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政治経済エッセイ

第50回衆議院選挙で自民1強時代終了! 日本維新の会や国民民主党から総理大臣も!?

作者: 中将

◇自民1強終了! 自公のみでは過半数割れで政界再編へ


筆者

 本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。


 今回は衆議院選挙の「結果の見方」について個人的な解説をしていこうと思います。



質問者:

 まずは総括からお願いします。



筆者:

 改選前 自民247 公明32 立民98 維新44 共産10 国民7 れいわ3 社民1 参政1 無所属22(自民に所属していた13人含む)


 改選後 自民191 公明24 立民148 維新38 共産8 国民28 れいわ3社民1 参政3 保守3 無所属12(自民に合流しそうなのは最低でも5人)

 ※自民系無所属は以下の計算では自民党に含みます


 と言う形になりました。


 一言で申し上げますと、僕としては「今ある中で理想的」とも言える状況になったと言えます。


 総裁選直後に解散が決まった時は「もう日本はダメだ」と思いましたけど、

 投票率は上がらなかったものの、


 どこも過半数を取れない状況は今の日本の政党不信からすると、「現在における最善手」とも言え良い傾向だと思います。


 なぜなら「良い感じでどこも調子に乗らない」と言える状況になってきたからです。



質問者:

 自民党はどうしてここまで議席数を減らすことになったんでしょうか?



筆者:

 そもそも30年成長していない、少子化は日々加速と言った形で


 政治資金に関する問題、衆議院解散をしないと言って最速解散。公認しないと言って2000万を支部に投入し「ルールを守る」と公約に掲げるなど最早滅茶苦茶です。


 政治改革の問題に関しては、

 安倍派を完全に斬って改革者としての姿を見せるか

 前の処分を踏まえてとりあえず公認して共闘するかの2択だったはずなのに、

 中途半端に非公認にして2000万円を渡すという、どちら側も怒らせる選択をしてしまったことが最大の敗因と言えますね。


 安倍派を完全公認した方がまだ「岩盤保守層」が逃げずに自民党にとってマシな結果になったと思われますね。


 分かりやすく言えば、石破氏は女の子に二股かけて両方からフラれたという感じでしょうか? 


 終盤では石破政権の支持率が20%台まで下がったという世論調査もありましたからね。



※ただし、裏金議員本人達は46人中18人が当選と比例復活がほとんどできなかった割には勝率が高い方だったと言え、議員の“質”が改善されたかどうかは疑問です。



質問者:

 その例えはちょっと意味不明ですが、「二兎を追う者は一兎をも得ず」状態だったんですね……。


 でも、野党第一党の立憲民主党も政権交代まで行けませんでしたね……。



筆者:

 立憲民主党は目標としていた「比較第一党」になることが出来ず、

 立憲民主党が組めそうな相手は共産党、れいわ、国民民主ぐらいか? と言う感じなのでこれらを合わせても200に到達せず、政権交代にはならない見込みになります。


 石破政権の内閣支持率が調査によって20%台まで低下しており、

 本来であれば政権交代まで言ってもおかしくはなかったはずです。


 やはり民主党政権時代の公約反故、消費増税の“トラウマ”があると言って良いでしょうね。

 

 全体では50増やしたものの比例代表の議席は前回40で今回は44とあまり伸ばせていないことが顕著にそれを示していると思います。


 野田氏は「首相指名を取りに行く」としていますが、そんなデカい面できるものでは無いと思いますね。



質問者:

 なるほど……小選挙区で大きく地殻変動が起きたという事なんですね。


 そして、維新の会がまさか議席を減らすとは思いませんでしたね。

 自民の受け皿として注目されるかと思ったんですけど……。



筆者:

 維新の会は実は小選挙区では大阪府を完全制覇し、前回の16を上回る23議席当選しているんですね。

 つまり全国規模の比例において大きく後退したんです。


 維新の会は大阪万博での失態や「第二自民党」としての馬脚を現したことにより、

 全国的に見たら不評なんでしょう。


「自民不信だけど立憲にも入れたくない」と言う方々は国民民主党に入れたという事でしょうね。

前回の小選挙区6比例代表5から今回は小選挙区11比例代表17と大躍進ですからね。


 むしろ2地区で比例代表の候補が足りなくなるほど「嬉しい悲鳴」の状態だったようです。


 20議席で衆院で単独で法案を提出できるので国民民主党は歴史的大勝利と言って良いでしょうね。



◇今後の政局

 


質問者:

 そうなると自民党中心の政権は続くという事で何も変わらないという事なのでしょうか……。



筆者:

 いえ、全然そんなことは無いですよ。


 約11年続いた「自民1強時代」は完全に終了した上に、

 更には自公のみでは過半数割れにもなりましたから、

 確実に他の政党の意見を聞く必要が出てきましたからね。


 今までみたいに自民案や閣議決定がそのまま国会を通過すると言ったことは少なくなると思いますね。



質問者:

 それはちょっと朗報ですね。


 石破首相自身は退陣すると言ったことはあるのでしょうか?



筆者:

 石破首相退陣論も当然ながら出てくると思います

 現役閣僚が2人(小里農相、牧原法相)落選するなど前代未聞ですからね。


 どんなに遅くとも参議院選挙前に首相交代は濃厚となります。


 ただ、自民党総裁も安倍派が壊滅したことにより決選投票に残った高市氏は次の首相としては厳しいと思います。


 よって小泉氏、林氏、麻生氏が担ぎ上げるとするなら茂木氏、小林氏辺りが有力だと思います。


 岸田氏が再登板する可能性すら一部では囁かれているので凄い状況にもなるかもしれません。



質問者:

 岸田さんがまた戻ってくるかもしれないだなんて酷い話ですね……。



筆者:

 更にカオスなことを言うのでしたら、1994年の村山富市内閣は社会党70議席、自民党223議席と言う議席バランスでありながら社会党から総理大臣になりました。


 つまり、先例からすると自民党が政権の中枢にいるためには、

日本維新の会の馬場代表や国民民主党の玉木代表が内閣総理大臣になる可能性もあるのです。


 政権の座にいることで「お仲間にお金配り」することが出来るのは大きすぎますからね。



質問者:

 確かに今のところは「連立する気はない」と日本維新の会や国民民主党が発言されていますが、

 「総理大臣を狙っているから」と言う見方もできるんですね……。



筆者:

 いずれにせよ今後はめまぐるしく情勢が動いていくことが予想されます。


 内閣不信任案も自民党内から離反者が出ると、あっという間に成立して内閣が倒れる可能性が上がっていきますからね。


 首相の求心力が急激に低下したとも言えます。


 これは自民党にとっては凶報だとしても、日本にとっては良いことだと思いますけどね。利権まみれの自民党は地上から完全消滅してしがらみのない状態の方が良いですから。



◇「税制」で見る選挙



筆者:

 さて、ここからは「2つの別の側面」から見ていこうと思います。


 一つ目は「税制」についてです。


 かつては「税と社会保障の一体改革」で与野党の垣根を越えて消費税が5%から10%へと増税が決まってしまったという暗黒歴史があるんですね。



質問者:

 なるほど……。



筆者: 

 ちなみに結果としましては、


 改選前 増税 自公立390VS 減税 維国共れ社参  66 


 改選後 増税 自公立368VS 減税 維国共れ社参保 94


※ただし維新の会などは財政規律派であり必ずしも減税派とは言えません。


 と増税派はほとんど減っていないわけです。



質問者:

 増税派ってこんなにも多かったんですか……。



筆者:

 まぁ、大雑把ではありますけどね。でも自民も立憲も個別には色々な考えがあっても、基本的には党の方針に逆らえていないわけですからね。


 だから「実質的な増税」が乱発されていたという事です。


 非常に残念なことに減税を強く訴える(れいわ新撰組は財政法4条廃止まで含む)勢力と言うのは増えているという見方もあるのですが、

 基本的には増税路線堅持と言うのが残念な現実としてあるのです。



◇「憲法改正」の視点で見る



筆者:

 次に憲法改正(特に緊急事態条項を含む)について見ていこうと思います。


 与野党の垣根を超えるという意味では憲法改正の3分の2である310ラインを複数政党で超えているかどうかも大事になってきます


 改選前 憲法改正の勢力自公維国343 VS憲法改正反対派 立共れ社参 113

 

 改選後 憲法改正の勢力自公維国287 VS憲法改正反対派 立共れ社参 169


 と、憲法改正ラインからは大きく後退しました。



質問者:

 というか、これまでずっと超えていたのにどうして発議されなかったんでしょうか……?



筆者:

 これまで3分の2を超えておきながら発議ができていなかったのは、

 参議院ではもっと僅差であり、

 改憲勢力内でも公明党との間で(特に憲法9条について)まとまりが見られていなかったことが大きかったですね。


 また、立憲民主党が憲法審査会に参加しない「牛歩戦術」を見せているために議論が進まないというのもありますね。(問題点を周知するために参加して欲しい気持ちがあるのですが)


 ただ、立憲民主党が好む憲法改正条文(同性婚を憲法に書き込むなど)で「改憲大連立」になる懸念は存在しているので警戒はしないといけないと思います。



質問者:

 なるほど、立憲民主党が一部でも寝返ってくれれば形勢はひっくり返りますからね……。


 憲法審査会に立憲民主党が参加するような「餌」が撒かれるかどうかという事ですか……。



筆者:

 密かにそこが大事になると思いますね。


 でも、政局としては国民が声を上げる以外にどうしようもありません。

 日本国民個々人としては「最良」に近い形の選挙結果が出たと僕は考えていますね。


 懸念点は投票率が3%ほど下がったので政治にそもそも国民全体が絶望した可能性があるという事です。


 僕は選挙以外の時でも声を上げて影響を与える必要があると思っています。

 「自民1強」で無くなった以上は声を上げる意味がさらに上がったと言えますからね。

 絶望している暇は無いと僕は考えます。



質問者:

 なるほど、SNSでもいいのでやはり頑張るべきなんですね……。



筆者:

 そういうことです。


 という事でここまでご覧いただきありがとうございました。


 今回は衆議院選挙の投開票の結果と10月28日朝時点での政局について解説させていただきました。


 今後も頑張って政治について発信していこうと思いますのでこれからもどうぞご覧ください。

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