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ダンジョンの宝箱に幸せが入ってるのか確かめたい  作者: ルナリン


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七色商会 新人店員シャナ2

 まさかあんなに大きなお店だと思わなかったからビックリした。辺りをキョロキョロしながら歩いてると


「おーい、サムとリンカ。丁度良いところに。お願いがあるんだけど。いいかい?」


突然、黒髪の男の子が話しかけてきた。


「わっ、なに?って若様か」


 最近、コクーンとシェルのメンバーからラルフは若様って呼ばれていた。


「うん。ちょっと皆にスライムゼリーを多めに取って来て欲しいんだ。だからギルドに売らずにってこの子達は?」


「うん、村から出稼ぎで冒険者に為るために出てきた子達だよ。」ぺこりと頭を下げる。


「そっか。大変だったね。冒険者だけで無くてもここでやりたい事が見つかったらいつでも相談においで。それまではサム達と一緒にいればいいよ。住むところも寮を使えばいいよ。頑張ってね。」1人1人頭を撫でて歩いていく。


「本当に若様は自由だな。」


「あの黒髪の人はどういう人なんですか?」


「そっか、教えてなかったね。俺達のグループ『コクーン』って言うんだけどその面倒を見てくれてる親パーティー『絆の虹鎖』のリーダーでこの店舗を経営している七色商会のオーナーでもある。」


 今日、1番に驚いた。私達と年も変わらない人がこんな凄いお店を経営して更に冒険者まで。


「それは本当?私達失礼はなかったかな?」


「大丈夫大丈夫。あの人は家族を害され無ければ大抵笑ってるから。いい機会だから他の虹鎖メンバーを紹介しとくね。まずはエバ姉ちゃん、料理上手でこの店で売ってるご飯はエバ姉ちゃんが完成させたんだ。ユイちゃんは狼獣人でツンデレだな。クライスさんは俺達の師匠で闘いに詳しい。ルルカ姉はドワーフで色々と物作りしてる。リリー姉はエルフで綺麗なネーチャンだ。ハビルさんは商会の運営をしてる。カナちゃんとサナちゃんは双子でよくお店で売り子してるよ。ミカゲ姉はお酒ばかり飲んでる残念狐さんだけど魔法を教えてくれるよ。皆いい人だよ。会ったら話しをしてみたらいいよ。」


 なんか凄い。やっていけるか不安だがやるしかない。皆で気合い入れ直して明日に備えた。

 それからは色々な仕事を見せてもらい、冒険者も同時にやっていた。特に私は被服に興味があったのでやらせてもらったり村に居たときには考えられない生活だ。


 1ヶ月経ち今日は給料日だよ。まだまだヒヨッコだけど精一杯だけど楽しく働けた。そして貰えたのは金貨3枚(30万キラ)20万キラあれば4人家族が1ヶ月暮らせる。しかも、寮費や食費や冒険者としての装備費なんかを天引きした後でだ。一緒に来た幼なじみ達と顔を見合わせた。そこに若様が来た。


「皆、お疲れ様。それが君たちに送る正当な評価だ。頑張る者は評価する。これは誰にでもそうだ。俺達はいつでも君たちを見ている。でも無理はしないように必ず困ったら相談することいいね?」1人1人の顔を見る。


「はい。ありがとうございます。」


 それからはとにかく頑張って楽しんでそして稼いでそのお金を実家に送ったりと充実した日々で興味のある被服にもチャレンジした。接客しながらお客さんのファッションチェックしたりダンジョンに潜りながら冒険者用の服を考えたり休日は友達同士でショッピングしたりお茶したり。


「私がこんな充実した日が来るなんてあの村に居たときには考えられなかったな。」


もうここで働く人達は第2の家族なんだなっと思うようになった。私と同じような理由でここに来る子も多いからすぐに仲良くなれて嬉しい。


 本来なら恐らく私を含めて幼なじみ達は冒険者をやってすぐに死んでしまったはずだ。それを1から教え導き手助けしてくれた若様達に 感謝したい。そして何か返したいと若様に言ったら


「シャナ、ありがとう。でもね、それは俺達ではなくこれから来るであろう君たちの新しい後輩達にしてあげて。」若様はそう言うと笑って、


「そういえばサム達も同じように言いに来た事があったな。全く同じように答えたよ。」


 今日も私達はお店の中でお客さんを出迎えている。その後には少しソワソワした女の子が私達を見ている。いずれこの子も後輩に教える時が来るのだろう。だから私達は恥ずかしくないように堂々と接客をして見てもらう。

「こんなに素晴らしい仲間達に囲まれた幸せを。」

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