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第29話 魔物素材

 染料を探すついでに能力の検証をしようと、朝早くから魔の森の浅いところまでやってきた。


 昨日はレギンさんの店を出た後、調味料や調理器具を買いに行くと、たくさんの人にジャイアントスパイダーの件を感謝された。買ったものを色々と安くしてくれたので結果的にはよかったのだが、感謝されるのは慣れていないので恥ずかしい。

 

 まず、ジャイアントスパイダーの糸を木に絡ませて、蜘蛛のアメコミヒーローの様に移動できないかチャレンジしてみる。


 最初は木に絡めた糸を外すタイミングが悪かったりしたが、だんだん慣れてくると、移動するのにかなり使えそうだ。もっと練習すれば、森でもかなりのスピードで移動できるはずだ。


 次は鋼の糸を検証する。


 まずは直径1ミリぐらいを木に向かって鞭のように高速で放つが、傷が付くぐらいで木を切ったりすることはできないようだ。考えてみれば当然でただの鋼糸でスパスパ切れるなら、刃物なんていらないことになる。今度は攻撃の仕方を変えて、こんどは突き刺してみた。すると、鋼糸は簡単に木を貫通する。これなら戦闘でも使えるだろう。


 今度は鋼糸の直径5センチで突き刺してみると、大きな破裂音と共に大きな穴が空いて、木が倒れたのだった。


「……」


 使い所を間違えちゃダメそうなヤツだな。

 

 気を取り直して、地面から何本同時に出せるか検証してみよう。剣山みたいに出すことができれば、足止めになると思ったからだ。


 まずは1本、直径1ミリの鋼糸を地面から1メートルぐらい出してみる。木を貫通するぐらいなのでこれだけでも通用しそうだ。ただ出したいのは剣山なので、イメージを変えてみよう。


 直径1ミリ、長さ5センチの鋼糸を1平方メートルの範囲で出してみる。しかし、出たのは1平方メートルの角に1本ずつ、4本だけしか出なかった……。


 そういえば、綱糸の間隔を考えてなかったな。取りあえず5センチぐらいの間隔でいいか。イメージをしっかり固めてもう一度出す。


 今度は上手く行ったようだ。1ミリの綱糸だと、近くで目を凝らさないと見えないから、範囲を広げれば、複数の敵と戦う時に使えそうだ。


 ちなみに、針のように先を尖らせようとチャレンジしてみたが、ダメで均一の太さでしか出すことができないようだ。そういう意味では、鉄の棒も糸に分類されるのだろう。実際、糸のようにクネクネ動かせるので、そういうものだと思うことにした。


 糸のレベルが3になって魔物素材が登録できるようになった。以前、ホーンラビットの角を登録しようとした時には、何も起きなかったがレベルのせいだったのだろうか……。


 今思い出したのだが、ホーンラビットの角と肉、ジャイアントスパイダーのときに落としたままだな。洞窟だろうか、そういや洞窟の入出時って気絶してたから場所が分からないや。


 登録しようにも魔物の素材がないな……いや、1つだけあるな。ジャイアントスパイダーの魔石が。高く売れそうだけど、今は能力アップが先だな。


 決断すると、リングから魔石を取り出し、取り込んでみる。


『魔石を確認。登録しますか?』


 目の前に透明な画面が現れる。解析ではなく、いきなり登録できるようだ。


【魔石】ジャイアントスパイダー


 登録しますか? ・はい ・いいえ


 <はい>と念じる。


【能力】糸(Lv3)

【登録1】麻、綿、毛、絹、鉄、鋼、銅、銀、金、ジャイアントスパイダー(New)

【登録2】炭素

【形状】糸、縄、ロープ、布(平織り、綾織り、繻子織り)

【作成可能色】黒、紫、藍、青、赤、桃、橙、茶、黄、緑、銅、銀、金

【解析中】無


 ジャイアントスパイダーの糸に追加項目がでたので、さらに見てみる。


【ジャイアントスパイダー】縦糸、横糸、牽引糸、付着盤


 ジャイアントスパイダーの糸が4種類も追加されていた。


 魔石を取り込んだせいか、なんとなく使い方が分かるな。


 ・縦糸 粘着性のない丈夫な糸。(巣の骨格の糸で、僕や冒険者を巻いていた糸)

 ・横糸 ベタベタした粘着性のある糸、伸縮性のある獲物キャッチ用の糸。

 ・牽引糸 蜘蛛がぶら下がっている糸で縦糸よりも丈夫な糸。

 ・付着盤 壁や木と糸を繋ぐ部分、牽引糸を支えられる強度、粘着性のある物質。


 僕をぐるぐる巻きにしていた糸よりさらに強い糸があるのか。しまったな、この糸で布を作るべきだったか。まあ、頼んでしまったものはしょうがない。蜘蛛らしく、しっかり粘着系の糸もあるのだな。


 使えるようになったのは4種類だけど、蜘蛛によっては7種類ぐらい使える蜘蛛もいたような気がする。地球の蜘蛛とこっちの蜘蛛が一緒とは限らないので分からないけど、魔石を取り込めるようになったのは大きいな。


 全ての魔石を取り込めるのか、糸を吐く魔物の限定かも分からないので、さらに検証が必要だけど、まずは手に入れた4種類の糸を自由自在にコントロールできるよう練習するのが先だな。


 花を登録しながら歩いていると、2匹のホーンラビットを見つけた。まずは、魔石を取り込んだことにより、使えるようになった技を使ってみよう。


「スパイダーウェブ!」


 蜘蛛の巣みたいな網が2匹のホーンラビットを絡め取り、動けなくした。


 普通は蜘蛛の巣って待ち伏せ用だけど、縦糸と横糸を組み合わせた糸を吐けるのは、さすがと言うか、これを使われていたら僕が危なかったな。


 動けないホーンラビットに鋼の剣山を使ってみよう。糸の長さ5センチでは短いので、1メートルで試してみる。


「剣山!」


 ホーンラビットの体を鋼の糸が突き破り、ホーンラビットは絶命した。


「……思ったよりグロい技だった。この技ではホーンラビットの皮が穴だらけになって、素材としてはダメだな」


 剣山とスパイダーネットを消して、ホーンラビットを解体してから、角の取り込みを試してみる。


『魔物の素材を確認。登録しますか?』


【魔物素材】ホーンラビットの角

 登録しますか? ・はい ・いいえ


 <はい>と念じる。


【能力】糸(Lv3)

【登録1】麻、綿、毛、絹、鉄、鋼、銅、銀、金、ジャイアントスパイダー▼

【登録2】炭素

【魔物素材】ホーンラビットの角((New)

【形状】糸、縄、ロープ、布(平織り、綾織り、繻子織り)

【作成可能色】黒、紫、藍、青、赤、桃、橙、茶、黄、緑、銅、銀、金

【解析中】無


 登録はできたが、使い方が分からないな。一旦保留にして、ホーンラビットの魔石を取り込んでみようとするが、何も起きずに取り込めなかった。


 魔石の取り込みは、糸を吐く魔物限定の可能性が高くなったな。しかし、ホーンラビットの角はどうやって使うのだろうか、2個じゃ足りないのかもしれないので、どんどん登録していこう。


 それにしても色が増えないな。登録自体はできるのだが、登録済みの色ばっかりで全く増えない。闇雲にやってもダメだ、何色が足りないのだろうか……水色など薄めの色が足りないな。


 そういえば、染め物をするのに鉱物を染料に漬けて、定着させたり化学反応させて色を変化させたりするのだっけ?


 鉄の釘とか十円玉とかも使えたはずだけど、登録した鉄と銅でなんとかならないかな? なんて考えているとステータスが変化した。

 

【能力】糸(Lv3)

【登録1】麻、綿、毛、絹、鉄、鋼、銅、銀、金、ジャイアントスパイダー▼

【登録2】炭素

【媒染剤】(New)(New)

【魔物素材】ホーンラビットの角(2)

【形状】糸、縄、ロープ、布(平織り、綾織り、繻子織り)

【作成可能色】黒、紫、藍、青、青(New)、赤、桃、橙、茶、こげ(New)、黄、緑、ベージュ(New)、銅、銀、金

【解析中】無

 

 色が一気に増えたが、薄い色は追加されなかった。鉄と銅どちらも暗い色になりそうだ、アルミとかも使えたような気がするが、アルミって当然ないよな、自分でボーキサイトを見つけるしかないのか。


 鉱物をもっと取らないとダメだな、前回みたいになるのは嫌だから、安全に発掘できるぐらい強くならないとだめだな。


 この後、ホーンラビットを3匹狩ったところで、この日は終了となった。

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