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2.34 事後処理

そういえば今日って祝日だったんですね

カレンダーと関係ない生活を送っていたもので不意に出来た休みにやることが無かったのでもう1話アップします。

「さて、敵も居なくなったしそろそろ私は帰るわね」

「あぁ、ゆっくり休んでくれ」

「ありがとうございました」

「ありがとなの~」

「フィリア姉さま、また会えるかや?」

「あらあら、今まで散々反抗的だったのに急に甘えん坊になっちゃって。――安心しなさい、私はいつでも貴方のそばにいるわ」

「そうなのかや? ――わかったのじゃ♪」


 久々の再開で白音が名残惜しそうにしながらフィリアを見送る。――まぁ寂しかったらいつでも夢の中で会わせてやればいいし、問題無いだろう。


「それじゃあ俺らも帰ろうか。今回はまた一段と派手に壊しちゃったからなぁ~」

「そうですね、街の人達になんて説明しましょう」


 フィリアが懐中時計の中に戻り、結弦たちは今後の対応を検討することにした。

 此度の戦闘はリベラルの時と違い、街にある建造物の大部分を損傷させてしまった。

 特にフィリアが放った炎槍は街の南側にある建物の半数を灰燼に帰してしまった。――助けてくれた身で文句は言えないので、今回は見なかったことにするが街の人間にはご愁傷様としか言えない。


「まぁなんにせよ、まずはエステルと合流しないとな」

「そうですね。大丈夫だとは思いますけど街の方々も心配ですし、エステル様ならきっとこの状況も何とかしてくれますよね」

「あぁ、やることはやったんだし後はお偉いさんに任せておこう。――アリス、リベラルへ繋いでくれ」

「わかりました。――『オープン』」


 アリスが神札の力を使ってリベラルの自室前へと転移ゲートを開き、結弦たちはエステルの元へと向かった。



「お帰りなさいませユヅル様。所々ケガをしているようですが、大丈夫ですか?」

「ちょっとした邪魔が入ってな。――細かい事は後で話す」

「それよりもエステル様、ザイードのみなさんはご無事ですか?」

「大丈夫よ。ユヅル様より頂いた神酒(ネクタル)のおかげで皆幸せそうに眠っているわ」

「そうですか~ 良かったです」

「ただ、肉体と精神共にかなり消耗されていますから家にお返しするのは少し先になりそうです」

「そうか……それならそれで丁度いい。実はその事についてちょっと話があるんだ」

「はぁ……」


 結弦はエステルに街で起きた顛末について話す。――話がややこしくなるのでフィリアについては伏せたが、グリードについては話した。


「そうですか、私の暗殺や魔人薬の調合にも関わっていたとなると教会としてもグリードなる者を追う必要がありますね」

「でもアイツの目的が俺らの身辺調査だったらしいから恐らくエステルが狙われることはもう無いと思うぞ?」

「それは嬉しいお話ですがその分ユヅル様たちが狙われるのでしょう? 身内が危険に合うのを指を咥えて見ているほど私は薄情者に見えますか?」

「悪かった。でも深追いはするなよ?」

「心得ています。――っとまぁそちらは追々進めるとして……まずはザイードの復興ですね」

「あぁ、面倒事を押し付けてすまないな」

「まぁまぁ♪ ユヅル様とお会いしてから毎日が楽しい事でいっぱいですよ。――でもそうですね、この件が片付いたらご褒美でもいただきましょうか」

「あれ? そんな話の流れだったか? ――まぁお手柔らかに頼む」

「考えておきます♪」


 なんか最後の方の対応をミスった気もするが、エステルには迷惑をかけまくっているので今更待ったを言えない。――まぁなるようになるだろう。


「それで、ザイードがあんな事になってしまいましたが私たちはこの後どうすればいいのでしょう?」


 話がまとまった所でアリスが今後の予定についてエステルにお伺いを立てる。


「そうですね、ユヅル様たちには予定通り王都へ向かってもらおうと思います。今回の一件、そろそろ教会だけでは手一杯なので一度国の方へ支援をお願いする必要があります」

「なるほどな……俺たちはその伝令係というわけだ」

「申し訳ありません。お話自体は私が出向くのでアリスちゃんにゲートの構築をお願い出来ればと……」

「任せてください。エステル様こそお忙しい中、私たちのために動いて下さりありがとうございます」

「そう言ってくれると少し荷が軽くなるわ。それとこれも申し訳無いのですが王都へは自力で行っていただくことになります」

「大丈夫だ。飛空艇はザイードの復興支援に回してくれ。――俺たちはクロにでも乗っていくよ」

「クロに乗るの~」

「全員乗れますかね?」

「まぁそこはアイツの頑張り次第だな」


 多少俺が重荷だが、幼女&少女三人ぐらい屈強なドラゴンなら数にも入らないだろう。


「ではお願いします」

「わかった、そっちも頼んだぞ」

「はい」


 エステルとの会話を切り上げ、結弦たちは自室へと戻る。

 途中、運び込まれたザイード住民の様子を見るために講堂へ寄り、問題が無さそうなのを確認しておく。



「ふぅ~ ようやく帰ってこれたな」

「えぇ、住民の皆さんも気持ち良さそうに眠っておられましたし、これでとりあえずは一段落と言ったところですね」

「あぁ、問題は山積みだがな」

「まぁぬしさまなら何とか出来るじゃろう?」

「ホントお前はいつでも楽天的だな」

「そこが童の良いところじゃ♪」

「左様、(こん)を積めるよりかは白音の嬢ちゃんのように能天気の方が楽だぞ?」

「なんじゃと!? 鳥頭に言われたくないわ!」

「ほぅ? 立場というものが分かっていないようだな」

「アリスのペットがどの口を言う。その点童はぬしさまの愛玩ペットじゃからな……のぅ? ぬしさま」

「誰が愛玩ペットだ。頼むから暴れるなら外でやってくれ」

「お外でも暴れるのは禁止です! スーちゃんも白音さんも休めるうちに休んでおいてください。すぐに王都へ行かないといけないんですから」


 そう、エステルと話した結果、早めに動いた方がいいということで出発は明日になった。

 まぁ俺やアリスと違ってこのバカ二人は疲れという言葉を知らないので、そこら辺は最初から心配していない。


「疲れているんだから今日ぐらいはさっさと寝かせてくれ」


 言うだけ無駄だよなと思いつつも、ついつい口から滑り落ちる結弦であった。

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