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隠し子の俺が長になる話を聞いてくれ 1
「はあ? 魔法界の長のアンタが俺の父親? あんたらがその長である証拠は?」
「うわ、アイツにものすっごく似てるわー。すぐ証拠出せっていうのがもう母親似」
「女手一つで育ててくれた超強魔法使いの母さんを馬鹿にしてんの?」
「してないしてない。とりあえず話を聞いとくれや」
「はあ」
「タイシャン、入れ」
「は」
めっさ神々しい薔薇を背景にしたような男が入って来た。
このオーラは人間のものじゃないな。
「竜族か?」
「隠し子の従魔には混血の神龍が似合いだろうて」
「で?」
「ワシ隠居、つーわけで長の座を他の7大魔導家と争え」
「は?」
「無理かな隠し子だもんなー」
「……馬鹿にしやがってクソ親父が、今に見てろ。吠え面かかしてやる!」