6話 強き意思
どんなにつらくても 心が痛くても 約束を果たすため
少女たちは強く意思を育む
シスターの誰もが、目の前の出来事に驚愕した。
5歳にしか満たない少女が次々と男たちを倒していく。ぬしちゃんお手製紙細工に当たった悪漢達は怪我などの類はしておらず、まるで眠るように倒れていくのだ。
人質にされていた手負いのシスターも殴られた跡はあったが戻ってこられた。
この子達はいったい何者なのか?
咲ちゃんは既知、ぬしちゃんは未知の強大な力を持っている。
「ぬしちゃんかっこいーい!!」
強固な守護の奇跡を使い守ってくれた白髪の少女が賛美を送り、手に持った紙細工に闇の力らしきものを纏わせる黒髪の少女が手を振っている。
だが安心はまだだ。この悪漢達には仲間がまだいるのだ。
「ぬしちゃん早く!こっちに!」
院長が叫び、ぬしちゃんは祭壇に向かいだす。
咲ちゃんが壁を解こうとする直前に間を割るように1本の矢が飛び、強固な壁にぶち当たる。
「ひゃ!?」
「む」
祭壇から複数の悲鳴が飛ぶ。
その途端、何を考えてるのかぬしちゃんは壁から離れだした。シスター達も呼び戻すが、話を聞かない。
すると入口からヌっと武装をした大柄な男が現れる。下っ端と思わしき男たちも3人程引き連れている。
「こいつぁ、なんだ?」
頭から背中、腕や足に捕らえた獣の皮や鉄をはめ込んだ小手やブーツ、雑ではあるがその巨体に見合った大きな斧を手に持った中年の男。
この倒れている悪漢達のリーダー、山賊頭で間違いない。シルエットだけ見れば立ち上がった熊にも見える男が野太い声で疑問を投げかけた。
下っ端の悪漢達が倒れている仲間の様子を確認する。その扱いは乱暴で顔を思いっきり引っぱたく者もいた。
「死んではいないっすけど、全然起きる気配ないっすね」
「魔術かなんかか?これだから魔法ってのは好かねぇ」
話が終わったのか山賊頭は修道院内を舐めるように眺める。その顔は鼻の下と顎が隠れる髭が生え伸びており、人相は悪い。
下っ端に弓を構えたさせたまま待機させ大きな足音をたて、山賊頭は堂々と中を眺める。
祭壇と思われる前に若い女が1人、婆さんが5人、魔法を唱えている子供が1人。この子供が魔法を使っているようだが、今だ健在している強固な壁はいかにも厄介そうだ。今は。
祭壇で集まっている連中は問題ではないと判断し、山賊頭は離れにいるもう1人の子供に目を付ける。
白い紙細工を両手に掴みぼーっとしたような顔で男連中を眺めている。倒れている下っ端の近くには似たような紙細工が落ちており、矢を放たれたのにも関わらずこの緊張感のない面。
この惨状の元凶を見つけ、何が楽しいのか大笑いをしだす。
「はっはっはっはっ!!やったのはてめえぁ、嬢ちゃん?でいいかぁ?」
「をことぬしなんだ」
「ヘンテコな名前してんじゃねぇか、ええ?」
「ヘンテコであったか」
「合点がいったぜ。チビの癖にそこの腰抜けの女共とは空気がちげぇな」
頭であれば、遅い気もするが交渉ができるのだろうか?そもそもなぜ襲撃を仕掛けたのか謎も多い。
院長が代表して琥珀色の壁越しに問いかける。
「あ、あなたが頭ですね。なぜ、この修道院に襲撃を仕掛けたのです?」
「ああ?なんで言わなきゃなんねぇ」
「食料や、金銭などに変えられる物でしたら、多少ですがありますので手を引いてもらえない、かと」
その言葉を聞き、山賊頭は期限が悪くなったようにしかめっ面になる。
「どの道この場所も!食いもんも!金も!まるごと頂くんだよ!はっはっはっは!!!・・・とはいえ、不幸ついでだ、教えてやるよ」
下卑た笑いを滲ませながら語る。
「俺らの拠点が熊みたいな奴にやられたんだよ。食い物もねぐらも全部やられちまって酷ぇ有様だ。道で張っても貧相な雑魚ばかりで飯も寝床も有りつけねえから離れの森に潜もうとしたら、良ーい場所があるでねぇのって」
「そ、それなら私たちになぜ刃を向けるのですか!?」
「ここの入り口にひっでぇ罠仕掛けてやがったから斥候を送ったんだよ、そこで伸びてる阿呆共な。指示も考えもまともにできないボンクラよ。」
今だ起きる気配のない下っ端に向かい手に持った斧を片手で指しながら話を続ける。
「待ってたら女相手に遅い遅い。来てみたら、外で石に引っかかったやつらと同じように寝てやがる。履き物してねぇ奴らは3人やられた」
「石!?」
石。
もしや、もしかすると、ぬしちゃんの投げた石のことかもしれない。ベアウルフを葬った恩人の言ってた事はこのことであったのか。
ぬしちゃんの、恐らく闇の力はその時点で身についていたということだ。
「来てみたらこんなチンチクリンがボンクラとはいえ4人相手にあっさりぶっ倒しちまってるじゃねぇか!笑っちまうぜ」
「をことぬし、つよいのか」
「ああ、認めてやる」
会話に割り込むぬしちゃんに対して意外にも素直に答えるが最早内心気が気でないシスター達。
「まぁ、いくらお前が強かろうと関係ないけどな」
関係ないとは何か。そもそも退路を断たれている中で本来は守護の奇跡を使うのは時間稼ぎであって、使えば使うほど精神力を消耗する。
荒い息を吐きながら咲ちゃんの壁が、消える。
「ぜぇ、ふぁ・・・」
ここに来た理由など、愚痴など、ただの話など、時間を稼いでいただけに過ぎない。ただ弓を構えてるだけで考えの無い相手は魔法を無駄に使い続けるのだ。
「そっちの白髪のガキは力量をわかってねえみたいだな、あばよ」
あとは消えた瞬間に構えた矢を放つだけ。弓を構えた悪漢は3人、放たれた矢は3本。
狙いは1番面倒な、咲ちゃん。
奇跡の発動は間に合わない。ならと、必死の形相で院長もシスター達も咲ちゃんの前に急ぎでる。
その誰よりも早く反応し行動に移した、小さな影。その動きは、神がかっていた。
1つ目は左手で構えた物を投げ当てる。鉄製でもないのに金属でも弾いたかのような音を出し弾く。
2つ目は右手で構えた物を投げ当てる。何かの魔力が働いている紙でまた弾く。
3つ目は・・・
「ぬ、しちゃ・・・?」
柔らかい何かにぶつかり、鈍い音を上げる。そしてドサッと転がり落ちる音。
「いやぁぁあああああっ!!!??」
3本目は、物凄い速さで飛び込んできたぬしちゃんの左足の太ももに当たる。鮮血を床へまき散らし、転げ落ちている。
「この人でなしっ!!悪魔!!」
甲高い罵声を山賊連中に浴びせながらぬしちゃんお元に駆け寄る者が2人。
人質とされていた者と菜園を担当していたシスターだ。
咲ちゃんは泣き叫びながら向かおうとするが、体が思う様に動かない。精神力の削りすぎだ。院長たちは壁になるように怒り顔を山賊に向けながら咲ちゃんを隠す。
山賊達もまさかの結果で動揺が起きる。放たれた矢を2本も弾くどころか身体ごと盾にするなど余程の馬鹿か、それとも・・・。
だからといって手を休める理由はない。せっかくバラけてくれたのだ。狙いを定めずバラバラで撃つよう山賊頭は指示を出す。
「お、お頭、あのガキ!?」
「なんだってんだ?」
が、矢がささったぬしちゃんを見て、その手が止まる。
血の付いた両手を使い這いずりながら、まだ、山賊達の方へ向かおうとしているのだ。足に刺さった矢が床とこすれてカタカタと音を鳴らす。シスター達も血を止め介抱しようにも止めるので必死だ。
「・・・化けモンじゃねぇだろうな?どんな胆してやがんだ・・・!」
血の気が失せ、息も荒く、顔が青くなってきているにも関わらず、表情が変わらない。その虚ろにになりつつ目でこちらを見つめ向かってくる。
それが堪らなく気味が悪い。
ペタペタと血の付いた小さな手跡で床を穢しながら向かってくるその姿は、生ある者に執着する地から這いずり出てきた屍人の赤子のようだった。
明らかに手負いでありながら、尚向かってくる未知の力を秘めた子供に息を飲む。
修羅場を潜ってきたはずの男たちに恐怖が襲う。
「お、おい、あのガキだ。女を巻き込んででも殺せ!殺せ!!」
下っ端たちは異様な光景に手の動きが止まっており慌てて急いで弓を構え始める。
庇うため介抱していたシスター達は覆いかぶさった。
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ぬしちゃんへと狙いを変えたおじさん達を見て、咲ちゃんは心の中に何かが芽生えた。
怪我をしてるのに、また怪我を増やそうとするのか。悪い事はやっててそんなに楽しい事なのか。
理解ができない。
理解が全くできない。
大切な親友が、目の前で〇されようとしている。
〇される?〇されるとはなんだろう。食べられる?咲たちを食べようとしているのか?違う気がする。
大好きだったおじいちゃんの息が止まって、お母さんからもう会えないことを教えてもらった。
友達のネコさんが同じように息が止まって、もう会えないことを『死ぬ』と言うらしい。
このおじさん達は、咲たちに死んでほしいのか?
この人達は、ぬしちゃんを〇そうとしているのか?
幼稚園でもそうだ。悪いお化けと勘違いする先生がいた。
森の中でもそうだ。咲を守るためにぬしちゃんが大怪我をした。
昨日だってそうだ。院長さんは、よくわからないのにぬしちゃんを怖がってた。
誰よりもがんばってるのに、優しいのに、守ってくれるのに。
そんなぬしちゃんともう、会えなくなる?
約束もしたばかりなのに、このおじさんたちは、咲とぬしちゃんを邪魔をしてくる。
許せない 許せない 許せない
許せないっ!!
大好きで世界で1番大切な友達のために、咲ちゃんは力を振り絞り迫りくる敵の前へ立ちはだかる。
誰かを嫌ったことのなかった咲ちゃんの心に芽生えたもの。
『みんなみんな・・・だいっきらい!!!』
それは、怒りだった。
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白がかった髪の少女の周りが輝きだす。
輝きなんて優しいものではない、とにかく眩しい。
誰もがその光に目を奪われる中、シスターと院長たちはそれがどんな魔法か何かを知っていた。しかし出力がやはり尋常ではない。
まさかと思い、院長は叫ぶ。
「目!!」
言葉を理解できたシスター達はそれぞれ身をかがめ、眼を覆う。
瞬間
勇者と呼ばれた青年がベアウルフと対峙する前に見えた眩い光。
修道院から溢れんばかりの太陽の如く光が炸裂した。
「がぁあああ!1?いてぇ、め、め!!!?」「ぁああ!?ぁああ!??」「く、くそが!くそくそ!!!」
辺りで怒号と悲鳴が響く。山賊達の視界が強い刺激と眩暈で真っ白に染まり何も見えなくなる。
目を塞ぐだけでこの光を防ぐことなど普通はできないが、さすがは奇跡を扱う信徒たちか。まぶしいだけでなんとか凌いだ。
精神力を失った咲ちゃんはその場に倒れ、年長のシスターが急いで受け止める。
咲ちゃんの放った魔法は『光の奇跡』と呼ばれる奇跡の1つで、周囲を明るくするだけの魔法であり熟練者であってもここまでの光を放つ芸当はできない。
最早山賊という肩書の目の不自由な男たちは周りに何があったかどこかがわからず無我夢中に動きまわる。
そんな最中、シスター達は咲ちゃんを動かせないぬしちゃんの元まで連れて行き安静にさせるが、この山賊たちをどうすればいいか悩んでいた。
が、1人だけ違っていた。
「やぁあああああ!!!」
院長は細長い何かを両手で大きく振りかぶり山賊の1人の頭に全力で叩きつける。
「ぎゃっ!!??」
盲目の中突如頭に広がる痛みに耐えきれず山賊が1人その場で倒れる。
椅子の横に転がるように倒れていた長い燭台をその手に握っていた。普段の院長は若さもあってかお淑やかで修道女らしい凛々しさを醸し出す女性であったが、今この時は違った、
彼女も、怒り、猛っていた。
「教示だ?神だ?クソくらえよ!!」
その眼には、なんとかできなかった自身への不甲斐なさで涙が溢れている。
「真に救う神ならここにいる!!耐えるな!攻めろ!この子たちを守るぞっ!!」
その切なくも雄々しい魂の狼煙に当てられ、皆決意をした。その通りだ。子供を平気で殺そうとする相手に何を我慢する必要がある。
身を犠牲にしてまで守る、怖くて逃げだしたいのに前に出て守る、この子達こそ教示その物ではないか。
子供だけ逃がす、だけなど無責任な。庇って死んで、そのあと子供はどうなる?そんなもの、守ってなどいない。ただ恰好を付けた自己満足に逃げているだけじゃないか。
「「あぁああああああ!!!!」」
シスター達が女々しくも弱弱しくもあるが、雄たけびを上げ各々が武器を取り山賊達に畳みかける。
その声に気づいたか山賊たちも無我夢中に武器を振るいだすが、的は見えていない。離れていれば素人でも回避できる。
武器とは言うが、長い金属製の燭台、花瓶、祈りの儀で使った十字架、食堂からもってきた鍋など到底武器とは言えないが、頭を狙えばなかなか痛い。
次々と1人2人3人の山賊を昏倒させることができた。今のシスター達には、もはや相手が死んでようがなんでもいいだろう。
「こぉんのぉ、クソアマどもがぁあ!!!」
山賊頭が斧を乱雑に振り回しながら突進しだした。見えているのかはわからないが、院長へとその巨体は椅子や倒れた仲間も蹴散らしながら向かっていく。
振り向き、気づいたが、間に合わない。死を覚悟した。
キィンッ!
小さな血の跡の付いた紙細工が力なく飛んできて、山賊頭の鎧に当たり、弾く。
それはぬしちゃんから教わった、紙ヒコーキであった。
「ふぅ・・・・ふぅ・・・・」
無理をして、無茶をして、誰が助けてくれたかなどわかっている。涙を堪え院長は山賊頭の胴体を怒りと力を込めて蹴飛ばす。
「どぁああああ!??」
謎の力に鎧ごと弾き返された挙句、蹴飛ばされ椅子に引っかかり仰向けに倒れた山賊頭にシスター達はタコ殴りにかかる。菜園で鍛えたその腰の入り方は驚異的であった。見るも無残なアザだらけの顔に変貌した山賊頭はその場で意識を失う。
山賊達の襲撃は失敗に終わった。
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精神力もほとんど使い、息を荒くしたシスターたちには一刻の猶予もなかった。
「矢を抜き終わったらすぐ癒しの奇跡を発動させます。布を歯に噛ませてあげてください。食堂から痛み止めの薬草も、急いで!」
「は、はぃ」
もう周りは倒れた人と壊れた物で溢れてしまったが、どうでもいい。ぬしちゃんと咲ちゃんの処置が何よりも優先だ。
咲ちゃんは精神の疲労のため意識を失ってしまっているため回復のために休ませている。精神による気絶は休むことでしか回復することができない。
ぬしちゃんは動かさず、処置の真っただ中。すぐであれば怪我を元の状態にまで治すことができるが、異物を取り除くことができない欠点がある。
つまり、矢を抜く必要があるのだが、ぬしちゃんの体はあまりに幼い。激痛は免れないだろう。
「ぬしちゃん、今から、足についたのをすぐ抜いてあげるからね!」
「痛いけれどおばさんたちついてるから大丈夫よ、がんばって・・・!」
「さ、きちゃ・・・だいじょぶ、なのか」
「ぬしちゃんのおかげでみんな、生きてるわ!こんなおばさんたちにも、ありがとうね!」
用意した薬草の1つを嗅がせ、もう1種は傷口の周りに塗るように付ける。無理に動いたせいで傷口が荒くなってしまっているのだ。
いっそ意識を失った方が痛みも感じずに済むが、意思があまりに強すぎるこの子供はそんな様子をまるで見せず、こちらが泣いてしまいそうなほどだ。なぜそこまで頑張ろうとするのか。
「ぬしちゃんが舌を噛まないように目を離さないように。始めます」
身体に響かないように矢じりを綺麗に取り、抜き始める。
「・・・!!」
ぬしちゃんの顔が苦痛に歪む。悲鳴は、ない、耐えている。不安と心配の中処置が進む。運よくまだ血が固まっておらず、すぐ抜けた。
合図も無しに癒しの奇跡を全員で発動させる。緑色の優しい光に包まれ、傷がどんどん塞がっていく。問題なく歩けるとは思われるが・・・、傷跡は残ってしまうだろう。
ぬしちゃんの怪我は完治した。もう大丈夫だ。
「がんばった」
「本当に、不甲斐なく申し訳ありません・・・ぬしちゃんにとても助かりました」
「そうなのか」
なんとかをやってみる。言葉にしてやってのけたこの子と咲ちゃんには頭が上がらない。
「をことぬし、こわくないか」
「おや、気づかれてましたね、院長?」
「またからかう!やめてください!」
シスター達は笑い合う。子供にすら気づかれているのだ。開き直るしかない。
そして院長は満面の笑みを向け答えた。
「ぬしちゃんのことがよくわかりました。もう全く怖くありませんよ」
本名では無いぬしちゃんの闇の正体に気づけたからだ。
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ぬしちゃんは完治したものの出血のためまだフラフラだ。咲ちゃんもまだ回復はしないままだが、次の問題に取り掛かる。
倒れているこの輩たちをどうするか。というより、神聖なはずの修道院のど真ん中が見事にボロボロだ。
今の彼女たちにとって、この修道院に未練はない。ただこの山賊たちが非常に邪魔である。起きてもどうせ同じ事を繰り返すだろうからだ。
王国にある教会に伝書鳩を飛ばし事情を伝え、ついでに捕らえてもらうまでに、どうやって捕らえておくか。
院長とシスター達が悩んでいると、
「いいほうほう」
シスターに抱っこをされながら、話を聞いていたらしいぬしちゃんが名案を思い付いたようだ。
子供だからと流すつもりはない。いったいどんな案なのか?
「をことぬしがたおれているひとたちに、かみをぶつけるんだ」
迷案であった。
ぬしちゃんのこの力がいつまで効果が続くのか分からないのが問題であったが、現状効果がありそうなのも事実。
結果的に、この山賊達は王国でもそこそこ名の通った賞金首であり、特徴が一致して日が真上を通る頃には馬車に乗った衛兵が駆けつけ、この事件は解決した。
それまでの間、5歳の少女による無慈悲な闇の爆発により、山賊は誰1人目覚めなかった。





