非凡な日々1日目! コーラプリン
俺の名前は、高峰 優斗。
今年、長月高校という私立高校に入学したばかりの新入生。
目立つこともなければ、嫌われているわけでもないごく普通の高校生だ。
「ちょっと優斗、醤油取って。」
今、俺を扱き使おうとしたのは、高峰 優奈。
俺の姉貴だ。
弟の俺が言うのもなんだが、顔は可愛い方だと思う。
クラスでもモテている方らしい。
かなりの天然で、いろんな人をを困らせているみたいだが、友達も多く人間関係には特に困った様子もない。
「はいはい。」
俺は特に何も考えずに醤油を取りに行った。
「これか、って空っぽじゃん。」
俺の見つけた醤油さしには何も入ってなかった。
ここで唐突に俺のいたずら心に火がついた。
"コーラ入れて渡そう"
俺は心の中で焦った姉貴の姿を思い浮かべながら醤油さしにコーラを入れていく。
「はい、醤油。」
姉貴にコーラの入った醤油さしを渡す。
「ありがと、優斗。」
すると、俺から醤油さしを受け取った姉貴は、なんのためらいもなくコーラを料理中の何かに入れた。
「あ」
思わず間抜けな声が漏れた。
正直、すぐにコーラだと気づかれると思っていたのでまさかの展開に焦っている。
なんで炭酸の泡に気付かない!?
普通気づくよね?
「あの……姉ちゃん。 何作ってるの?」
「ん?醤油プリンだよ。
ネットでレシピが載ってたから作ってみたの。
できたら優斗にも食べさせてあげるね!」
と、姉貴は俺に微笑みながら話を続けた。
「それより、優斗どうしたの?
優斗が私のこと姉ちゃんって呼ぶときは相当焦ってる時だとみた!」
変なとこだけ鋭い姉貴はそう言うと真剣な表情をし、大きく綺麗な目で俺の方をじーっと見てきた。
「え、あの、えーっと……。」
どうやら俺は焦って姉貴のことを昔の呼び方で呼んでいたようだが、今はそんなことよりこの状況をどうにかすることで頭がいっぱいだった。
解決策が全く思い浮かばなかった俺は、
「しょ、醤油プリン俺いらないから!」
とだけ言って家から猛スピードで出ていった。
コーラよ、どうかプリンと仲良くしてくれ、と願いながら。




