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under 500 Ⅱ

珈琲と人生は苦い方がいい

夢のような時間だった。


あなたと、こんなに楽しめるなんて。


あなたが、こんなに笑ってくれるなんて。


夢のような時間は、儚い。


すぐに、泡のように弾ける。


あなたは、アメリカへと旅立ってしまった。


それまでの、楽しい時間だった。


夢だと分かっていた。


あの時間が、二度と来ないことも分かっていた。


でも、楽しいことに変わりはなかった。


楽しさは過ぎ去った。


でも、優しさはずっと残っている気がする。



「お待たせいたしました。オリジナルコーヒーです」


「ありがとうございます」


「どうしたんですか?元気ないですけど」


「プライベートでいろいろあって」


「恋の方ですね」


「まあ、そんな感じです」


コーヒーカップを口に付けた。


「今日は何も入れないんですね」


「はい。今は、そういう気分なんで」


「私も苦いのが飲みたくなるときが、たまにあるんです。どんな時かは、内緒ですけど」


「苦いものには、苦いものの良さがありますからね。あっ、何かすみません」


「いいですよ、分かりますよ。コーヒーに限らず、苦さが成長させてくれるもの、沢山ありますよね」


「はい」


苦い人生には、苦いコーヒーがよく合う。

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