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第三十四章75 【アンサー・クリエイト/さよなら真の強者(きょうしゃ)達4】75/【物語の締めくくり】09

 一夜目は見つめ合うのと食べる事で終わってしまった。

 折角の貴重な時間をそれだけで過ごしてしまうのはもったいないと【芳一】は思ったが、かと言って残り16時間では何をしたら良いのかわからない。

 とりあえず、就寝前には昨日作った粘土細工に彩色を施して完成させた。

 二夜目の今夜はこれを持っていってプレゼントするつもりでいた。

 他にも色んなサプライズをしようと考えていたが、前世の記憶を思い出した。

 【ティシェル姫】は、

『もぅ・・・

 何でもかんでもプレゼントすれば良いってものじゃないの。

 たくさんもらっても相手によっては迷惑になるのよ。

 するとしたら1つ。

 それに思いを込めてプレゼントして。

 たくさん考えて1つにまとまったプレゼントなら何でも嬉しいわ。

 ありがとう。

 たくさん、私を思ってくれて』

 と言う言葉を【リア】に言っていた。

 【リア】のプレゼント攻撃を注意していたのだ。

 それを思い出してからは、粘土細工のブラッシュアップにつとめたのだった。

 ドンドン作り続けるため、他の作家と比べて普段、あまり、ブラッシュアップというのはしない【芳一】だが、この日ばかりは、念入りに仕上げたのだった。

 そして、その日の第2夜。

 【芳一/リア】は、

「あの・・・

 前にプレゼントは1つに込めた方が良いって君が言っていたのを思い出して・・・

 だから、これに全ての思いを乗せたんだ。

 受け取ってくれるかな?」

 と言った。

 【ティシェル姫】は、

『ありがとう。

 思いを込めたプレゼント。

 ありがたくいただくわ』

 と言って、粘土細工を彼女の記憶に移した。

 彼女は大切な品物を自分の記憶にしまう事が出来るのだ。

 自分の記憶にしまってしまえばほとんどの場合、他者に奪われる事はない。

 【ティシェル姫】はそう言う力を持っていた。

 【ティシェル姫】は、

『私からもプレゼントがあります。

 私も願いを込めた物を贈りたいと思いました。

 貴方の今居る国では願いを込めたマフラーやセーターなどを送る事もあるみたいね。

 でも、今は初夏。

 夏だから、それを贈るには季節外れ。

 だから、私は【風】を贈ります。

 【春には春の】、

 【夏には夏の】、

 【秋には秋の】、

 【冬には冬の】、

 風が貴方を守ります』

 と言った。

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