序
前書きテスト。
初投稿です
「おめでとうございます!
あなたは神様候補に選ばれました!」
…突然夢の中で、そんなこと言われて上手いリアクションができる23歳フリーターがいたら、是非そのメンタルを見習わせてほしいと思う。
三枝夕夏は、そんなことを思いながら目の前に立つ少女を見つめた。
ぼんやりと明るい空間、見渡す限りなんもない。
少女は、飛び切り美人というわけではないけれどニコニコしてて結構かわいい。
歳は…中学生といわれても、自分と同じ年といわれても納得しそうな不思議な感じ。
現実感のなさであぁ、これは夢なんだなーと理解するけれど、それにしては思考が回る。
「あの…だいじょうぶですか?
さえぐさゆうかさん、であってますよね?」
少女が、不安げに聞いてくる
「間違っては、ないけれど。
大丈夫か、って言われると何ともですね…
さっきの君の発言も含めて…」
あまり女性と話す機会もないので、どういう受け答えが正解かわからず、つい敬語になってしまう
「よかった!
そうなんです、あなたは、神様候補に選ばれたんです!」
「あ、そうなんですね…?」
「はい!」
…
会話が停まる。
いや、これをどうやって広げればいいんだ!
「あのー…?」
困ったような顔の少女に、なぜか罪悪感を抱きそうになってしょうがなくこちらから話をすすめることにする。
「とりあえず、神様候補…?というのはおいといて、まず、あなたは誰ですか…?
どうして僕のことを知っているのかをおしえてもらっていいですか?」
「あ、失礼しました!」
言って、少女はすごい早さで深々と頭を下げる
リアクションがいちいち可愛いな
「わたくし、神様の遣いで 名前はまだありません。
次の神様が決まるまで、あなたをサポートするお手伝いとして発生しました」
かみさま。
かみさま、てアレ? ゴッド。
土をこねて世界作ったり、神社で祀られてたりするやつ。
「それでなんとですねー、三枝さんは、厳選な抽選の結果、神様候補の一人に選出されたのです」
「…抽選?」
「はい、そう聞いてます―」
「聞いてるって、誰から?」
「神様からですー」
…大概、いい加減な設定だな…
「それでですね、当選された方はいくつか特典があって、引き受けていただけたらそれがもらえます」
「引き受けたら…って、引き受けなかったらどうなるの?」
「別にどうにもなりませんよー
目が覚めたら、この会話も覚えてないかもですけれど。」
「なるほど。それで、特典って?」
「えー、気になりますー?
でも、それ引き受けてもらってからじゃないと何がもらえるかわからないですよー」
そういって、少女はひょいっとうしろからガラガラを取り出した。
ガラガラ。 正式名称知らないけれど、あのぐるぐる回す、商店街の福引とかでよく使うやつ。
いや、商店街とか近所に無いから、実際は知らないけれど、漫画とかテレビで温泉旅行とか当たるやあつ。
…なにもない空間で、いまどっから出てきたかよくわかなりけれどまぁ夢だしそんなもんだろ。
「あー…」
少女に呼びかけようとして、名前がないってことを思い出した。
この事態(抽選?)のために生み出されたガイドキャラ、って割にはいろいろ作り込みが半端ない気がするけれど…
「とりあえず、名前。
無いと不便だから…何か適当に、決めない?」
「はい! よかったら、三枝様に決めていただけませんか?
”名付け”は、大事なお仕事ですので!」
「そういわれても…」
出会ったばかりの女の子の名前をインスピレーションで付けられるようなセンスは持ち合わせていない。
ショートボブ、っていうのかな?ちょっと明るい髪色で、僕の目線くらいまでの身長。
美人というよりは可愛い、ちょっと丸顔で…
「たぬき顔だから、たぬ吉?」
「たぬきちですか、いいですね!」
「いや、良くないから冗談だから!ちょっとまって」
ニコニコと受け入れられそうになり慌てる。 大丈夫かこの子…
「名前は、ちょっと保留で…
先に、ちょっといろいろ補足説明をしてほしいんだけれど」
「わかりましたー」
「とりあえず、暇なんで受けてもいいんですけれど。
なんか縛りとかあるんですか?
なにかしなきゃいけないとか、対価を支払わなきゃいけないとか」
そういう設定、よくアニメである。
魔法を授かったら、ドロドロの闇ゲームに巻き込まれるとか。
「んー、とくにないとおもいます!
あ、あくまで”候補”なので、神様になれるかはわからないんですけれど…」
「まぁ、デメリット無いならいいかな…
じゃぁ、やってもいいですよ」
なんでもない風を装って言ったけれど、言ったら急にワクワクしてきた。
結構人生一発逆転チャンスなんじゃないのか、これ?
あとがきテスト
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