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9/10

くるみが好き

 優しくするのって…難しいーー‼︎

 

 

 …まぁ、今までがちょっとひどすぎたのかもしれないな。

 

 少し反省して、心を入れ替えようと決めた。

 

 

 とりあえず、これから食べ物は小細工なし‼︎

 

 で…あとは………

 

 

 もうさ、この際オレの気持ちぶつけちゃおうかな?

 

 …

 

 まぁでも、おとうととしかみてない、ごめんなさい。

 

 だろうなぁー。

 

 

 …

 

 

 あーあー…

 

 おとうとってなんだよ⁉︎

 

 なんですかーーっ‼︎

 

「こんなにオレはくるみが大好きだっていうのに…」

 

 

「うん、知ってるよ。」

 

 

 ⁉︎

 

「くるみー‼︎いつからいたんだよ⁉︎」

「え、さっきからいたよ?」

 

 …

 

 てかさ、くるみ…今知ってたよって言わなかった⁉︎

 

 

「あのさ…さっきのオレの独り言って…」

「うん。聞いたよ?バッチリとね!わたしも好きー」

 

 …

 

 オレのアホ‼︎

 

 なんで独り言で告ってんだよ⁉︎

 

 

 …

 

 って…え⁉︎

 

 わたしも好き⁉︎

 

「え⁉︎くるみも好きなの⁉︎」

「うん。好きだよ?」

 

 

 うおーっ‼︎

 

 両思いじゃありませんかーー‼︎

 

 こんな奇跡があるんですね⁉︎

 

 独り言がまさかのハッピーエンドを迎える日がくるなんてっ‼︎

 

 

 

「くるみー‼︎オレも好きだよー‼︎大好きなんだ‼︎」

 

 オレは思わずくるみに抱きついた。

 

「ちょっ、、僚…大げさだよー…。どんだけ好きなのよ…」

 と、少し困惑気味なくるみ。

 

 そしてオレは、

「そりゃ、大好きに決まってんだろーよー」 と、ウハウハ。

 

 

「まぁ、でも僚がそんなにくるみが好きだっていうのは、誕生日の時にわかったけどさ。でも、そんなに好きなんてね。」

 

 …

 

「え?誕生日?」

「うん。だって誕生日くるみがほしいって言ってたでしょ?」

 

 

 …

 

 くるみって…まさか…

 

 

「あのさ、くるみ」

「なに?」

「オレが好きなのは、くるみなんだけど。」

「うん。知ってるよ?なんで?」

 

「くるみは…もしかして…くるみが好きなんだよね?」

「うん、さっきからそう言ってるじゃん。どうして?」

 

 

 …

 

 

 くるみは、木の実が好きなのでした。

 

 オレじゃありませんでした。

 

 …

 

 あー…なるほどねー。

 

 

 でも、よかったー。

 まだオレの勘違いがくるみには、バレていないみたいだ。

 

 

「え、もしかして…」

「は?なに?」

「いや、僚って…まさか…わたしを…」

 

「ぶぶー‼︎自惚れくるみは、グツグツにてくるみキャラメルにすんぞ?」

 と慌てて自分への逃げ道をつくった。

 

 

 あぶねー…

 

 こんなバレかたしたらマジ恥ずかしいからな。

 

 

「あ、くるみ。そういえば美味しいくるみキャラメルアイスがマジであるんだ。今回は、小細工してないから一緒に食べない?」

 

 くるみは、一瞬おめめキラキラさせてしばらく考えたあとに、

「小細工なしなら食べてあげてもいいよ?」

 と、珍しくオレを受け入れてくれた。

 

 

「なんだかんだ言ってくるみは、くるみなんだな。」

 

「はい?意味わかんない。」

「意味がわからなくていいです。ほれ、どうぞ召し上がれ。」

 

 お皿にアイスを入れてあげた。

 

 

「美味しい〜」

「だろ?」

「うん。このキャラメルがまたいい仕事してるわー」

 

 嬉しそうなくるみの笑顔をみてオレは…うっかり本音が出てしまった。

 

「な、そしてくるみもうまい。やっぱりオレ…くるみが好きだなー。」

 

 と。

 

 

 くるみの名前がくるみでよかったなと、思うオレなのでありました。

 

 いつか、ほんとうにくるみに直接好きって言いたいなと思うのであります。

 

 でも、今はこれが限界かなーと冷たいアイスを食べながら頭を冷やすのでありました。

 

 

 

 続く。

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