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夜明けまで恋して  作者: 鴉野 兄貴
第一章。深夜の酒場にて
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榛名信子(はるなのぶこ)  (旧姓 白井)……現在

 榛名はるな信子のぶこは五十三歳。

容姿は……かつては美女と言われたとか、そういうことは無く。からだつきも歳相応の脂肪と崩れた身体である。

一般的な容姿だが二十八歳の時に夫と見合い結婚で結ばれて、三十一歳で第一子・瑞穂みずほを出産。

続いて三十二歳で年子となる信彦のぶひこを出産。

以後、子育てに追われながら専業主婦として生きてきた。


 気がついたら信子の手は洗剤でカサカサに。シミやシワが各所に。

身体の線は完全に崩れ、髪の毛はあちこち白くなり、眉は薄く細くなっていた。


 夫は優しく。娘はいい人と既に婚約し、来年には結婚する。

息子も榛名家の家計から考えればそれなりの大学に通い、留年することはなさそうだ。


 だけど。

若い頃の写真を見てしまうとこれでいいのかなとおもってしまうことがある。


 「お母さん、家をあけるけどいいかな? 」

息子に聞くと息子は「え~。メシどうするんだよ」と言い出す。

娘は「自分で作れ」と笑っている。


 「同窓会に行って来る」

そういう信子を息子・信彦はゲーム機の画面から目を外さず、左手をやるきなさそうにフラフラ振って見送った。

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