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十三話 デバイス制限区域

 

「あん? 誰だよコイツら」

「いや、メメリュお前忘れたの? 黒木と七号ズィーだよ」


 珍しく朝になって素直に起きてきたメメリュが、俺の焼いたパンとハムエッグを食べている黒木と七号ズィーを見て挨拶もなく第一声にそう言ったので俺は怒りを露わにした。


「ああ……なんかいたね」


 どうでも良さそうに呟いて、メメリュは歯磨きの為に洗面所へ向かった。「んだよ、あいつ」と、俺は不愉快を隠さず眉を寄せる。


「わ、悪い……」


 俺の悪態を聞いて、気まずそうにしている黒木。俺はにぱっと明るい笑顔を浮かべて誤解を晴らす。


「違う違う、気にすんなって。あいつの態度が悪いことに対して怒ってんだから。寝起きだからって知るかよ、なぁ?」

「い、いや……なんか、ごめん」


 メメリュと喧嘩するのなんてもはや日常茶飯事である。しかし目の前で世話になった相手が喧嘩しているというのは、どうやら気に病むモノであるらしい。黒木は気まずそうにして頭を下げた。

 一方で七号ズィーはきょとんとした顔で、そんな黒木の反応がイマイチ不思議なようだ。

 世間知らずで人付き合いも少ないが、黒木よりもよほど勘がいい。俺とメメリュのこれは大した言い争いでもないことが直感で分かっているのだろう。


「良いですね、仲良しで」


 ぽそりと、七号ズィーはそう呟いた。そこにはどことなく悲哀の雰囲気があるが、多分その雰囲気が生まれるようになった背景は碌な事情ではないので深堀りはしない。



 七号ズィーの容姿は真っ白な髪に、幸薄そうな……なかなか整った顔つきの少女だ。年齢は俺達と同じくらいに見えるが、もっと幼くも見える。あどけない雰囲気と言うべきか、小動物的雰囲気がそう見せるのかは分からない。

 次に黒木は、黒髪黒目の日本人顔だ。顔つきは、まぁ悪くはない扱いだったと思う。



 彼らはメメリュに拾われて昨日一晩ウチに泊まっていった。七号ズィーを風呂に入れてやり、寝室で三人で一緒に寝た。黒木? 黒木はソファ。


「その……お前、鏡音カガミネ……なんだよな」

「それはもう昨日はっきりしただろ」


 異域アウターゾーンで会ったアイツや、雨宮こと水蓮の二人とは体が触れ合った時にビリビリと過去の記憶とイメージが頭に叩き込まれて『前世』に気付いた。

 では日本にいた時と変わらない黒木とはどうだったかというと、触れた時に俺には何も感じられなかったのに対して黒木は雷を受けたような顔をしていた。多分だけど、俺がアイツらに感じた衝撃と同じものを受け取ったのだろう。その次に出てきた言葉が「鏡音カガミネ!?」だったのだから。


鏡音カガミネ、昨日は助かった。けど……少しズィーと二人で話をさせてくれないか? あの場では奴らについて行かなかったが……ズィーは、俺と違ってそういうわけには行かないんだ」


 席を外して欲しいといったところか。無言で頷いて、俺はメメリュの後を追って洗面所に入った。


「ん? どうしたの」


 中には当然歯磨きをしているメメリュがいる。俺は特に用事があるわけじゃなかったので、扉にもたれかかり、ため息を吐く。向こうからは僅かに話し声が聞こえるが、意識して聞かないようにすればまぁ内容はよく分からん。


「『同化式』? ってやつ? ヤバいの? 多分だけど七号ズィーさぁ、あの白衣の連中について行かないと身体がダメになっちゃうとか、そんな感じじゃねぇかな」


 なんとなく黒木の言ってた事を参考にして辿り着いた結論である。なんかそういうのありそうじゃん。定期的に薬飲まなきゃダメみたいな、白衣の奴らめっちゃマッドサイエンス的雰囲気あったし。

 ガラガラペッ、と歯磨きを終えてうがいをしたメメリュが顎に指を置いて何かを思い出すようなそぶりをする。


「なんかこう、確か……デバイスを体内に埋め込むと強くなるっぽいんだよ。でも、身体にとっては異物だし、拒否反応があるんじゃなかったかな」


 相変わらずメメリュの知識は浅すぎる。全然分からん。しかし確かに、今まで出会った人達のデバイスは必ず外に露出していた。しかも多くが手に持って使用している。

 かくいう俺も手で握らないと上手く発動出来なかったりする。出来なくはないが、精密な動作に欠けるのだ。


 魔法の杖(マジカルデバイス)は、機械で出来ている。そして魔力ファルナを動力源に稼働し、回路として刻み込まれた術式を発動する。その際に、発光および駆動音を鳴らす。それは、常識であり───界法ルールだ。

 だが砂浜で戦った三号と四号からは『ほぼ』駆動音が聞き取れなかった。体内にあって、聞こえにくかったとすれば辻褄は合う。


「アイツらに聞いた方が詳しいんじゃね」


 メメリュが扉の外を指で指し示す。一理あると思った。聞けそうな空気なら、聞いてみることにしよう。


「鏡音! もういいぞ。それに聞いて欲しい話がある」


 ちょうど、黒木も七号ズィーとの話が済んだのか向こうから呼びかけてきた。




 *




「『同化式』の欠点は、体内の魔力回路と直接接続したデバイスの術式回路との間に生じる拒否反応だ」


 黒木に説明を求めたら、詳しく解説を始めてくれた。ちなみに、やはり七号ズィーは定期的に研究所へ戻ってその拒否反応を抑える薬品を投与しなければいけないらしい。

 しかしその前に、行ってみたいところがあるというので俺とメメリュは暇だったのもあってついて行くことにした。


「そんで追い詰められた私はグワーってなんとか避けて、おりゃァァ! ッとフルスイング! んで───」

「メメリュすごい! それで───」


 メメリュが得意気になんかの武勇伝を語っているのを七号ズィーが純粋な顔で聞き入っている。


「だが、その拒否反応さえ抑制できればデバイスでの術式発動における伝達速度や魔力変換によるロスを限りなく減らす事ができる『同化式』は───」


 自分で聞いといてなんだけど、俺は黒木の真剣な説明に飽きてきた。まぁなんかデバイスを肉体に直接繋ぐと色々と無駄なく早く魔法が使えるっぽい。


「鏡音……異世島ではデバイスを使わなければ魔法……いや、『異能力』が使えない。これは何かしら作為的なものを感じさせる絶対のルールだ。だからそのルールを破りかねない行動には、おそらくこの異世島という世界そのものから罰を与えられるんだと思う」

「なんかスケールデカくなったね?」

「話聞いてたか? お前」


 正直聞き流し始めていたので、俺は誤魔化すために続きを促した。


「俺は、本当に偶然『シャルマス同化式研究所』に拾われた。実験体を自然に人扱いしていない点に目を瞑れば、あの人達もそう悪い人達ではない……ただ、実験のことになると見境がなくなるだけで」


 チラリと七号ズィーを見て、黒木は複雑そうな表情を浮かべた。どう考えてもあの白衣の連中はまともな感じじゃなかったけど、一緒に過ごしてみると案外そうでもないのかもしれない。


「俺は、ズィーのことを救いたい。それとは別に、何というか……まるで神に逆らうような実験も、止めたいんだ。俺だって色々調べたりしたんだ。異世島で『絶対界法マスタールール』を破り、目に余ると判断された時……『天使』が現れると」


 天使。聞き流しモードに入っていた俺の意識が少し戻ってきた。懐かしい響きだ。

 ぶるりと体を震わせ、黒木は更に続ける。


「『天使』は、ヤバい。研究所にも多くの文献が集められていたけど、過去の出現事例はどれも『絶対界法マスタールール』を過度に破った場合に出現するとされていた。そうしたら、終わりだ。界法ルール破りに関する全てを消去され、ペナルティを受ける」


 ……。へぇ。


「ズィーを始めとした同化実験の最終目標は、デバイス無しでの魔法行使だ。それは異世島のルールに反する。おそらく『天使』の出現条件を満たしてしまうだろう」

「……ペナルティ受けるとどうヤバいの」


「分からない。ただ、死よりも辛いペナルティなのだと予測されている。でも俺が怖いのは、ズィーや先生達が消されてしまうんじゃないかって……」


 ペナルティ受けたことあるんだよなぁ。

 俺はぼんやりとそう思った。

 黒木のシリアスで深刻そうな顔を見ていると、気軽にルール破ってしばかれた俺がまるでアホみたいだ。


「大丈夫! 何回も腹に風穴が空くくらいめっちゃボコられるけど、殺されはしなかったから!」


 グッと親指を立てたが、黒木は俺の言っている事がよく分からなかったのか目をパチクリさせて、適当に「そうか」と相槌を打ってきた。





 *





 というわけで、やってきたのはショッピングモールだ。日本で言うところのイオンモールみたいなもんである。

 異世島におけるそこも平日休日問わず賑わいを見せており、俺とメメリュもよく買い物に来る。なお外観から内観含めてあらゆる要素に『異世界』感は無い。


「わぁ、すごいすごい! 人がいっぱいいる!」


 そうはしゃぐ七号ズィーを見て、俺は上京した田舎者かな? と突っ込みかけてやめる。なんか七号ズィーの事情を鑑みると不謹慎な気がしたのだ。


「お上りさんかな?」


 メメリュは言った。

 異世島にもそんな言葉あるのかよ? むしろそっちの方が気になってきた。いわゆる田舎に対しての都会的なところがあるのか?


「ズィーのいた研究所には、研究員かたまに現れるスポンサーの上役、そして俺のような世話係くらいしか出会う人がいないんだ。こんな、イオンモールみたいな多種多様な人間が集まるところは珍しいんだな」


 黒木は黒木でシリアスな事情を聞いてもないのにぶっ込んでくる。「そっかー」と、俺は聞き流した。


「しかしなんで急にこんなところに?」

「お前気付いてないのか? 異世島には『デバイス使用制限区域』があるんだ」


 そう言われたので、デバイスをポケットから出して起動しようとしてみる。すると確かにうんともすんとも言わなかった。


「そんなところあるんだ……」


 驚いていると、むしろメメリュと黒木に呆れた顔をされた。


「俺達の修学旅行で回る予定の所は全部制限区域だぞ? 説明あっただろ」

「……そうだっけ?」


 多分、あんまり聞いてなかった。てかイマイチよく分かってなかったのかもしれない。


「まぁ確かに俺達のような一般人がデバイス持った悪漢にでも襲われようもんなら、太刀打ちできないもんな」


 言われてみれば納得である。

 異世島から出れなくなってから今に至るまで普段暮らしてる周りでは、平気でデバイス使いまくってる連中ばかりだから麻痺っていたのかもしれない。


 このショッピングモールの中には、家族連れも多い。そうでなくとも若い学生のような年齢の人も多いし、普通の人間をはじめ獣人(獣の特徴を持つ)や機人(一部が機械)など、様々な人種の人達がワイワイと賑やかに行き交っている。


「肩ぶつけてデバイス起動してたらこんな平穏はないもんな……」

「いや普通はそんなんでデバイス使わないだろ」


 俺の真剣な言葉に何言ってんだコイツと言いたげな顔で黒木が突っ込んでくる。え? 普通はそうなの? とメメリュを見るが、首を傾げていた。



「ここだと、七号ズィーの拒否反応がないの?」

「いや、そうではないけど……大分、軽減される」


 てっきりデバイス制限されているとさっき言ってた拒否反応とやらが無くなるのかと思っていたが、そんな都合のいいものではないらしい。まぁ体内に異物入れると良くないよね。


「ただ、ズィーには俺以外に仲が良い……歳の近い友達はいないんだ」

「もう、クロキってばすごくおせっかいだよ」


 キョロキョロと周りを見渡すのに忙しかった七号ズィーが頬を膨らませて黒木を非難した。しかし、すぐにやわらかく微笑む。


「でも、私が言ってたもんね。クロキと『普通に遊びたい』って」


 なるほど。

 察しの良い俺はその辺りで余計な詮索はやめた。メメリュなんて知らない間に食べ物屋の試食なんてしている。

 ふふふ。分かるぜ、こういうのだろ? 俺達くらいの年齢のガキンチョが自由にショッピングモールで遊ぶ……無計画、適当な時間の潰し方……それこそ、普通! それを七号ズィーに経験させたいわけだ。


「なら話は早い方がいいな」


 俺が腕を組みうんうんと頷くと、黒木が何が? と言いたげな顔をする。


「まずはゲーセンでクレーンゲームだ。そこで500円くらい散財する」





 *




「舐めてんのか異世島はほんまによォ!」


 バァン! とクレーンゲームの筐体を叩く俺。激弱アームによって約4000円吸い込まれた俺の怒号が響く。

 すると警備員がやってきたので平謝りをしてなんとかその場をやり切る。メメリュは後ろでケラケラ笑っている。


「お前……本当にさ……」

「もうちょっとで取れそうだったねえ」

「やめろズィー! またやり始めるからそれ以上言うな!」


 引いた顔で俺に文句を言おうとした黒木と煽り立てる七号ズィー。このまま終わっていいのか? 俺はそう自問したが、冷静に今取ろうとしている物を見つめる。

 うん。俺の目に映るのはなんか不細工なぬいぐるみだ。何故、4000円使う前の俺はこれを欲しがったのだったか。俺は黒木のケツを蹴った。


「そもそも七号ズィーが欲しそうな目で見つめてたら俺が頑張ってんだろ! テメーがやれよ!」

「は、はぁ? お前めちゃくちゃだよ。ちょっと落ち着けよ、鏡音ってそんな感じだったか?」


 確かに。昔の俺はもう少し落ち着いてた気はする。全てメメリュのせいじゃねぇかな。俺が指でメメリュを指すと、メメリュはメメリュで首を横に振りながら


「なんか私のせいみたいなツラしてるけど、最初からこんなんだった」

「いやそんな事ない、俺はお前の影響を受けてる」

「おまえ人のこと言えると思ってんのぉ? 私はおまえの影響を受けて短気になった」

「いやそれこそありえねぇだろ」


「それで、ズィーは欲しいのか?」


 黒木が揉める俺達を無視して七号ズィーにそう聞いた。七号ズィーは「うーん」と顎に指を置き、少し悩む。


「可愛いなとは、思ったけど」

「よし、わかった」


 その答えを聞いて黒木は頷いた。そして俺が4000円くらい捧げたクレーンゲームに挑戦する。そして500円くらいで取った。


「ぜってぇ俺のおかげだよこれ、てか確率機じゃね? おかしいって、アームのパワー全然違ったろ、おい黒木お前俺に感謝しろよ」

「ミィロ……あまりにも見苦しすぎる……」


「ほら、ズィー。せっかく鏡音も頑張ってくれたんだ。大事にしてやってくれよ」

「あ、ありがとう」


 ぬいぐるみを受け取り、七号ズィーはふわりと微笑みそれをギュッと強く抱いた。いい反応だ。4000円かけた甲斐があったというものだな。


「腹減ったからメシにしようよ」


 メメリュがそう言い出したので、そうすることにした。そんなふうにただダラダラとショッピングモールの中をうろつき、いろんな店に入り、たまにお金を落とし、服屋では試着などをして、あっという間に時間は過ぎていった。


 夕方になると、明らかに七号ズィーの調子が悪そうだ。おそらく拒否反応とやらの時間制限がきている。


「そろそろ、研究所に戻るよ。鏡音、メメリュ……今日はありがとう、ズィーも楽しそうだった」

「“そう“じゃない。楽しかったよ。本当に、楽しかった」


 夕暮れが近くなり、空は僅かに赤くなり始めていた。笑顔で離れていった二人の背中を見ながら、俺はポツリと呟く。


「なんかさ、こう……なんとも言えない悲哀を感じるぜ」


 呆れた視線をメメリュは送ってきた。


「もうちょっと語彙増やしたら?」

「そこは今はいいだろ!」


 帰路に着く俺達がようやく家に辿り着こうという時に、邪魔者が入った。俺達の家の前、立っているのはガタイのいい男と白衣を着た爺さんだ。

 どう考えても、七号ズィー絡みである。爺さんは研究者っぽい。そして爺さんの横にいるのは間違いなく『○○号』のうちの一人だろう。


「ミィロ、私が一人でやる」


 争いを察したメメリュが好戦的な笑みを浮かべてバットを肩に担いだ。メメリュが俺よりも一歩前に踏み出した時、ガタイのいい男が手のひらをこちらに向けた。


「オレの名は、五号。お前達には、三号と四号の落とし前をつけにきた……アレらは、オレにとって兄弟のようなものだ」

「え、あいつら死んだの?」


 あっけからんとした様子で返したメメリュに五号は顔色を一切変えず、先程からずっと同じ仏頂面を貼り付けたまま続けた。


「お前達との戦いで、デバイスの力を使い過ぎた……損傷を治すためにもな。それは、我々の時間を大きく削るものだ」

「ウゼェな、はっきりしてよ。それともトドメ刺しにいってあげよっか?」


 ペロリと唇を舐めたメメリュに、ようやく五号は表情を変える。不適な笑みを浮かべ、耳を凝らせばようやく聞こえるくらいの駆動音を鳴らして特殊な『身体強化』を行った。

 なぜ使用した術式が分かるかというと、明らかに体表が変わったからだ。文字通りである。岩のような鎧が鱗の如く五号の体を覆っていく。そうして出来上がったのは一回り大きくなって見える、岩の怪人となった五号。


「へぇ〜……。『術界マギア式』の『身体強化』かな?」


 待ってメメリュ。また新しい設定をシレッと公開しないで。それ俺知らないよ。


術界マギア霊界パラメータの複合強化だ。これは『同化式』に許された秘技の一つと言えよう」


 爺さん研究者が淡々と言う。メメリュが不適な笑みを深くするが、俺はついていけず首を傾げている。

 パラメータって、いつも使ってる身体強化だよね。マギアってのもあるのかな? 俺は分かってる顔で腕を組みメメリュを見守った。


「場所を変えよう。ついてこい」


 くるりと、五号が踵を返してどこかへ歩き出す。その背中にメメリュが襲い掛かり「ぬんっ!」と五号がそれを腕で防ぐも、メメリュのあまりの怪力に腕が弾かれる。メメリュの追撃、しかし五号の拳がそれにぶつかる。激しく響く打撃音。その勢いのまま二人はガンガンと攻撃をぶつけ合い、どこかへ去っていった。

 周りの住人が喧しさにキレている。「ウルセェぞ! 誰だボケェ!」だの「暴れてんじゃねぇぞ!」とか叫び声が聞こえる。


 スタスタと爺さん研究者が俺の横に来た。


「五号には発信機が付けてある。追いかけようではないか……その途中、少し話をしないか」

「……別に、いいですけど」


 特に用事もないのでついて行くことにした。

 てか発信機ついてるってことは、七号ズィーにも付けてあるのかな? 俺達の家を把握してたってことは、そういうことだよね。

 いやなんかこう、それはキモいな……。






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― 新着の感想 ―
メメリュもミィロも七号の様な改造人間系ヒロインとかが暴走すると、サクッと頭かち割って解決しそうなオーラがある。
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