クリスマス準備(マフィア)
*双子・シーヴァ・ノエル→主人公
*IF世界
*ノエル視点
*多分二人は恋人
*主人公はマフィアの本拠地に滞在中(出番なし)
*ギャグ
十二月二十五日。
窓から見た街はどこもかしこもキラキラ。うざったらしいほどキラキラしている。
……あ、今日って聖夜祭じゃん。
だからこんなにキラキラなんだー……
「シーヴァ、サンタクロースっていつ来るの!!!!??」
「いつ!!いつ来るの!!??」
「し、知りませんーっ……ちなみにボスは何を……?」
「「お揃いの銃ー!!!!!!」」
「ひいっ!!??
そ、そんな物を頼むなんて……うぅ……」
ふーん……ボスは新品の銃が欲しいのね、しかも双子で全く同じの銃。
確かにボスの持っている銃はちょっと古いから、結構良い考えだと思う。
まあ、今年のサンタ役はシーヴァだから………本当にそんなプレゼントを調達できるのか不安だけど。
っていうか、ボスはやっぱりまだまだ子供よねー……普通、サンタなんて信じるわけないって。
「あーっ!!そうだ!!!
ねえねえ、ノエルは何をサンタクロースに頼むの?」
「何?何を頼むの?
僕達はお揃いの――――――」
「ノエル、最近出たコスメセットが欲しいなー……
シーヴァ、どう思う?」
「ふえええっ!!??
そ、その、ノエルもサンタクロースに頼んじゃうのですかぁ……?」
そんな泣きそうな顔しないでよ、シーヴァ。
どうせアンタの出費だから、遠慮はしないよ?
……サンタがアスカなら別だけど。
「駄目?
サンタから貰ったら、アスカと二人で使うし……良いでしょ?」
「……そ、それはサンタクロースが決めるんですぅ!!!」
「じゃあ決まりね!!!
ノエル、今年も良い子だったしー」
…………マフィア所属の暗殺担当……そんな職が《良い子》なわけないけど、まあいっか。
それにアスカの単語を出したら、シーヴァだって怯んだし。
「ボスー……ところで、俺にはどんなプレゼントを頼むのか聞かないのですか?」
「シーヴァはどうせ【おねーさんの抱き枕】でしょ?」
「シーヴァはロリコンだから、きっとそうだよね?」
「あー…それ分かるー!!
シーヴァって絶対、そんな物頼みそうだもんねー」
「「「ね、ロリコン?」」」
「っうう……ぐすっ……ロリコンじゃありませぇええええんっ!!!!」
あはは、シーヴァったらもう泣いちゃった。
でもいい気味。
アタシのアスカに手を出そうとするから悪いのよ。
「そうだ、おねーさんはどこ?」
「おねーさんは?
シーヴァ、おねーさん知らない?」
「お、俺に聞かれても……ノエルは知ってますかぁ?」
「アスカなら聖夜祭用のケーキを買いに行ってるよ」
この組織、料理できる奴ってシーヴァくらいしかいないの。
けれどシーヴァはサンタ役だしー、仕方なく街で買い出しってわけ。
本当はノエルも着いていこうとしたけど、部屋の装飾しなきゃだから無理。
――――さっさと終わらせて、迎えに行こうかな。
しかも、美少女ノエルじゃない……本来の《ノエル》で。
耳は帽子被れば良いし、女の姿だとイチャつけないし?
……いや、ノエルは充分アリなんだけど、アスカが許さないのよ。
「…………うん、じゃあさっさと終わらせよっと」
「僕達も手伝うよ!!!」
「いーっぱい飾って、おねーさんを喜ばせるよ!!!」
「はいはい、そんじゃツリーはお願いねー」
ボスにツリーを任せて、適当に部屋の壁にやたらキラキラした綿をくっつける。
……あー……目がチカチカする。
しかもこの部屋で大きな音楽流しながら食事って……頭が…………ううん、耳が痛くなりそう。
早くアスカに逢いに行きたいから、せっせとやってたんだけど……
ボス、不気味なくらい静かなんだけど。
まさかサボってんじゃ……
「――――――――はぁ!!??」
「ノエル、どうっ?」
「自慢作!!!
名付けて《グレートツリーデラックス》!!!!!」
「「僕達って芸術家になれるよねー!!!!!!」」
いや、ちょ、ボス、えええぇ…!!??
どうしてツリーのてっぺんが爆弾……いや、飾りも全部小型爆弾…しかも色塗ってる………
っていうか、全部赤色?
これって何の赤色で――――――
「………うぐぅ……」
「…………あー…………うん、ノエルは何も見てない。
ノエル、何も知らなーい」
決して、床に血まみれで倒れているシーヴァが転がってるなんて、ノエルは知らない。
あーあ……床まで汚れちゃった…どーすんの、これ。
ごめん、アスカ。
まだ迎えに行けないや……。
...true end...
クリスマス×前途多難な黒ウサギの話。
きっと主人公とは恋人だけど、ノエルは外見女の子だから色々と制限がありそうです。
街中でイチャついたら、きっと普通の男女カップル以上に変な目で見られますよね…