第3話「拮抗は勝利への一手。」
アレ=ルーラ
ライフ19
MP2/2 手札5枚
場 1/2 フェアリー
1/3 メリアス
時坂 秀人
ライフ18
MP2/2 手札5枚
場 1/2 フェアリー
2/3 ドワーフ
手札
1 「妖精の矢」
効果 リサイデントかライフに1ダメージ。
3 「武装錬金」
効果 自分のリサイデント1体を+2/+2する。
無 3 F/☓「妖精の湖」×2
効果 自分のリサイデント破壊時・デッキからフェアリーを召喚する。
6/1/7「ウィルオウィスプ」
効果 守護。破壊時、手札にフェアリーとゴブリンを加える。
実際のところアルラウネがどうなるのか聞いてもどうということはない。俺の今が脅かされる訳でもないし、聞く必要はない。と言い訳をしておいた。
ルーラのターン
ライフ19
MP3/3 手札6枚
場 1/2 フェアリー 攻撃可能
1/3 メリアス 攻撃可能
よく考えてみたらルーラはあの手でどうやって手札を持っているのだろうか?
手元を見ると別段カードには触れておらず、カードが浮いていた。
なるほど、カードを持てない場合はああいうふうにシステムが補助してくれるのか。つまり、この世界も竜と戦ったりするのだろうか。
というか、踏みつぶされてゲーム開始前に死亡、なんてことはやめてほしいものだ。
流石に対策済ですよね!?
「ワタシは妖精の湖を配置シマス!」
3「妖精の湖」
効果 自分のリサイデント破壊時・デッキからフェアリーを召喚する。
ルーラ MP0/3
強い風が吹くと共に気付けば横に巨大な湖が出現した。向こうの方にフェアリーが飛んでいる気がする。遠すぎて見えないが、フィールドカードもこうして具現化されるんだな。
もし、火山とか出したら熱いのだろうか?
少し気になりつつも試したくないな……。
この湖が触れることが出来るのか試そうにも空気は読めるので、流石にせずに質問することにした。
「ナビゲーター!カードの具現化により俺に影響ってあるの?」
「いえ、ありません。如何なる場合においてもライフを削られた時と回復する時の感覚的な影響のみです。」
つまり、幻ということか。
そこにあった木々はフィールドが具現化しても変わらずそこにある。触ることは出来ず、ただ見ることのみしか叶わないということだ。少し残念な気もするが、安心して戦えるというものだ。
ちなみに、場のカードに上限は存在しない筈だ。
少なくともゲーム時代はそうであった。ただ、サーバーごとに上限は存在した。俺の使ってるスマホは【リターン・リバース】以外アプリを入れてなかった為に10GBくらいは好きに使えた。
その10GBの殆どは【リターン・リバース】に費やしたのだ。最低で5体。その次に10体。その次に15体。そして、上限はほぼ無しの25体だ。
何故、ほぼなのかというとそもそもその25体以上出したプレイヤーが存在しないからだ。
過去に上限を調べるという実況動画もあったはずだが、容量的な問題で25体以上出せなかったらしい。
まぁ、そもそも25体も出すような盤面は普通に対戦していて存在しないから、あまり気にすることでも無いかもしれない。
ただ、場を圧迫する心配がないというのは、より高度な戦いとなるという意味だ。
「バトル、フェアリーとメリアスで直接攻撃します。」
頬を掠めた擦り傷のような痛みとはいえ、痛いのに代わりはない。あまり受けたくないものだ。
時坂 ライフ16
「ターンエンドデス。」
正直どうでもいいことに気付いたのだが、ルーラのですの発音がDEATHに聞こえなくもない。
もしかしてわざと?とか思いもしたが、ここは《イノセンスの森》。そんな凶暴な奴は居まい。
「デスデス。」
ん?今なんか聞こえた気が。
独り言……だよな?ま、まぁ、ゲームと違って生きてるんだし、何となく語尾を二回言うこともあるさ!うん!きっとそうだ!
時坂のターン
ライフ16
MP3/3 手札6枚
場 1/2 フェアリー 攻撃可能
2/3 ドワーフ 攻撃可能
ドローをして手札に来たのは、
無 4/1/4 R/☓「ゴブリン」
効果 攻撃する度に+1/+0する。
なるほど、レプラコーンを引けなかったのは辛いが、既にコスト3のカードは手札にある為、気にする程でもないか。
1「妖精の矢」
効果 リサイデントかライフに1ダメージ。
3「武装錬金」
効果 自分のリサイデント1体を+2/+2する。
3「妖精の湖」×2
効果 自分のリサイデント破壊時・デッキからフェアリーを召喚する。
4/1/4 R/☓「ゴブリン」
効果 攻撃する度に+1/+0する。
6/1/7「ウィルオウィスプ」
効果 守護。破壊時、手札にフェアリーとゴブリンを加える。
ここは相手が妖精の湖を出したことにより盤面の制圧をする必要性が薄れたので、武装錬金を使うとしよう。
「武装錬金をフェアリーに発動!」
時坂 MP0/3
すると、フェアリーが村人Aみたいな地味な麻服から兵士Aみたいな鎧へ変わった。小さいのであまり強そうには見えないのが残念なところではあるが、パラメータ的にはドワーフより強いという不思議な心境である。
3/4 フェアリー
これでフェアリーを雑魚モンスターとして無視はできず、倒されづらくなった。
「フェアリーとドワーフで攻撃!」
折角、破壊出来るようにはなったのだが、妖精の湖があるせいで倒しても結局はこちらが受けるダメージ総数に変わりはない。ドワーフとフェアリーの体力的にもリサイデントによる破壊はされない為に、直接攻撃をしてくるだろう。
ここはこちらも直接攻撃をしに行った。
フェアリーの体当たりで3点。ドワーフの斧の一振りで2点だ。
ルーラ ライフ14
2点差だけど、一歩安全圏には入ることが出来た。叩き合いをして先に勝てるのはこちらになったという意味での安全圏なので、まだまだ油断は出来ない。しかし、この状況なら殆ど勝ち確定ではないだろうか。
「グゥッ!」
少し痛そうにしている。
可哀想にもなったが、躊躇してやられては堂々巡りのスタートとなってしまう。何とも悩ましいことだ。もう少しブサイクだったならば、遠慮もする必要が無いというのに。
ルーラのターン
ライフ14
MP4/4 手札6枚
場 1/2 フェアリー 攻撃可能
1/3 メリアス 攻撃可能
妖精の湖
お互いに1枚ずつしか使わないから手札が減ることがない。しかし、MPも充実し始めたし、そろそろかな。
「ドライアドを召喚シマス。」
木 3/2/3 R/☓「ドライアド」
効果 このカードの受けるダメージを-1する。
ルーラ MP1/4
木で出来た体を持つセクシーな女性が召喚された。またもや裸であるが、2度もツッコムまい。
それにしても、巨乳に囲まれたフェアリーが可哀想じゃないか!もう少し気を遣ってあげて!
「ソシテ、スキル攻撃増加発動!」
メリアスにエフェクトが掛かった。
赤い光を纏っていて、如何にも強くなりましたという雰囲気を醸し出している。
攻撃増加のスキルはMP1を消費することによって、1ターンに1度だけ使用ができる。
1度だけダメージ+1されるという効果なので、仮にも2回攻撃出来たとしても、2回目のときには+1の恩恵は消えている。
「メリアスとフェアリー攻撃シマス!」
ドワーフに一斉攻撃しに来た。フェアリーが先ず一撃を入れるものの、ドワーフの斧によって死亡。その次のメリアスによって、ドワーフは最後の一撃を喰らうが、最後の悪足掻きにメリアスに一撃入れて、メリアスは瀕死状態となった。
1/0 フェアリー→墓地
1/1 メリアス
ここでフィールド効果の発動。
リサイデントであるフェアリーが破壊されたことにより、デッキから新たなフェアリーが駆けつけた。これにより、一見2体で討ち取られたようには見えるが盤面上は相手の不利益になっていないのだ。しかし、フェアリーは残りニ枚。
それさえ尽きてしまえば、問題ない。
時坂のターン
ライフ16
MP4/4 手札6枚
場 3/4 フェアリー 攻撃可能
手札に来たのはドワーフであった。
相手が盤面処理に回してくれたのはありがたい。ただ、ドライアドは少々厄介だ。
フェアリーでは討ち取ることが出来ない。
1ダメージ減少され、ギリギリ1点足りないからだ。
ここは次のターンも盤面処理をさせる為にゴブリンを出しておこう。
「ゴブリンを召喚!」
4/1/4「ゴブリン」
効果 攻撃する度に+1/+0する。
時坂 MP0/4
痩せ型で簡単な装備をしているが、その醜悪な体はそれでは隠しきれず、邪悪な笑みを零しながら片手で涎を拭いた。
「クククッ、次は誰を貶めようかァ」
言ってることも最低だが、こういうリサイデントだから仕方ない。見た目からして既に最低なので、「も」である。まぁ、ステは余り良くはないし、優秀な補助がない限りは腐るカードだ。
攻撃する度に+1/+0というのは良いのだが、コスト4というのは些か重いのだ。
コスト3ならもしかしたら使えたかもしれないな。
でも、この見た目を見てしまったらもう使う気失せるわ。このカードは新たなカード手に入ったらお蔵入りになりそうだ。
「フェアリーで攻撃!」
ルーラ ライフ11
「ウッ!」
なかなか良い戦いになってるんじゃないのかな。
相手は防戦をするしかないし、こちらが圧倒的有利だ。
「ターンエンド。」
ルーラのターン
ライフ11
スキル 攻撃増加/防御増加:2/3
MP5/5 手札5枚 墓地1枚
場 1/2 フェアリー 攻撃可能
1/1 メリアス 攻撃可能
2/3 ドライアド 攻撃可能
妖精の湖
「ワタシのターン。ドロー!」
アルラウネもCPUなわけじゃない。れっきとした生物だ。この状況に少し焦っているのだろう。
打開策のカードをどうにか手札に加えたいのだ。
すると、みるみる残念そうな顔に変化した。
ショボーンとしてて、俺もあぁ、来なかったんだなと察してしまう程度にバレバレだ。
こういうところが、無邪気と言われるんだな。
《イノセンスの森》は今後もポーカーフェイスが得意そうな相手は居ないと見た。
「ゴブリンとフェアリー召喚シマス!」
ルーラ MP0/5
相手もゴブリンを入れてるのか、ルーラが可哀想過ぎる。ゴブリンめ!駆逐だぁ!
まぁ、それはともかく、相手の場にリサイデントが5体か。フェアリー2体、メリアス、ドライアド、ゴブリンと。少し危うくなって来たな。
ここで、強気にライフを削ったとすれば、4点で残り12。次のターンはスキル使ったとしても8点までだが、残りMP5でケット・シーを引いてしまえば終わりとなる。
その場合、ケット・シーを引かれない限りはその次のターンに勝てるので、来なかった場合には盤面処理を仕掛けてくるが、ケット・シーを引いた時点で勝ち確定。
そもそも次のターン俺がケット・シーを引けばその時点で勝ちである。
ただ、相手からすれば俺の手札はわからない為に、既にケット・シーが存在すると仮定して動かねばならない。
つまり、ここで突撃をした時に圧倒的に不利なのは相手であり、ここは盤面処理をするのが最善手という訳だ。
「フェアリー、メリアス、ドライアドで攻撃!」
案の定、ゴブリンに攻撃をしてきた。
フェアリーの風魔法。メリアスの棘の鞭。ドライアドの爽快な蹴りの一撃でゴブリンは消えてった。
あ、今、おじさん狩りされる瞬間を見た気がする。まぁ、醜いもの死んだ方が世の為とか極論過ぎて納得は出来ないが、ゴブリンは例外で良いだろう。
うん、倒された側なのに良い事した気分だ!
1/1 フェアリー
1/0 メリアス→墓地
2/3 ドライアド
ドライアドは貧弱なゴブリンの攻撃では傷が入らなかったらしい。受けるダメージ-1ってかなり強いよね。ドライアドの美貌の秘訣はその強固な皮膚にあり!だな。
メリアスは元から瀕死だったのでゴブリンの一撃にやられてしまった。それを見てまたもや駆け付けるのはフェアリーだ。
フェアリーは優しいな。仲間が倒されるとやってくるというのも何とも言い難いものがあるけど、まぁ、可愛いし問題ないか。
何はともあれ、これでフェアリー4体は出た。
湖はとうとうガラクタに変更だな。
「ターンエンドデス。」
時坂のターン
ライフ16
MP5/5 手札6枚 墓地3枚
場 3/4 フェアリー 攻撃可能
やっぱりこの状況で欲しいカードはケット・シーだよな。ケット・シーを出すだけで勝ちは確定と言っても過言ではない。
「来い!今こそ主人公特権の出番だ!ドロー!!」
なんかのカードゲーム漫画で見た感じでチラリと見てみると………「武装錬金」
うん、まぁ、そうだよね。こんなもんか。
主人公特権とか無くて当たり前だわ。
でも、このカードはなかなか強いから嬉しい。
少なくとも勝ちに行くための一歩となるのは間違いない。
1「妖精の矢」
効果 リサイデントかライフに1ダメージ。
2/2/3「ドワーフ」
3「武装錬金」
効果 自分のリサイデント1体を+2/+2する。
3「妖精の湖」×2
効果 自分のリサイデント破壊時・デッキからフェアリーを召喚する。
6/1/7「ウィルオウィスプ」
効果 守護。破壊時、手札にフェアリーとゴブリンを加える。
ここはもう必要ないであろう妖精の矢と武装錬金かな。
「妖精の矢と武装錬金を発動する。」
時坂 MP1/5
5/6 フェアリー
妖精の矢の対象はもちろんルーラだ。
武装錬金はフェアリーに使うと、更に厳つい感じの装備となった。もうフェアリーごと投げつけたらそれだけで倒せそうな気がするぞ。
てか、パラメータが真面目におかしいな。
フェアリーデッキなのだからフェアリーが活躍するのは問題ないが、どこかの竜と対等に戦えそうなほど強くしてしまった。
相手ももう倒す手段ないだろ。
破壊系があったら、寧ろこっちがピンチになるけど、チュートリアルのデッキは基本殴り合いだしな。
ルーラ ライフ10
「更に攻撃増加のスキルを発動!」
ここで気を抜いてはいけない。
温存をしていたスキルを今こそ使うとき!
正確には使うMPが無かっただけだけど、そこは気にしたら負けというやつだ。
「フェアリーで攻撃!」
光の早さで隕石のように体当りしに行った。
「グゥゥゥぅぅ!!!」
6ダメージというのはかなり痛いらしい。真ん丸い目から涙がほろりと流している。
うう、罪悪感が込み上げてくる。俺は可愛いものに目が無いんだ!しかし、ここで死んでもやり直しならやるしかない…よな。
ルーラ ライフ4
残りライフ4。つまり、ケット・シーが来たら俺の勝ちだ。まぁ、俺の実力はこんなもんよ。
1度は苦しめられたチュートリアルだし、少しは憶えていたようだ。
「ターンエンド。」
ルーラのターン
ライフ4
スキル 攻撃増加/防御増加:2/3
MP6/6 手札4枚 墓地2枚
場 1/1 フェアリー 攻撃可能
1/2 フェアリー 攻撃可能
1/2 フェアリー 攻撃可能
2/3 ドライアド 攻撃可能
1/4 ゴブリン 攻撃可能
妖精の湖
さて、フェアリーが倒されるのは決定事項だが、次のターンにケット・シーさえ来てしまえば、全ては水の泡。博打をするしかもう勝負が残されていないように思われるのだが、どうだろう?
ちなみに、召喚やスペルを使ってから攻撃してるが、別にそうしなければならないわけではない。
攻撃してから召喚も可能である。
まぁ、最初はそうするメリットが皆無と言っても過言ではない。この世界ではそういうカードが出てくるのかな?それとも完全なオリジナルなのだろうか。
「ワタシは…」
おっ、最後のターンも諦めずに掛かってくるその姿勢は素晴らしいな。
「アルラウネを召喚シマス!」
木 6/0/7「アルラウネ」
効果 召喚時、自分のライフ+3する。攻撃時、+4/+0する。
ルーラ MP0/6
通常より少し大きめの魔法陣から召喚されるのは地面から大きな花弁が咲き誇り、その中に上半身裸の緑色の女の人が生えている。
同じアルラウネのルーラがなんかはしゃいでる。それを見たアルラウネが温かい眼差しと共に幻ながら頭を撫でていた。
触れられないことを少し残念そうにしているその姿はまるで母親。
どういうことだ?こういう設定はゲームの世界には存在しない。それともあのカードのアルラウネは本当に母親とでもいうのだろうか。
「召喚した時!3回復します!」
ルーラ ライフ7
アルラウネが頭を撫でるとルーラに光の粒子が纏い、気持ちよさそうにしてる。
回復するときの感覚的な影響ってのはあーいうことか。俺も一度は味わってみたいものだ。
ただ、これが終わったらナビゲーターは消えてしまうというのに、怖くて聞けないことが幾らかあるな。どうしたものか。
「フェアリーに攻撃!」
フェアリー2体とドライアドとゴブリンを犠牲に破壊しに来た。ゴブリンは攻撃する度に+1/+0効果がある為に2ダメージ分与えてきた。ただ、こちらも攻撃力は高い為、ドライアドの強固な皮膚も簡単に打ち壊しフェアリー単騎で4体を道連れとした。
ル フェアリー→墓地
ル フェアリー→墓地
ル ドライアド→墓地
ル ゴブリン→墓地
時 フェアリー(+4/+4)→墓地
「更にフェアリーで攻撃!」
風魔法で葉を飛ばしてきて頬を掠めるこの痛みにはなかなか慣れないな。痛みに慣れるとか何処のマゾだよって感じではあるが、本物の戦場と同じように無傷で勝ち続けるのは難しいのだ。
例えば、メリアスのように召喚時効果を持つカードやサポートカードでダメージを与えられる場合も数多く存在する為、結局は慣れるしか無いのかなと思う。
「ターンエンドシマス。」
おや?語尾のデスはやめたのかな?
こういうときコンピュータではないのだなと実感させられる。CPU相手だと同じことしか言わないから少し飽きてくるんだよね。
結果的に無心でバトルをするという技術を身につけちゃうんだが、相手も同じ生物だと思うと楽しいな。
まぁ、そんなことを言えるような状況でも無いんだけどね。攻撃時+4/+0されるアルラウネは4/7の化物だ。倒しようは無い為、放置安定かな、と内心思ってるけど次のカードがすべてを握ってるだろう。
時坂のターン
ライフ15
スキル 攻撃増加/防御増加:2/3
MP6/6 手札5枚 墓地6枚
「俺のターン、ドロー!」
そして、来たのは
「よしっ!ケット・シーを召喚だ!」
5/5/5「ケット・シー」
効果 疾走。攻撃時、手札のコスト1のリサイデントを一体場に出す。
このカードは本当にステータスと言い効果といい馬鹿じゃないの?と言いたいぐらいに強い。レア度にするなら星3はあってもおかしくはない。
ただ、切り札と言って良いのか微妙なところであるのも事実だ。効果が満足に発動はされないし、そもそもフェアリーデッキだしな。
フェアリー主役だしな。
そういえば、この世界にもレア度って存在するのかな?ゲーム時代は★~★★★までで、星3が最高レベルだった。数年続けてもそれ以上増えなかったので、星4来ないのかなと密かに楽しみにしたものだ。
「更に攻撃増加スキルを発動!」
「攻撃!」
指揮官のように手を前にやってみたが、ルーラは首を傾げた。想像以上に恥ずかしいぞ。これ。
漫画なら皆割とよくやってるから気にしなかったけど現実でやるのは今のが最後だな。
少しテンション上げすぎて、戻し方がよくわかんないだけだから、セーフってことで。
「いぃぃぃぃあぁぁぁ!!」
流石に6ダメージは痛かったか、涙が土砂降りのように流れてる。それを見たアルラウネがなんか睨んでる気もするが、まぁカードだし気のせいだろう。偶然、影的にそう見えてるだけですよね!
ルーラ ライフ1
さて、これはもう勝っただろ。
「さっさと降参してくれないかなぁ。俺も忙しいんだよなぁ。」
有利になると突然忙しいなどと呟く心の狭い人の特徴。その実、割と心が脆くてルーラの痛がる姿に矢が体中に降り注いでる感覚に耐え切れない。ストレスの耐久性皆無。そこに、アルラウネの明らかに睨んでるそれに少しビビってる自分。
そこまで自己解析したところでもう悲しくて顔を覆いたくなった。
やめよう、これ以上自ら貶めるのは。
「ターンエンドだ。」
ルーラのターン
ライフ1
スキル 攻撃増加/防御増加:2/3
MP7/7 手札4枚 墓地5枚
場 1/1 フェアリー 攻撃可能
0/7 アルラウネ 攻撃可能
妖精の湖
「ドロー!!」
今までより少し大きく声を上げて、ドローをした。手札に打開策が無かったからだろう。そのカードに全てを託すつもりでそのドローに賭けたんだな。
しかし、そのドローに一瞬光が纏ったのは気のせいだったのだろうか?しかも、引く前にアルラウネが笑ったような……。
「ワタシはアルラウネを召喚シマス!」
はい、割とカードゲーム書くの大変ですね。
まぁ、少し遅れましたが毎日投稿なんて今だけですよ!
2体目のアルラウネの登場で、少し追い詰められる主人公。女の子ばかりに囲まれてハーレムな主人公ですねー。
次回もお楽しみに~!