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きみとぼくとなつのひ

作者: 京介

 時の流れは本当に残刻で、僕はそれに嫌気がさす。

この前ようやく夏になったと思えば、もう過ぎ去ろうとしている。

頬を伝う汗をぬぐい、いつもの場所に行くと、『君』はもうすでに…。

僕はそこに膝をつき、落胆した。

なんということだ、君まで死んでしまったのか。

あふれだしそうな涙をこらえながら君を抱き上げる。

足はかくんと曲がり、もう動くことはなかった。

あぁ、なんて残刻なんだ…。

君の近くには、この前死んでしまった、彼や彼女の墓がある。

君も近くに埋めてあげるからね。

すぐ近くにあったスコップを手に取り、僕は地面を刺した。

そんな僕を日が照らす。

 



―ザクッ…ザクッ―




この作業をやっていると、まるで僕が君を殺したみたいに感じてしまう。

僕じゃない…、




―ザクッ…ザクッ―




君を殺したのは、時の流れだ!




―サクッ…ザクッ―




少し深く掘りすぎてしまったが、大丈夫だろう。

僕は優しく君を穴の中に入れると、ゆっくり土をかぶせる。




―サーッ…―




そこには小さな山ができて、僕はその作業を終えた。

そうだ、彼や彼女と同じように、墓標を立ててあげないと…。

僕はそこらに落ちていた石から、比較的平たくて、大きいものをとり、マジックペンを取り出し、こう書いた…。





『せみじろうのはか』と…。





その瞬間、こらえていた涙があふれ出す。

「さようなら…せみじろう…」

僕は立ち上がり、家に戻った。


以前書いたものを試しにアップしてみました。

突っ込みどころが多いですが、目をつぶってくださるとうれしいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かったですよ!(p^-^)p 終盤を読み、「ふは……」と笑ってしまいました。 落ちがあり、読みやすく、読者として嬉しい作品でした。雰囲気もあって、文句の言い様がありません!(*´∀`…
2014/11/21 14:32 退会済み
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