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甘いボールペン

作者: 小山田飴香

 ある文具メーカーから、様々なクダモノの特徴を組み込んだボールペンのシリーズが発売された。

 外見も、書かれる線にも、特段なんの変哲もない。

 けれど、組み込まれたクダモノの特徴により、文章からえもいわれぬ甘味が漂うのだそうだ。

 オトナのみなさんには、爽やかなリンゴの甘味や、落ち着いたカキの甘味が売れているとか。

 ただし、乙女の最終兵器としてのラブレター用途には、圧倒的にモモの甘味なのだそうである。

 消費者のターゲットとなる若い男子は、強すぎる甘味が苦手な子も多かろうに、などと思ったのだが、人気の秘密はモモの賞味期限の短さだという。

 深夜に書いたラブレターを翌朝に読み返し、恥ずかしくなって書き直そうにも、傷みやすいモモのボールペンはすでに使えなくなっている。

 仕方なくそのまま出すことになるのだが、その結果として、恋の成就率がずば抜けているとして、話題が話題を呼んでいるそうな。

 なかなか理解しがたい話である。


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