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『ジルア・ロヘス』〜謎多き英雄の物語〜  作者: T-aiyo
第1章 幼きジルア
6/25

不安な予感

受験勉強忙しすぎるww

週一が限界ですw

ご了承ください。

忙しさゆえ内容が雑になっていたりする点はちょくちょく直すつもりです。

あと、時間があれば一話一話短いという欠点を直していきたいと思います。

 そして、ついにその時が訪れる。



 その日、ジルアは母親のミワから「もう6歳になったし、あなたは賢いからお使いを頼める?」と言われた。それを聞いたジルアは遊びの時間が奪われたことに対して不満そうな顔をしたが、父親のカリーに「まぁまぁ、ちゃんとお使いができたらなんか買ってやろう」と言われ、それならということでジルアは近所の商店街にお使いに出かけた。


 今回ジルアが母親から頼まれたことは、ケッタ商店街の八百屋さんから大根を一本買ってきて欲しいという内容だった。


 ケッタ商店街はスラム街の近くの商店街だが、かなり治安は良く、小さな子どもが1人で歩いていても問題はない場所だ。ジルアは、言われた通りケッタ商店街に行き、八百屋さんへ向かった。。空が曇りだし、雨が少し降ってきたのに傘を持っていないというアクシデントもあったが、道に迷ったとかお金を落としたとかいうたぐいの大きなアクシデントはなく、無事に大根を買うことができた。


「お使いって簡単だ。それで何か買ってもらえるならとっても嬉しい」


 そう思い、ジルアは少しニヤニヤした。だが、もうすぐ雨が降ってきそうな天気なので、早く家に帰ろうと思い、にやつくのを我慢して家へと向かう速度を上げた。しかし、どうしてもトイレに行きたくなったので、ジルアは商店街のはずれにある公衆トイレへと駆け込んだ。


 ジルアは用を足したあと、公衆トイレから出たわけだが、商店街の様子がどうもおかしい。さっきまで賑わっていた商店街が、急にざわつき始めたのだ。


「どうしたんだろう?」


 ジルアは商店街の雰囲気の急な変化に疑問を持った。雨が降りそうなので早く帰りたかったが、商店街の急な変貌の理由を知りたいという気持ちが勝り、ざわつく商人の話を盗み聞きした。


「おいおい、それってマジかよ?」

「そうらしいな。ガリア教団もカルリア人に対して不満を持っているのは分かるがそこまでする必要はないだろう」


 ガリア教団?カルリア人?賢いとはいえまだ6歳のジルアにはその言葉の意味は分からなかったが、とりあえず話を聞くことを続けた。


「ガリア教団は最近なぜかカルリア人の掃討に力を入れてるよな」

「ああ。でもガリア教団は頭おかしい野郎の集りだからじゃーないかも知れないけど理由もなくカルリア人のスラム街を掃討するって言い出すのは納得いかん!」

「あんな奴らに理由を求めちゃダメですよ。なんせ、ガリア教団ですから」


それを聞いたジルアはとまどった。スラム街だって?たしか、ぼくの住んでいる町はスラム街だったような…


 そう、確かにジルアの住んでいる町はスラム街である。そして、今話題に出ている掃討されているスラム街とはまさしくジルアの住んでいるスラム街だった。


 もちろん、ジルア自身はそのスラム街が自分の住んでいるスラム街だと信じてはいなかった。ジルアは掃討の意味は分かっている。だからこそ、自分の町が掃討されていないか心配になったのである。


 どうしよう、僕の町が危ないかもしれない。でも僕が行ってできることってなんだろう。何もできない気がする。しかも、本当かどうかわからないし…


 ジルアは迷いに迷った末、大根持って自分の住むスラム街へと走り出した。


 ジルアがスラム街に着くと、そこには目を背けたくなるような惨状が広がっていた。


 住宅地のあった場所は無残にもぶち壊され、所々人が死んで倒れている。その死に方も殺されたと思われるような傷がたくさんついていた。また、場所によっては火の手もあがっていた。もちろん、その住宅地にはジルアの住んでいる家も含まれている。


 どうしよう、僕の家が…


そんなことを考えつつ、ジルアは自分の家へ駆けだした。


 ジルアの家は、まだなんとか形を保っていて、火の手も回ってきていなかった。


 よかった。大丈夫、大丈夫。でも…


家の見た目はほとんど被害がないように見えるが、、中がどうなっているかは分からない。ジルアは中のことが心配になってきたが、同時に何がいるか分からないという怖さもあった。それでも、ジルアは意を決し、ドアノブを握った。

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