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人生交換後の二人の日常  作者: sho
それぞれの課題
8/19

【7】 ルナ ~テオの世界~

「連れてきたの」広い空間に声が響く。

「ハイ!」

「わかった。なら、そこに置いておいて。あなたたちは帰って。」

「ハイ!」



この状況、めちゃくちゃ怖い。さっき僕が寝ようとしたところ、ふと、甲高い、小さな声が聞こえた。そのまま目をつぶっていると、急に地面が動いたような感覚に襲われて、終わったと思ったら、この会話だ。

「これは、起きるべきか・・・」

きっと目の前には長身で怖いお姉さんが立っているんだろうな。誘拐されたときのマニュアルとか、無いか…

とりあえず、小さく目を開いてみる。

あれ、いないや。

少し首を曲げて、左右を

「動かないで!」

前方から甲高い声。

「さっきからこそこそしてるの。知ってるんだからね!」

お姉さん、というより、小っちゃい子って感じの声。まあ、この世界常識通じないし。

「何をしにきたの、私知ってるんだからね!あなたは、ルナに、いじわるに来たんでしょ!」

喋り方がいちいち可愛い。

「え、えっと。」

予想外の出来事。目を前に向ける。フクロウのぬいぐるみを持った少女が、こちらをにらんでいた。

「なんとか言いなさいよ!いまさら、何しに!この魔道学園に来たの!」

彼女なりの大声で叫んでいるのが、皮肉なことに、すごくかわいい

「僕はケイ、ここの学長さんに会いに・・・」

「だから、ルナが学長なの!」

「いやいや、学長は七千歳って聞いたけ・・・」

背筋に嫌な汗が垂れる。いま、目の前にいる少女は。体全体で小さな敵意をむき出しにしている、この『少女』は。この、常識の通じない、バカみたいな世界なら・・・。

「もしかして、あなたが、学長さん・・」


「だーかーらー! 私が学長なの!」


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