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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

わが友の名、それは嫉妬

作者: 古井重箱

 私は非常に嫉妬深い性格です。

 ともかく我欲が強くて。ひと様が自分にないものを持っていると羨ましさのあまり、負のエネルギーに飲み込まれてしまいます。

 こういう性格の人間が創作活動を始めると……結果はお分かりですね? 書籍化作家さんや大人気の作家さんの存在に、心が焼きつくされてしまいます。ジェラシーの炎でお芋でも焼けたらいいのにね。

 いやいや、それはあなたが若いからだよと思われた読者のみなさま。これはホラーなのですが、私は現在40代半ばのいい年こいたおばさんなのです。

 おばさんなのに!

 ただでさえ世間から存在を疎まれているおばさんなのに!

 性格が悪いときている!

 私の人生、終わってます。でも寿命はまだもう少しありそうだし、生きているあいだに創作活動を卒業するという選択肢はありません。手放したくないから。ものを書くという喜びを。

 じゃあ、どうすればいいのか。

 嫉妬の炎に心を焦がしつつ、足りない頭で考えた結論は。

 私は、ウェブ小説というムーヴメントに参加している「ガヤ」担当なんだなと思うことにしました。

 高すぎる自己評価は不幸の源です。自分は小説家になろうさんの善意で作品を発表する機会をいただいているだけの、木っ端アカウントにすぎない。ジェラシー・ファイアーが発動した際、己の分際を再確認するようになりました。

 われ、ただ、足ることを知る。

 それが幸せへの近道ですね。

 でもね。私、30代のガチ公募勢時代に高名な純文学作家さんの講演を拝聴したことがあるのですが、その先生、こうおっしゃってました。「ものを書きたいという気持ちは、あまり幸福なところからは生まれない」と。

 なんだよー!

 プロ作家になるほどの方でも辛い思いをされてるんだ!

 小説ってもしかして(じゃ)なるもの?

 でも、自分好みのBL小説を書くこと以上にパッションが燃えさかる趣味を私は持ち合わせていないんですよね。

 よし。

 ジェラシー・ファイアー・ロードを爆進しよう。この命果てるまで──。

 小説のばかやろー!

 愛してるよー!

 だからちょっと私にも振り向いて。

 自分は嫉妬深くないよという方。それは大いなる美質です。ご自分を誇ってください。

 いいなー!

 さっぱりした性格に育ちたかったわー!

 結局、ここでもまた嫉妬に燃えてしまう私でした。

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