スプーン姫とフォーク王子~カレー国の物語~
窶れた頬して疲労を引きずる 何だか生きる事に疲れた金曜日
イジメられてるわけでもなくて ただ生活に懲り懲りして溜め息
幼い頃は楽しみだった晩御飯 今はインスタントで良いと思う
ママを避けてるわけではなくて まだ大人になれず子供でもない
夕暮れ、帰り道 フラフラ走る、自転車漕いで
漂う匂いにどこか助けられる
彼と彼女は離れ離れ 同じ世界の中にいるのに
出逢える機会が少ないから 寂しさはずっと積み重なる
バスケットボール、弾むリズム 昔から同じ時間にお腹が空くよ
いろいろ変わっていく世界と僕 でもママの夕飯はいつも7時半
疲れた体が嘆いている 彼女にフラれた最悪な金曜日
生きる気力は校舎に捨てた もう今日が最後の晩餐?!
玄関を開けた瞬間に迎えに来た 美味しそうなカレーの匂い
これが最後?大好きなカレー 本当にこれが最後の晩餐・・・
彼女が掬った光を食べて ちょっとしょっぱい味がした
こんなスパイスは望んでない なのに世界は滲んでしまう
彼がそっと伝えるサラダ 命の為の栄養の様だ
どんな疲労がぶら下がっても このカレーは殺しちゃいけない
スプーンとフォークを忘れない 君達は僕を救ってくれた
だから"ありがとうね"
姫と王子は二人一緒じゃなきゃ 僕と世界が一緒の様に
側にいなきゃいけないね そして、いつかは"さようなら"