幕開 人物名鑑
人物名鑑。大体こんなもんねって読んでいただけると幸いです。
―――京都、一條通―――
一つ、名探偵
「 金堂恒彦 」
30代半ばの男性、痩身で長身。
京都の一條通に店を構える金物屋「金堂金物店」の主人。
年若くして妻を娶るが、死別。
店の番をする際に、通りを睨め付けるような表情をするため近所からの評判は悪い。
(不条理な)謎謎が趣味で、ことあるごとに吹っ掛けてくる。
実は猫が苦手。
二つ、助手
「 八戸保 」
金堂が構える金物屋に冷やかしにくる学生。
11月28日に18歳になるハッピーボーイ、金堂よりも大柄。
助手という立場であるが、定石とは異なり意外と切れ者。
ただ、一つ難点を上げるとすれば極度の怖がりである。
14歳の時、強盗事件に遭ったところを金堂に保護される。
以来、(不条理な)謎謎に苦戦しつつも毎日金物屋に足を運ぶ。
同じ大学に彼女がいるらしい(自称)が、実は八戸の一人芝居なのではと専らの噂。
三つ、犯人
「 阿形敏郎 」
精神病院に定期的に通院している患者。
睡眠時遊行症患者の男
夜半に出歩くようだ。
気が弱く、思い込みが激しいところがある。
四つ、看板娘
「 逢坂ゆめの 」
金堂金物店の真正面に店を構える果物屋「逢坂果物店」の看板娘。
一條通ではちょっとしたアイドル。
彼女を見るために足を運ぶ常連も少なくないとか。
可愛く純真だが、時に悟ったような表情をする。悟り系アイドル。
なにやら事情があらしく、果物店を切り盛りしているのは彼女。