表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

全知全能へ告ぐ。

作者: 由々

 第三者の彼は、彼はそう言った、と言うだけならまだしも、彼はそう思った、とまで断定した。私はそれに憤慨してならない。

 自分語りをする方々は嫌われる風潮にあるように思える(経験則)。しかしながら、私個人の意見としては、その行為には決して反対でない。好きか嫌いかを聞かれれば、大いに嫌いの側に傾くけれども、一応の受容をする立場には立たせてもらいたい。自分のことを自分で語る分には、聞き手の心境はどうあれど、そういった行為自体に何らの問題はないだろう、と私は思う。そんな些事より遥かに愚かな愚行が蔓延している。

 他人の意見を代弁する奴が嫌いである。いま私の前にいる第三者の彼が、彼は喜んだ、と当事者の思考を決定づけたのだけれど、その決定には一切の根拠がない。彼はどの目線で第三者を自称しているのだろうか。客観の本来的義務は、写実的状況描写ではなかったのか。彼が追求すべき本分とは、下界で起こる形而下の出来事のみを切り取ることではなかったのか。私は彼へ試しに石を投げてみた。

「彼はそう言ったーー痛っ!?」

 全知全能失格である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ