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作者: 魂

夜 彼が久しぶりに来てしまったから僕は書かなくてはいけなかった。

衝撃的に、なんて言葉は信じていないけど彼のエネルギーは外へ外へと流れていくことを好む。エントロピーは不可逆で一定の方向へと流れを決め吐き出されていく。


彼をコントロールするのは私であって彼が私をコントロールしてはならない。彼は脇役であり 私が主役。それは決して揺らぐことのない相対的な真実であって、明日は彼になったり 彼が私になったりはしない(と言う前提で話を進めていく)


決してコントロールを失ってはならない。


君が操縦士であり君が僕のパートナーだ。


いつだって僕は君の味方である。君がこの世に生まれた時から、否、本当は生まれる前から君の両親が君にとって合う親なのか実はこっそり見学に行ってたんだよ。


君は言う。「私はなんか生まれてこなければよかったのに」と。

僕は君の言葉を否定も肯定もできない。

でも、耳を傾けながら心の中でこう想ってる。

君が生まれてきてくれて僕に出会ってくれて世の中に幸せがひとつ数をふやしたんだよって。


幸せなんて幻だって君は言う。そうかもしれない。

けど僕は思うんだ。世界は全部まぼろしなんじゃないかって。


君は腹を立てている。産んでくれって頼んでなんかいないって。

僕は知っている。君のお母さんがどれだけの苦労をして君を産んだのかを。

君は都合が悪くなるといつもお母さんを責める。

責められたお母さんは黙ってしまうか君の頬をぶつ。

君は悪びれもせずにお母さんがしてきたことを挙げる。

お母さんの心はチクチク痛む。お母さんは申し訳ない気持ちに包まれる。


君はいつか後悔する。お母さんに対しての乱暴な言葉の数々を。

君はいつかお母さんになった日に思い出す。そして願うのだ。

自分の子供の幸せよ。君のお母さんが願ったように君も。


世の中はぐるぐる回っている。地球もぐるぐる回っている。

君の言葉はいつしか君の胸に刺さって抜けない棘になる。

「優しい言葉を使いましょう」なんて言う気はさらさらないけれど人を傷つける事はブーメランになっていつか君を傷つける。

だから発する言葉は少しだけ注意を払って欲しい。


君は云う。「誰も私のことを愛してくれない」と。

君は愛のことをこれっぽっちもわかっていないのに。

愛は欲しいと手を挙げてもらえるものではない。

愛はお互いにあったよって満たされるものなんだ。

愛は決して待っていて「はい、どうぞ」と渡されるものでは無い。

愛は相手のことを想う気持ちが通じた時に伝わる。


愛の性質を言葉で表現するなら温度


どんなに愛していても愛が相手に伝わらなかったらそれは変だ。


親は子を愛する。これを命題(真)としよう。


子を愛するのは親である。(逆/真)


親でないなら子を愛さない。(裏/偽)


子を愛さないのなら親ではない。(対偶/偽)


命題と対偶の真偽、逆と裏の真偽が一致しない矛盾を含んだ命題なのである。



ここで不思議な真実はひとつ教えてあげよう。

親は子供の幸せを願っている。親は親から受けてきた愛を受け止めて子に繋ぐ。

つまり最善を尽くす努力が為されている。

しかし必ずといっていいほど子供は親の愛を不満を持って受け止める。

何かをしてくれたことよりも何かをしてくれなかった事の方が残念ながら君の脳みそは記憶してしまう。

また快の感情よりも不快の感情の方が長く残ってしまうのだ。

かくして君は不満をお母さんに愚痴ることになるのだ。

お母さんに頼ってきて育ててもらってきた恩がある。それは忘れてはならない。

なぜなら君が10年後 不満を持つ内容だからだ。子供に言われたことでカチンとする。なぜ育ててあげた我が子に責められなくてはならないのかと。

君はまだそのことを知る由もないので好きに思ったことを口にしてたらいい。未来の君が知っている。

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