JKと土曜日の出来事⑥
今日はいつもより多く投稿します。
浅はかではありますが日間ランキングに入れないかなと思い書き溜めた物を定期的に投稿しています。
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「香奈明日は何時に出発する?」
「朝早くから行こうよ。8時くらいでいいんじゃない?」
「じゃあ朝飯食べてすぐに出ようか。それで聞きたいんだが本当に明日出かけないで帰るつもりだったのか?」
「うん。もう分かってるの…私なんかに目移りしないって。心も決まったからもう居てもしょうがないかなって思ってね。明日話があったんでしょ?今聞かせてよ。明日は私に取っての蛇足。ただの思い出作りだから…」
「そっか…俺は凛を本当に好きでみんなに認めてもらいたいんだ。あいつはまだ15歳だけど俺にとってなくてはならない存在になった。俺も凛にとってそんな存在になりたい。だから香奈の気持ちには答えられないよ。ごめんな」
香奈は涙を流して泣いてしまう。
泣きながらも話を続ける。
「分かったよ。もう分かってるの…でもちゃんと聞けて良かった。いきなり気持ちを切り替えるのは出来ないけど私も自分の幸せを見つけたい」
「そっか。香奈は強いな…じゃあ明日は2人でいっぱい遊ぼうな!親戚のお兄ちゃんが遊びに連れて行ってやるから」
「それがOKならこれからも親戚のお兄ちゃんとして遊んでもらおうかな?明日はいっぱい楽しもうね!」
「何回も2人で出かける訳にはいかないだろ…でも明日は俺も楽しみだよ」
「絶対に楽しいよ。だって和兄、私が水族館好きなの覚えててくれたもん。それだけでも嬉しいのに2人で行けたらもっと幸せ!」
香奈は俺が水族館を選んだ気持ちにも気付いていた。そりゃ覚えているだろ。昔は何回も水族館の話で盛り上がったりスマホで画像見たりしてたんだから。
そして凛と千夏が風呂から上がってきて代わりに俺が入る。
〜凛、千夏、香奈〜
「ねぇ凛、もう明日の話済んじゃった。だから明日はただ遊ぶだけになった。行ってもいい?」
「そうですか…でもいいです。楽しんで来て下さい」
「香奈ちゃん明日和真さんと出かけるの?話が見えないんだけど」
千夏は細かい話を知らないので疑問に思っていた。
「私は和兄を凛から奪うつもりで来たんですけど明日はフラれる予定でした。
言葉に出されなくても分かってて…でも日曜日まではその言葉を言わないでってお願いして思い出作りでここにいるんです。
でももう自分の中で答えも出ていて気持ちを変えて行きたいと思ったんでさっき自分から話を聞きました。
それで今は失恋中でして…」
「そうなんだ…和真さんと凛ちゃんの間には入り込めないよね」
「一緒に居ればいるほど感じます。それで明日の事は和兄に親戚のお兄ちゃんとして遊びに連れて行ってやるって言われて…もう一緒になれないのが分かっているのに嬉しくて……」
さっき和兄と話した時はお出かけ出来る事が嬉しかったのに今になって涙が止まらなくなった。
でももう叶わない恋だと気付いて涙を流す。
「今はいっぱい泣きなさい?いつかいい思い出になるから。あとの夢は凛ちゃんに託すの。和真さんを幸せにしてねって」
香奈は頷きながらも千夏に抱きついて声を出して泣いていた。
それにつられてか千夏も我慢していたであろう失恋の涙を流し始めていた。
凛は何も言えないが涙がこみ上げて来て正座したまま膝の上で拳を握る。
拳の上に涙が落ちるが声は我慢する。
凛は2人の愛を身近で感じている。何度も会話をして本気の気持ちを感じ取っていた。
だからこその涙で…だからこそ言葉をかけられないでいた…
「お前ら何で3人とも泣いてるんだよ…何かあったのか?」
俺が風呂をあがるとリビングが大変なことになっていた。
「和真さん、凛ちゃんと幸せになってね」
泣きながらも千夏はそう言ってくれる。
それにつられて香奈も言葉をかけてくれた。
「結婚認めてあげるの〜」
「あぁありがとう。とりあえず泣き止もうか…」
そういいながら1人正座している凛の隣に座った。
なにがあったか聞くが話の内容は秘密らしい。
そして腹は減ってないので飯を食わずに部屋に戻る。
向こうの部屋には凛のベッドの他に布団が2組あるので問題ないだろう。
そして1時間くらいたっただろうか?凛が部屋にやってきた。
「おじゃまします…旅行どうしますか?」
「とりあえずは温泉がいいな。何ヶ所か候補を挙げて電話してみるしかないか?」
「それなんですけど…みんなが旅行のプラン立ててあげるって言ってて色々探し始めちゃいました…」
「凛の行きたい所はあるのか?俺は決めてもらってもいいよ。行き先が分からないミステリーツアーみたいで面白そうだし。運転するから目的地は分かっちゃうけど」
「じゃあ向こうの話に参加して勝手に決めてもいいんですか?千夏さんはホテルでも旅館でも電話してあげるって言ってますし」
「じゃあみんなに任せるよ。楽しみだな」
そして凛は俺に駆け寄り抱きしめながら「はい」と返事をした。
そのまま凛の背に腕を回し布団に倒れ込む。
「たくさんキスさせてくれ。もっと凛を感じたいんだ」
「私も最近は和真君の成分が足りてないんでたくさん補充します」
そして今日は何分かのキスの後いつもよりも少しだけ踏み込む。
凛の首筋に唇を沿わせて俺の物である印を刻んだ。
今はまだこれでお終い。それでも凛は嬉しそうにはにかむ。
それを見た後部屋に戻らせた。
その後俺は一人で旅行の準備を始めるのだった。
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