スーパームーンに願いを込めて
執筆の意図
低予算の自主映画でミュージカルを!
現在、演劇の世界では、小さな劇団が小劇場で上演している演目にはミュージカル仕立ての作品があり、歌、ダンスが有能な役者が数多くいるのにも関わらず、低予算の自主映画において、ミュージカル映画は、余り聞いたことがありません。なので、一度、挑戦しょううと思い執筆しました。
脚本について
この脚本は、数年前、余命宣告を受けていた、とある少女が、病床でブログに書いていた小説に私がインスピレーションを受けて書いたものです。
これを書くにあたって彼女に使用の許可をお願いした時は、大変喜んでくれて完成を楽しみしてくれていましたが、完成を待たずに彼女は亡くなってしまいました。お父様は、お通夜でこの脚本を彼女に読んで聞かせて頂いたとのことでした。この脚本は彼女には妹さんがおられるとの事でしたので、主人公を妹として、それを天国から見守る姉と言った構成にして「天国へ行っても心は永遠に家族や恋人と一緒だよ」と言うことをテーマにしました。
ここでの登場人物
平尾心音 (ここね 愛称ココ 20)
歌手を夢見ている和菓子屋の
事務員
川島智弘(25)元ミュージシャン
平尾早百合(さゆり 17)
心音の姉
ピアニストを夢見ている女子高生
藤井 (40代)音楽事務所の社長
リカコ (20)心音の親友 美容師
由美子 (50~60代)心音の叔母
和菓子屋の社長 男 (60~70代)
和菓子屋のパートのおばちゃん(50代)
和菓子屋の従業員の皆さん
和菓子屋のお客さん
美容院のお客さん
清水寺 嵐山 伏見稲荷大社の
観光客、お土産店の皆さん
舞妓さん
道頓堀のたこ焼き屋のおっちゃん
大阪のオフィス街の皆さん
ネコ
143 オフィス街 大阪 夜
心音 智弘 歩いている
心音 ふと 夜空を見上げる
智弘 夜空を見上げる
144 夜空に浮かぶ満月
145 回想 心音の家(団地又はアパート)の
リビング 冬
心音 コタツに入ってミカンを
むいている
早百合 アップライトピアノで
主題曲Lilyを弾いている
心音 「お姉ちゃん ミカンむけた
でぇー」
早百合「サンキュー!
(と コタツに入る)」
心音 「その曲 いつ聴いても
何か 心の奥が ジーンと
なるわぁー」
早百合「そやろ! そやろ!」
心音 「私に 歌詞 つけさせてー
よー なぁー なぁー
つけさせてーよー」
早百合「あかーん!」
心音 「何でぇー?(と ふくれる)」
早百合 微笑む
心音 「(ミカンを食べながら)なあ
なあ ちょっと 聞いてええ?」
早百合「(ミカンを食べながら)何?」
心音 「最近 お花屋さんから なかなか
帰ってきいひんけど 何してるの?」
早百合 微笑んで ミカンを食べる
心音 「あっ! まさか!?」
早百合 無言でミカンを食べる
心音 「どんな人? どんな人!」
早百合「あっ! 今日 スーパームーン
やった!」
心音 「スーパームーン?」
早百合 窓際へ行く
146 夜空に浮かぶスーパームーン
147 回想 心音の家(団地又はアパート)の
リビングの窓際
心音 早百合 月を見て
心音 早百合「わぁーあ・・・」
早百合 手を合わせて
早百合「ココちゃんが歌手になれますよ
うに!」
心音 手を合わせて
心音 「お姉ちゃんが彼氏と幸せになり
ますように!」
心音 早百合 微笑み 見つめ合う
148 オフィス街の公園 大阪 夜
心音 智弘 ベンチに座っている
心音 「(目に涙を溜めて)お姉ちゃんが
天国行かはった前の日・・・
お姉ちゃん 私にあの楽譜 病院に
持って来てって言わはったん
です・・・」
智弘 「・・・」
心音 「お姉ちゃん 入院してから あの曲の
事は 話す事はありませんした
多分 智弘さんの事を忘れようとして
たんやと思います」
智弘 「・・・」
心音 「それが あの日 急に 楽譜 持って
来てって お姉ちゃん もしかして
もうすぐ 天国に行くのが 分かった
はったんやと思います」
智弘の目から涙が落ちる
心音 「今度の事 きっと お姉ちゃんの仕業
かも・・・」
智弘 「えっ?」
心音 「今日 お姉ちゃん 私らの傍にいはっ
たような気がするんです 傍で見たは
った様な気がするんです」
智弘 「僕も・・・ 僕も 彼女が傍にいたよ
うな気がした・・・ きっと・・・
彼女が 僕に勇気をくれたんだね」
心音 「(微笑んで うなずいて)お姉ちゃん
その曲 作ったん 私やでぇーって
怒ってたかもね!」
智弘 「そう言えば 彼女 怒った事なかっ
たなぁー」
心音 「うちら 性格は正反対なんです!
悪かったですね!(と 微笑む)」
心音 智弘 夜空を眺める
早百合(幽霊)智弘の隣に座っている
心音 歌い出す 勇気をイメージした曲
智弘 早百合 うっとりして聴く
智弘 歌い出す
公園のカップル達 踊り出す
心音 智弘 ブランコ 滑り台
ジャングルジム
シーソー等を使て
歌い踊る
早百合(幽霊)ベンチに座って楽しそうに
見ている
149 レコーディングスタジオ 大阪
心音 智弘 主題曲Lilyを歌っている
藤井 腕組みをして聴いている
音楽 終わる
藤井 「決まったよ!」
智弘 「何がですか?」
心音 「今度の飲み会の場所ですか?
今度は お寿司屋さんが
ええなぁー それとも
イタリアン?」
藤井 「ココちゃん 二言目には飲む話だね」
心音 「えっ!? ちゃうんですか?
なんや・・・ 残念・・・」
藤井 「(微笑んで)フェスだよ! フェス!」
智弘 「フェスって?」
藤井 「関西 ミュージックフェスティバ
ル!」
心音 「関西・・・ ミュージック・・・
フェスティバル・・・」
藤井 「決まった!」
智弘 「決まった!」
心音 「決まった!」
150 美容室
リカコ 「決まった!」
カットされてる女性「決まった!」
151 和菓子屋の事務室
パートのおばちゃん「決まった!」
従業員達 「決まった!」
152 和菓子屋の社長室
社長 「(書類にハンコを押して)
決まった!」
153 和菓子屋の店先
店員 「決まった!」
お客さん 「決まった!」
154 清水寺
観光客 お土産店等の皆さん
「決まった!」
155 嵐山
観光客 お土産店等の皆さん
「決まった!」
156 伏見稲荷大社
観光客 お土産店等の皆さん
「決まった!」
157 祇園
舞妓さん
「決まったどす!」
158 道頓堀
たこ焼き屋のおっちゃん
「決まったでー!」
159 オフィス街 大阪
サラリーマン OL達
「決まったぁー!(と飛び跳ねる)」
160 心音の家(団地又はアパート)のリビング
由美子「き 決まったわぁー!
(と ネコを抱き上げる)」
ネコ 「ニァー!」
161 駅のホーム(叡電又は嵐電)
早百合「(制服 幽霊)決まったー!
やったーー!!(と ガッツポーズを
して飛び跳ねる)」
つづく




