貴方が私を連れ去ってくれたなら
たまに亡くなった大切な人を思うと苦しい時があります。
きっとそれは、愛しい気持ちなのでしょう。
でも、時には恨みたくなることもあるのです。
引き離された痛みを無理に、美化することはないのです。
貴方が私を連れ去ってくれたなら
私は悲しみに溺れて息も出来ず
内臓を引きずり出される様な絶望を
味わうことはなかっただろう。
貴方が召されたその日から
違えたことのない約束を
私は恨んでいるの。
“生きろ”と言った貴方の優しさが
今日も私を悲しみの海で溺れさせる。
貴方が私を連れ去ってくれたなら
私はどんなに幸せだっただろう。
貴方が悪魔に魅いられて
私の魂を食べてくれたなら…
きっと恨みやしなかっただろう。
優しい貴方…
恨んでいるの
それでも私は愛してる…。