序の2
「あー、よかった!
また別の候補者探すの、大変だったのでうれしいです!」
「喜んでもらえてうれしいよ。
で、神様”候補”って、なにをすればいいの?
ノルマも対価もいらないってことだけれど」
「えーと、ちょっとまってくださいね」
ぽんっ、と効果音が付きそうな感じで、彼女の手元に一枚の紙が現れた。
「ルールを読み上げますね」
「カンペかよ」
いち、相手に「あなたは神を信じますか」と問いかけて、「yes」の返事をもらうと、ポイントがたまります。
に、神様候補以外の人に問いかけて、「yes」以外の返事をもらうと、神様候補の資格を失います。
この場合、もらった特典と神様候補であった期間の記憶を失います。
さん、神様候補はたくさんいます。
どちらかが相手を神様候補、と認識したら『ゲーム』をしなければいけません。
よん、ゲームのルールは、先に相手を認識した方が決められます。
ただし、ルール自体は公平なものでないといけません。
ご 、ゲームに負けても特典と記憶をうしまいます。
「いじょうでーす」
うーん…なんかバトルロワイアルな、デスゲームの匂いがそこはかとなくするけれど…
「確認するけれど、負けても失うのは もらった特典と、その期間の記憶、だけで大丈夫なんだよね?」
「はい!それはまちがいありません!
神に誓って!」
もらった特典、てのがいいものだったら活かしたいし、ショボかったらすぐに「アナタハカミヲシンジマスカ?」って言って、一日くらいの記憶喪失で済ませればそんなにリスクもないか…というか、夢の話でそこまでまじめに考えてるのもばかばかしくなってきた。
「よし、やろう!
ガラガラ、引くよ!」