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第13話の番外編(ハルト)

*《第13話》のメイドと一緒に去って行ったハルトの話。

*本編のハルト視点

*甘いっていうより、シリアス?

*《第13話》を見てからの観覧を推奨します。

「―――――――で、キミは言いたいことある?」

「……あ、ありません」

「ふーん………無いんだ?

 俺って結構優しいから、聞いてあげるのにねー」



 厨房に行って、さっきのメイドさんに問い詰める。

 どんな質問をしても、なかなか口を割らないから怒りを通り越して呆れちゃってるけど、きっとこれは仕方がないよねー。

 

 ……実は、このメイドさんが作ったお粥に、奇妙な刺激臭を感じたんだよ。

 普通、お粥って変な臭いしないよね?

 少なくとも、俺が今まで作ったことのあるお粥には感じなかった。

 だから厨房に戻って調べてみたら………ビンゴ。



「じゃあ、しっつもーん。

 この中に入っている薬は何?強い?それとも弱いタイプっ?」

「…………」

「答えないなら、ちょっと痛い思いするかもよ?

 あ、もしかしてそういうのが好き?悪趣味だなっ☆」


「……ほ、本当に、あなたはハルト様…っ?」



 ガタガタと震え、怯えるメイドさん。

 俺ってそんなに怖い?

 今の自分の顔なんて見えないけれど、怖い顔してるつもりはないんだけどなー。

 ………ご飯を汚されたことと、アスカちゃんを危険な目に合わせようとしたことの二つに怒っているけどね?



「そうだよ?

 俺がいっぱい居るわけないだろっ?」

「ハ、ハルト様は……もっと、お優しい方で………」


「お優しい?………ふーん?」



 メイドさんの言葉に、思わずテーブルをガンッと大きな音を立てて殴ってしまった。

 お優しい?

 そうだよ、俺はお優しいよ?

 何を当たり前のことを言ってるのかな、このメイドさん。



「キミをこの場でジョーカーに叩き出してないんだし、充分優しいんじゃないかなー?」

「違っ……その、もっと軽いお方で………」



「好きな人が危険にさらされそうになって、ヘラヘラできると思ってんの?」

「っ…!!!」



 時々いるんだよねー

 俺、そこまで軽い男じゃないよー?

 ただ《料理と楽しいことが大好きな優しいお兄ちゃん》なだけ。

 ……いや、料理する時だけはちょっと怖いって言われるかなー…自覚ないけどね☆

 

 あ、もしかして今の俺って……その料理する時の俺なのかな?

 メイドさんってば、震えすぎて泣き出しちゃったし……女性を泣かしちゃったのは反省しなきゃなー……。



「まあいいや。

 んで、本当に何も教えてくれないの?」

「………無理です…」

「ふーん…残念☆

 じゃあ、ジョーカーに報告しなきゃ駄目だね。ゲームの邪魔だしー?」


「……あ………あぁ……」



 崩れ落ちたって、俺はキミに手を差し伸べないよ。

 

 あ、ジョーカーに報告したら……急いでお粥を作らないといけないんだった!!!

 まだアスカちゃん起きてるかなー?

 きっとお腹ペコペコだろうし、よりスピーディーで美味しーお粥を作らなきゃ☆



「……じゃ、俺も着いて行ってあげるから、一緒にジョーカーの部屋に行こうなー?」



 …………解雇は確定。

 それから死ぬか否かは、キミ次第。

 

 アスカちゃんを危険にさらした罪……ちゃんと償ってね?





...true end...

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