおん達に振り向いた。

「…………!?」

三人の見たユウタの姿は呪印のアザが半分無くなって、片方の目の色はユウタの色に戻ったが、まだ半分血に染まった赤色の目だった。

「まだ、完全に元に戻っていないんだ。」

「どういう事なのユウタ?」しおんはユウタに聞いてみた

(まだ、呪印の力が抵抗しているんだ。)

今の声に三人は驚いた。

「今はソラが俺の中で言ったんだ。大丈夫、今は俺がなんとか抵抗しているけど、長くは保たないな」

ユウタは自分の左腕にあるトランサーを外しサキに向かって投げた。

「どういうつもりですか?ユウタさん!?」

「ゴメン、コレが俺が選んだ[決断]なんだ。恨まないでな…………じゃあな!」

ユウタは後ろに一歩下がった。

しおん達もユウタに向かい、手を伸ばすが………届かなかった。

ユウタの身は滝の流れ沿って落ちていく。

「良いよな………ソラ」

(お前自身の答えだろ、仕方ない)

「ありがとう………」



「ユウーーーーーターーーーー!!!!」

しおんの大声も届く事もなくユウタの姿が見えなくなっていた。

皆と別れる事を決断したユウタは滝に一直線に落ちる。

しかし様態は万全ではないユウタを助ける一人の少女は?

次回二十話「忍」


マリ「初めまして、滝から落っこちるおバカさん!」

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