表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ジルア・ロヘス』〜謎多き英雄の物語〜  作者: T-aiyo
第二章 傭兵暮らし
24/25

9年後の少年

 少し短い、いや、短すぎるのでここは改稿する可能性大です。ご了承ください。

「ようやくだ。ようやくこの日が来た」


 洗顔をした時に少し慣れてしまった短い黒髪をタオルで拭きながら細身の少年はそう言った。この少年にとって、今日という日は彼の今後の人生を決めかねないほど大切な日なのだ。


 この少年の名は、ジルア。ジルア・ロヘス。9年前、彼はある事件によって両親と住む家を失ってしまった。その事件の際、彼自身も命を狙われ、危うく命を落とすところだったのだ。しかし、彼はなんとか生き延びることに成功し、その後ジルアの今住んでいる家の主に引き取られたのである。この家の主であるマイカは非常に優しく、そのおかげでジルアは第一学校、第二学校へ進学することができたのだ。


 ジルアはその第二学校を非常に優秀な成績で卒業した。その優秀な成績を見た先生はジルアに第三学校への進学を勧めた。この国、すなわちカルリア皇国領クランフ王国において、第三学校へ進学できるということは非常に栄誉あることなのだ。それもそのはず、第三学校に入学するためには第二学校を優秀な成績で卒業したという証書と鬼畜難易度と知られる入学試験をクリアできる頭脳の二つを併せ持っていなければならないからだ。だが、ジルアはその双方を併せ持っており、第三学校へ進学することは充分可能だった。しかし、ジルアはその道へ進むことはなかった。ジルアは進学以外に自らの進むべき道をもう決めていたのだ。


 ジルアは、洗顔が終わり、小腹がすいていたので朝食を食べることにした。今日の朝食は、目玉焼きだ。あいにく今日はマイカが家にいないため、ジルアは自分で作らなければならない。


 ジルアは料理が特別得意、というわけではなかった。むしろ苦手な領域だ。だが、作らなければ腹が減って死んでしまうため、渋々目玉焼きを作った。


 そこそこの出来栄えだった。作り終えた目玉焼きをジルアはすぐさま口へ放り込み、朝食を終えた。


 ジルアは高鳴る心臓を抑えて「その時」を今か今かと待ち続けた。普段なら短く感じる時間が今日はやけに長かった。気を紛らすためにジルアは家の中を歩き回ってみたり、本を読んだらしてみた。だが、それでも「その時」は中々やってこない。「その時」をもたらす人もまだやってこない。


 「その時」とはすなわち、真実がジルアに伝えられる瞬間のことである。9年前、本当は何が起こっていたのか。それを知ることをジルアは熱望していたのだ。


 やがて、昼過ぎになり、そろそろ昼食を食べようかやとジルアが考えていたその時、不意に家のドアを叩く音がした。ドンドン、と力強い音を聞き、ジルアは「その時」をもたらす人ががついにやってきて、「その時」が始まるのを確信した。


 ジルアは飛ぶように急いで階段を駆け下り、勢いそのまま玄関へとやってきてしまった。


 まず、ジルアは心を落ち着かせらためにゆっくりと深呼吸をした。心が落ち着いてきたのを確認して、少し緊張しながらジルアはゆっくりと玄関の扉を開けた。


 キィィ、と音を立てながらその扉は開いた。すると、ジルアの目の前からどこか懐かしい力強い声が聞こえてきた。


「やあ、元気にやっているかな?」


 ジルアの目の前には、戦士歴70年、今年ついに81歳を迎えた『生きる戦神』とも呼ばれるようになった老戦士とジルアより少し年上の見慣れない不気味で不思議な少年が並んで立っていた。ジルアは少し感慨を抱きながらその2名を見つめたあと、こう言った。


「お久しぶりです。バレルさん」


 それだけ言うと、ジルアはその2名をこの家の客室へと案内した。

 え?心を新たにしたって?


ーージルア・ロヘス


 はい!


ーーF-iren


 ここまで読んでくれてありがとう。さあ、今後が楽しみだよ。


ーー???

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ