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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

パニック関連

女の子は大切に

 頭を掴んで壁に叩きつけていく。

 何度も、何度も。

 壁にぶつけられた顔面からは血が流れている。

 鼻も折れてるのだろう。

「いい気味だ」

 加害者は心の底からそう思った。



 罵倒と暴言を吐き続ける女だった。

 何が気にくわないのか、小学校に入学してからずっとそうだった。

 クラス替えで別になるなら良かったのだが、それもない。

 どういうわけか六年間ずっと同じ教室だった。



 いい加減、我慢も限界だった。

 意味もなく突っかかられて良い気分はしない。

 それを周りの者は止めもしない。



 腹が立って殴った事があるが、そうすると被害者の少年の方がしかられた。

「女の子になにするの!」

 特に母親が狂気をふりかざして叫んだ。

 ヒステリーを起こしたともいう。

「女の子は大切にしなきゃ駄目でしょ!」

 根拠不明の戯言までほざく始末。

 このご時世に堂々と男女差別である。



 さすがにおかしいと被害者の少年は思った。

 同時に、自分の母親である目の前の鬼婆が敵だと理解した。



 周りのガキも同じだ。

 暴言を吐かれてる被害者である少年をかばう事もなく。

 反撃した途端に殴りかかり、蹴り飛ばしてきた。

 それらも同じ事をほざいていた。

「女に何してんだ!」

 男女差別が大好きなクズは鬼婆だけではなかった。



 そんな事があって、被害者は行動に出た。

 既に気持ちは固まってる。

 あとはいつ動くかだけだった。



 まず、家に帰ってから、鬼婆を殺した。

 包丁を手にして刺せば良い。

 驚く顔をする鬼婆がむかついた。

「被害者ヅラすんな」

 むかついたので、顔面を殴り飛ばした。

 何度も、何度も。

 ただ刺し殺すだけでは気分が晴れない。



 毒親を片付けたら、あとは夜を待った。

 帰ってくる父親を待つために。

 通報されたら面倒だ。

 まとめて処分しておく事にした。



 それから加害者の女のところに向かった。

 夜中で寝静まってくれてたのがありがたい。

 侵入して親を殺してから加害者本人を叩きのめした。

 口から漏れる悲鳴が心地よい。

 気が済むまで殴りつけていった。

 顔面を壁にぶつけるのもその一つだ。



 ひとしきり事をやりたい事をやってから、最後の仕上げにかかる。

 生きたまま包丁で体を切り刻む。

 痛がるのを見ていると溜飲が下がる。



 これまでの六年間の恨み。

 それが少しずつ消えていく。

 完全に無くなる事はないが。



 ただ、どうしても分からなかった。

 なぜこのブスは喧嘩を売ってきたのか?

 一番の謎が解決されないままとなる。

 だが、それでも良かった。



 加害者が消える。

 二度と被害は増えない。

 それだけで良かった。

 原因も理由も、分からなくても良い。

 問題が消えるならば。



「大切に、大切にしてやるからな」

 言いながら切り刻む。

 大切という言葉通りに。



 大切。

 大いに切る。

 不思議な言葉だ。

 物騒極まりない言葉なのに、なぜか「丁寧に扱う」という意味で使われるのだから。



 だが、少年は思う。

 日本では、人を傷つける大切が丁寧に扱うという意味になるのだろうと。

 でなければ、加害者のブスがかばわれるわけがない。

 人を甚振り傷つける事が大事であるなら、反撃した被害者が貶されるのは当然のこと。



 そんな世の中では、大いに切るという大切という言葉が丁寧に扱うという意味になる。

 考えてみれば当たり前か、と少年は納得した。



 ならばこそだ。

 こうして親とブスとブスの家族を殺した。

 これだけ人をいたぶった少年は確実に保護されるだろう。

 でなければおかしい。

 暴力を尊ぶ日本社会である。

 人を傷つけいたぶる事の究極である殺害。

 それを為した被害者である少年を尊ばないわけがない。



 致命傷を与えたところで、被害者の少年はブスの家を出る。

 死体は放置したが問題はないはずだった。

 親は急所を刺して一撃で殺した。

 いたぶって殺した加害者のブスは、手足を縛り上げてる。

 それに、体の何カ所も刺し貫いた。

 即死はしなくても、いずれ死ぬ。

 それまでの間に通報される可能性はあったが。

 だが、時間は稼げるはずだった。



 その間に他の連中も始末しなくてはならない。

 反撃した被害者を甚振ったクズ共。

 それらも許すつもりはない。

 あと、加害者ブスの友達だった女ども。

 そのどれもが被害者の敵だった。



 これらを始末する。

 出来ればこの夜の間に。

 朝になれば事が露見するかもしれない。

 そうなる前に処分しなくてはならない。

 時間が無かった。



 出来るだけ急いで少年は夜を駆け巡る。

 クズ共の家を巡り、処分をしていく。

 太陽が昇ってくるまでにはどうにか処分が出来た。



 あとは学校に向かうだけ。

 そこに、加害者ブスをかばい続けた女教師がいる。

 いつも「女の子は大切にしなさい!」と叫んでいた。

 そんな女教師も大切にしなくてはならない。

 女なのだから。



 朝の学校で女教師を待つ。

 出勤してきたのを見つけて襲いかかる。

 包丁を突き刺して大切にしていく。

 一カ所だけではない。

 何カ所も何回も刺していく。

 大きく切り裂いていく。



 大切に、大切に。

 その言葉通り、多くの者が大切にされた。



 それなのに被害者である少年は大切にされなかった。

 これだけ多くの人間を大切にしたのにだ。

 今まで大切にされてきた加害者ブスや周りのクズ、鬼婆と女教師は大切にされたのに。

「なんでだよ」

 ふてくされてしまっても仕方がないだろう。



 被害者の少年は、その後も多くの人間を大切にしていった。

 生きのびるために。

 一向に大切にせず大切にしてくる世の中だ。

 ならば自分もと被害者は他の多くの者を大切にしていく。

 人を大切にする社会の中で。

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以前、こちらのコメント欄で、俺の書いた話を話題にしてくれてたので、覗いてみると良いかも

http://mokotyama.sblo.jp/

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