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白い黒猫のタンゴ(短編集)

もはやコレは、別人です

作者: 白い黒猫

こんな事、よくありますよね?

 大学生になり東京に出てきたばかり。友達は、主にメールでやり取りしている為に、親以外から手紙が来ることなく、ポストは主にどうでも良いチラシだけが送り届けられる箱となっていた。

 そんな時に届いた葉書に俺は首を傾げる。別に変な内容の葉書でもなく、前月訪れたヘアーサロンからのDM。

『梅雨の季節になりました。

ジメジメ天気を吹き飛ばして、気分だけでもリフレッシュする為に髪を切ってみませんか?』

 という内容の文章が、俺を担当してくれた美容師の手書きで書かれている。

 住所もあっているし、多分俺宛の葉書で間違いはないと思う。しかし宛名がどうみても俺ではない。

 ちなみに俺の名前は『大村 英雄』と言う。『中村』程は多く無いものの、『小村』よりも多い平凡な苗字に、あまり読み間違えされる事もない平凡な名前。偶に面白がって『エイユウ』と読む人はいるけれど、まず誰でも読める筈。

 確かに登録の時の字は殴り書きで読みやすくはなかったかもしれない。しかし、こんな間違えってするものだろうか? 俺は改めて、女の子が手書きで書いたと思われる丸文字の宛名を読み返す。


『木村 笑雄 様』


 『木村』はインクが擦れて下への棒があるように見えたのかも知れない。だから理解するとして、名前は書く時に『明らかに間違えている、この名前はない! あり得ない !』と思わなかったのだろうか?

 また日本の郵便って、住所だけで届くものなんだと感心した。

ちなみに、日本の苗字ランキングで

大村 346位

中村 8位

小村 1033位

木村 18位

となっています。

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