表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
558/563

決意の未来

「無意味な戦いはやめろ…死神」


姿を見せた高坂の言葉に、すべての新真悟が動きを止めると、一人だけになった。


「無意味?何も無意味ではありませんよ。大人しくあなたが、その銃を我々に渡し、その力を彼女に譲渡すれば、総てが終わりますよ」


ゆっくりと近づいてくる新真悟に向かって、高坂は肩をすくめて見せた。


「それも、無意味だと言っている」   


高坂は、新真悟を見つめながら、装飾銃を突きだしだ。


「あなたがその銃で、何度我々を撃とうと、我々は無限にいる!それこそ、無意味ですよ」


笑う真悟に、高坂は笑い返すと、装飾銃を回転させ、銃口を自分に向けて、引き金を弾いた。


「な!」


絶句する真悟に向かって、高坂は光を喰らいながら、告げた。


「もう死神は、我の世界にはいらない」


「ば、馬鹿な!」


後退ろうとした真悟の体が消えていく。


「我こそが…テラだ!」


高坂が叫んだ瞬間、装飾銃が分解し光になると、高坂の体に吸収された。


「馬鹿兄貴が…これでよかったんだろ?」


高坂は、ふうと息を吐いた。


「て、テラ!?」


あっという間に、事態が収集され、目を丸くする光が輝。


「フン」


鼻を鳴らすと、和幸はジャンプし、高坂の前に着地した。


そして、片足を地に付け、膝間付いた。


「新しきテラよ。マスターから、伝言を頼まれておりました。また何時でも、コーヒーを飲みに来て下さいとのことです」


「お見通しでしたか」


高坂は、苦笑した。


「では、これで」


和幸は立ち上がると、もう一度アタマを下げ、歩き出した。


「待って!」


緑の手を払いのけると、真理亜は叫んだ。


「…」


和幸は足を止めたが、すぐに地面を蹴りジャンプすると、その場から姿を消した。


そんな和幸の後ろ姿を振り返り、高坂は静かに見送った。










「一件落着というか…ぶ、部長がテラ!?」


部室に戻った輝は、天を仰いだ。


「まあ~いつも無理しますし、神の力があった方が少しは安心できます」


コーヒー片手に、部室を歩く緑。


「テラになったといっても、何の変化も実感もない。装飾銃を貰った時と同じだ。使い方がわからない」

 

ソファーに腰かけると、緑からコーヒーを受け取る高坂。


「またですか!」


輝は、髪をかきむしった。


「だからこそ、テラになれたのかもしれんがな」


高坂は、コーヒーを一口すすった。


「部長のお兄さんも、部長を心配して、テラの力を授かるように仕組んだんですかね」


パソコンのキーを叩きながら、舞が言った。


「いや…」


高坂はコーヒーカップを、テーブルに置いた。


「案外、本当の地獄に叩き込む為かもしれんな。アイツがいる…同じ地獄にな」


フッと高坂が笑った。


高坂の言葉に、部員達の動きが止まる。


「しかし、でないと…地獄にいる人達を救えない」


高坂は立ち上がった。


「我々は、学園情報倶楽部だ。神も悪魔も相手にする」

  

その言葉に、部員達は頷いた。


高坂も頷くと、動き出した。


「さあ~次の依頼だ」






       チェーン-クラッシャー(運命破綻者)完結

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ