炎の皇子
前回のあらすじ
周三は天使であり同級生の中村太郎と
午後にアルベルク広場の
カフェテラスでお茶をしていた。
中村からジェラートを売っている店が
この広場の近くにあるという情報を聞いた。
あとでジェラートを食べに
その店に行こうという流れになり
周三は期待が高まる中で
広場の中央の人だかりに気付く。
周三と中村は広場の中央を通った時に
人だかりを
かきわけて人だかりの中心を覗いた。
そして、2人は広場の中心で
大の字で横たわる巨大な中年男性を目撃する。
中村はその男性を悪魔だと
ほぼ断定し天使の応援を呼びに
アルベルク大聖堂に向かうのだった。
大の字で横たわる鎧姿の男性は
大きなイビキをかいて熟睡している。
大男の周囲はかなり酒臭い。
普通なら昼間から酔っ払ったおっさんが
寝ているというだけの事だから
迷惑行為ではあるが
それほどには珍しい光景でもない。
立ち止まって見物している人々は
男性の体の異常な大きさに
興味を持って珍しがって
集まっているだけのように見えた。
ゆえに見物人は長時間は立ち止まらずに
少し立ち止まって大男を見て
その大きさにびっくりして
楽しそうにリアクションをしているが
しばらく見ていても大男に変化が無いので
飽きてしまい立ち去る人も多かった。
だからさっきより見物人の数は減ってきている。
「早く中村が帰ってこないかなぁ。」と
周三は心細くてつぶやいた。
周三は丸腰である。
剣を周三は自分の部屋に置いてきていた。
武器を持って街を歩くというのは
元の世界で平和な国で生きてきた周三には
慣れていないし違和感を感じる。
今までは剣を部屋に忘れたから
困るという事は無かった。
周三にとっては持ち歩いて剣を
どこかに忘れてきて
失くしてしまう事の方が怖かった。
しばらくすると南側から男性警官が
2人歩いてやってきた。
警官は1人は中年で1人は青年だった。
警官2人は大男を見て驚きはしたが
何故か警戒する様子はなかった。
中年の警官がしゃがんで
鎧姿の大男に無造作に
触れようとしていたので
周三は警官に慌てて急いで駆け寄った。
「ちょっと待ってください。」と
周三は警官たちに声をかけた。
「ん? キミ。どうしたんだい? 」と
周三の言葉に反応して
中年の警官は立ち上がり周三を見た。
「ちょっといいですか?」と
周三は中年の警官に近づき小声で
「先ほど通りすがりの天使様が
言ってたんですが
この男性は悪魔らしいんです。」と言った。
それを聞いて中年の警官は目を見開いた。
「何?それ本当なのかい!?」と大きな声で言った。
「あんまり大きな声では。」と
周三が中年警官に自重を促した。
中年の警官は周りの見物人たちを見て
察すると周三に顔を近づけた。
「その天使様は素通りをしたのかい? 」
「いえ、いまその天使様は大聖堂に
応援を呼びに言ってます。」と周三は説明した。
中年警官は少し安心した様子を見せながらも
さすがに悪魔に近すぎるのは危険である事を
認識したのか、中年警官は大男から距離を取った。
「では、わたしたちも警察署から
応援を呼んでこの周囲の対処をしないと。」と
中年警官は言うと
一緒に来た青年警官を呼んだ。
青年警官は観光客を地図持った観光客に
道を尋ねられており
目的地へ行くための道のりを
詳しく説明している最中だった。
青年警官は中年警官に呼ばれて
中年警官に駆け寄ると
中年警官から事情を説明されて
驚いた様子を見せた。
青年警官は焦った様子で
応援を呼びに南の方向に走って行った。
中年警官はこの場に残るようだ。
中村は大聖堂から
天使を10人連れて走って戻ってきた。
「田中、待たせたな。
これで準備はオーケーや。
とりあえず寝てるおっさんを
起こすにしても見物人たちは
なんとかせなあかんわ。」と
中村は周囲を見渡した。
天使が11人もいるので
すごく目立ってしまっている。
そのせいで立ち止まる見物人が
逆に増えてしまった。
「いま、警察も応援を
呼んでくるらしいよ。」と
周三は説明する。
現場に残った中年警官が中村に
「天使様。
どうもこんにちは。
フェンティーア警察で巡査部長を
しているオムキン・サフィセというものです。
この泥酔している様子の男性が
悪魔というのは確かなのでしょうか?」と訊ねた。
中村はオムキン巡査部長に
「いや、僕はまだ悪魔を見た事が無いんですわ。
でもね。この禍々しくて巨大な波動は明らかに
人間のものじゃない事ははっきりとわかるんです。
では、その波動は何なのか?
消去法で言えば魔力ということになるでしょう。
ですから巨大な魔力を体内に持っていて
人間とは事なる容姿の生物は悪魔であると
考えるのが妥当でしょう。」と中村が説明した。
オムキン巡査部長は納得した様子を見せると
「わかりました。
すぐにこちらも応援が来ますので
周囲の人々をこの辺りから遠ざけます。」と
中村に言った。
しばらくして、警官たちが
大勢で走ってやってきた。
走ってくる警官は
ざっと見て100名ほどいるように見えた。
到着した警官たちはそれぞれ5人くらいの隊に
分裂すると周囲の見物人に危険だから
下がるようにと注意を促した。
警官たちは見物人をある程度遠ざけると
中心にいる大男から
半径20メートルほどの円に輪を作った。
警官たちはその円に等間隔に分かれて外向きに立って
見物人が円の中に防波堤の役割をした。
その輪の中に人が入らないように
警官たちは常に周囲を警戒した。
それで現場は落ち着くかと思いきや
観光スポットでもある広場だけに
警官が大勢で警戒体勢を取っている様子を見て
観光客たちが興味を持つのは当然に流れである。
「何だ?何だ?」と
人々が現場の周囲に寄ってきて
どんどん見物人が
増えると言う悪循環に陥る事態になった。
「人がどんどん周りに集まってきたなぁ。」と
円の中にいる周三がボヤく。
同じく円内にいる中村が
「人は非日常的な事に惹かれるもんやろ。
それに見物してる人たちにはこのおっちゃんが
悪魔って事を伝えてるわけじゃないからなぁ。」と
率直に感想を述べた。
中村は現場の周囲の見物人たちを見渡した。
「別に見物人のみんなは
悪気があるわけでもないからな。
さてと、見物人に被害が出んように
僕ら天使は最善を尽くすわ。」
そう言って中村は
円内に整列して待機している天使たち10名に
「じゃ、はじめるで!」と促した。
整列していた天使たちが
中村の言葉に従い1人1人が
それぞれ分かれて大男の周囲を囲んで
規則的な位置に立った。
中村は両手を胸の前で組んで
祈るような仕草を
してから片手で十字を切った。
「邪悪なる理を無に還す法をもって
天の境界をここに顕現する。聖柱結界!」と
中村が号令すると天使が聖歌を合唱し始めた。
天使たちは透き通る美しい声で歌い続ける。
見物人たちは天使の歌声に感動した様子で
しばらくは天使たちの様子に見入っていた。
一人、また一人と見物人たちが膝を
地面について両手を組み、祈りを捧げはじめた。
しかし見物人が祈る事には
何の意味もないわけではない。
見物人の祈りは天使たちにチカラを与えていた。
「結界を張ったから
悪魔は結界の外には出られへん。
ほな、おっさんに職務質問しようかな。」と
中村は言って周三に笑顔を向けた。
中村はどうして自信ありげに堂々と
行動できるのか? と周三は不思議に思うのだった。
中村は寝ている赤い鎧の大男のそばで
しゃがみこむと
大男の肩を右手で軽くゆすりながら
「おっちゃんこんなとこで寝たら風邪ひくで。」と
優しげな声でかけた。
その様子を見て周囲の警官達に緊張が走った。
中村にしばらくゆすられていた大男が
大きな口を開けた。
「ふわぁぁああ。うん。。。わかってる。わかってる。
すぐ起きる。。。。。。ZZZzzzzzz」と
寝ぼけた声を出したと思ったらまたイビキをかきはじめた。
中村は大男の体を軽くゆすりながら優しい声音で
「おっちゃん全然わかってへんやんか。
沢山の人が通る場所で地べたに寝てたら迷惑やろ。
そろそろ起きよか。」と続ける。
大男は半目を開けて
「うぅぅん。ここはどこだ?」と言った。
「ここはフェンティーアのアルベルク広場ってとこや。
フェンティーア市民の憩いの広場や。
だからこんなとこで
寝てたらみんなの迷惑やろ。もう起きや。」
「おお。そうか。すまん。すまん。もう起きるわ。」と
言ったが大男は半目を開けながらも動く様子を見せない。
「おっちゃんひとりか?
ひとりでここに来たんか? 」と訊ねた。
「若と一緒に来た。若どこや。若。」と
大男はまだ意識がはっきりしていない様子だった。
「おっちゃん。若ってどの辺におんの?」と
中村が訊ねる。
大男は右腕を少しあげると西の入り口を指差した。
それを確認した中村はゆっくりと立ち上がった。
「わかった。
若をちょっと探してくるから大人しくしときや。」
「どこぞのボンか知らぬがごめんな。
体が動かぬのじゃ。」と
大男は中村に返事をすると
また目を閉じていびきをかき始めた。
中村は右腕を真っ直ぐと上に上げて
軽く左右に振ってから
グッと拳を固めて止めた。
その合図に天使の歌声が止まった。
中村は警官隊の
責任者らしき初老の警官に近づくと
「ちょっと、このおっちゃんの連れを
探してくるから
このままおっちゃんの周囲に人が
近づかんようにしてもらえるかな。
天使たちには何かおっちゃんが
不振な行動を取ったら
すぐ結界を張っておっちゃんを
結界の中に封じ込めれるように
このまま結界陣形を維持を
しとくよう指示するから。」と伝えた。
中村の言葉に対して警官隊の責任者らしき警官は
「了解致しました。」と承諾して敬礼した。
そのあと中村は天使たちに今後の指示を伝えた。
天使たちに指示を終えた中村は周三に近づくと
「田中。今から人を探そうか。
禍々しいチカラを探したら見つかると思うわ。
早く『若』ってのを見つけて
ジェラートを食べに行こう。」と声をかけた。
「おお。
俺も多少はチカラってのを探知できると思う。
思うだけで確証はないけれど
とにかく2人で早くみつけようや。」と周三は応えた。
周三の言葉に中村はすごく驚いた表情を見せた。
「田中も魔力を探知できるんか。
そりゃ勇者やもんな。頼もしいわ! 」
周三と中村の2人は
肩を並べて西に向かって軽く駆け出した。
西側の南北に延びる大通りに
出た周三と中村の2人は
大通りを北へと歩き出した。
「とりあえず北に向かおう。
北で見つからなかったら
今度はこの通りの南側を探そう。」と中村が言った
「オッケー。」と
周三は返事をするとすぐに左目の魔眼を発動させた。
周三と中村はゆっくり周囲を見渡した。
店舗の中もチェックしながら
北に歩いていると北の方角から
ブワッと地面から湧き上がるような、
ドス黒い気配のような物を感じた。
周三と中村は同時に顔を見合わせて互いに頷くと
2人は北に向かって走り出した。
その気配のようなものはかなり近い。
気配の発信源であろう人物を見つけた瞬間に
周三と中村は唖然とした。
2人の目線の先に立つ禍々しいチカラは放つ少年は
髪型は逆立ったソフトモヒカン。
毛の色はまるで燃えてるような朱色。
服装は白のタンクトップに赤い皮のズボン。
めちゃくちゃ存在感があって目立っていた。
周囲から浮いていると言った方が的確かもしれない。
その少年の目立つ外見よりも2人が注目したのは
(なんかあいつを
見た事あるような気がするぞ。)という既視感だった。
周三と中村はその少年に徐々に近づくにつれて
既視感は大きくなった。
その赤い髪の少年の前に周三と中村が立つと
少年は当たり前のような顔をしながら
「おう! 田中と中村やんけ! 奇遇やな。
うわ! 中村の髪がパツキンやんけ。
不良になったんけ?」と
少年は周三と中村の後ろに回りこみ2人の肩に
腕をまわす。
赤髪の少年は2人に無邪気な笑顔を
交互に向けるのだった。
その少年の名は甘根興次。
周三と中村と同級生である。
しかし、2人とはクラスは違う。
2年B組の生徒だ。
小学校も周三と中村と一緒の小学校であり
周三も中村も甘根とは小学校で
何度か同じクラスにはなっている。
甘根はやんちゃな性格で
喧嘩も強い悪ガキではあったが
弱い者いじめをする事は決してなかった。
逆に弱い者いじめをする生徒に
喧嘩を売っていたような印象が周三にはある。
性格は気さくで
優しくて明るいクラスの人気者である。
しかし周三は甘根の笑顔に
時々何か儚さのような物を感じる事が
あったような気がする。
それは周三の気のせいだったのかもしれない。
「甘根もこっちに来てたんや。
しかも甘根って悪魔やろ? 」と
中村が言う。
甘根は「おお。わしは悪魔やで。」と即答した。
悪魔やけれどそれが何か文句ある?と言わんばかりだった。
甘根の顔をよく見ると
瞳も朱色である事に周三は気付いた。
「たぶんコウジの連れやと思うんやけど
広場で酔っ払って倒れてんで。」と周三が言った。
甘根が片目を閉じながら頭を手で掻いた。
うっかりして連れの事を忘れていた。と
いうような反応だった。
「おお、うちのもんが迷惑かけたんけ。
すまん。すまん。わしも探そうとは思とってん。
街の建物とか珍しくて色々見てまわっとったら
連れがおらんようなってて
それには気付いてはいたんやけど
わしも地理が詳しないから
わしも迷子になったら大変やん。
だからこの辺りにブラブラしてたら
そのウチにバッタリと遭遇して
合流できるわって楽観的に思ってたんや。
だから実はあんまり気には
してなかったけどな。
でも連れが迷惑かけてたんけ?
そりゃ悪かったな。」
周三と中村は苦笑した。
「連れの倒れてる場所まで
案内してくれたらすぐ連れて帰るわ。」と
周三と中村に甘根は笑顔を向けながら
申し訳なさそうに言った。
「なんで悪魔がフェンティーアにおるん?」と
中村が甘根に訊ねる。
「ちょっと親父からの用事を頼まれてな。」と応えた。
中村は驚いた様子で
「親父? お父さんもこっち来てるんか?
広場で寝てるおっさんが
お父さんとかいうオチやったら
笑うけどな。」と言った。
「ははは。」と周三は笑って
家族でこっち来てるとか、
家族旅行っぽくてええな。」と
言った。
「連れは親父とちゃうで。」と
甘根は少しムスっとした。
中村はつまらなそうな顔をして
「そうなんか。
とりあえず詳しい事はあとやな。
あのおっさんを連れて
帰ってもらうのが先や。
ついてきて。」と甘根に中村は促した。
中村と周三と甘根の三人は
アルベルク広場に向かった。
周三と中村と甘根の3人は
アルベルク広場の中央に到着した。
広場の中央は見物人は
相変わらず多かったが
泥酔して寝そべっている大男は
さっきと何も変化がなく周囲は平穏だった。
3人は見物人をかき分けて
警官が囲む円の中に入った。
甘根が大男に駆け寄ってしゃがみこんだ。
「おお。シュトムはこんなところにおったんか。
しかし、よう寝とんなぁ。
シュトムはここに来るまでの船の中で
酒を呑み続けたからな。」と
ぼやくように大男に甘根は声をかけた。
「おい! シュトム! おい!
行けるか? 立って帰れるか? 」
大男は半目を開けて
「若。。。すんません。立てます。」と
言ったが、しかし、シュトムは立つ気配が無い。
甘根は立ち上がり
ゆっくり中村と周三の側に近づくと
「すまん。こりゃ無理や。」と
肩の位置に両手を上に向けて
だめだこりゃ。という仕草を見せた。
仕方ないな。という顔を中村はして
「そりゃ困ったなぁ。
台車でも持ってこんとあかんか? 」と言った。
甘根はその問いかけに首を横に振った。
「いや、大丈夫や。俺が担いで帰るわ。
あとな、2人と後で話をしたいんやけど
2人は時間あるけ?」と
甘根は周三と中村に訊いて来た。
中村が「すまん。
今から田中とジェラートを
食べに行く予定やねん。」と迷惑そうに
甘根に応える。
それを聞いた甘根は目を輝かせながら
「ジェラート!
そんなハイカラなもんあるんけ!
じゃあ迷惑もかけたし
ジェラートを2人におごるわ。」と言ってきた。
「でも、そんなにすぐに運べるんか?
おっちゃんを持ち上げるだけでも大変そうやで。
ほんまに運べるん? 」と周三が甘根に問いかけた。
「大丈夫。サッと行ってすぐ戻るわ。」と応えると
甘根は腰を落として前かがみになって
両腕をグッと曲げて
肘を腰にあたりで内側にしぼると
なにやら気合いを入れ始めた。
甘根の髪からは炎の鱗粉が漂い始めたと思ったら
突然に甘根の背中から
大きな紅蓮の炎に包まれた翼が飛び出した。
甘根のその姿を見て周囲の見物人たちは
ドッと歓声を上げて拍手した。
見物人たちは危機感をまったく感じていない様子だ。
周囲の警官たちは
不安と緊張の目で甘根の様子を見つめている。
紅蓮の髪に紅蓮の瞳。
紅蓮の大きな翼をはためかせた甘根の姿は
まさしく炎の悪魔だった。
甘根は周三と中村に手を挙げると
「ほな、ちょっと待っててな。」と
周三と中村に甘根は笑顔で言った。
シュトムの横で甘根は屈むと
両手でシュトムの腰を掴んだ。
ひょいと事も無げに
シュトムを甘根は軽く持ち上げて
シュトムの体を肩で担ぐと
紅蓮の翼をはためかせて真上の空に上昇した。
空中で北へ前進し
あっという間に北の空へ飛んでいった。
中村はそれを見送ると
「天使諸君、警官諸君、みんな集まって!」と
両手を内側に振りながら大声で呼びかけた。
その声を聴いて中村の周りには
警官と天使が集合した。
中村は腕を後ろに組み休めの姿勢を取る。
警官たちと天使たちが整列し始めた。
整列が済んだ事を中村は目視で
確認すると中村は警官と天使の皆を見渡しながら
「みなさんおつかれさまでした。
みなさんのおかげで
怪我人も1人も出さずに
無事に解決ができました。」と大声で言った。
天使達も警官達もみんながホっとした表情を
浮かべて安堵の吐息がもれた。
「皆さんどうもありがとう!
では。。。。。。。解散!!!!」と
中村が大声で言って両手を打った。
「おつかれさまでした!!!! 」と
警官も天使も大声で応えた。
警官も天使も列を作って整然と
それぞれの目的地に帰って行った。
見物人の人々は、もう終わったのか。と
見物人たちは散り散りに散って行った。
周三と中村の2人は
その場に座り込んで甘根の帰りを待つのだった。
こんばんは。




