世界観設定
※本記事は、本編にてわからないことがあった際に読んでもらうためのページとなっております。
基本的に進行そのものに影響を及ぼすものではありませんので、必要ない方はスルーしてくださってかまいません。
他に知りたいことがありましたら、連絡してくださればこちらに掲載いたしますので、気軽に作者の活動報告やブログなどに問い合わせていただければ幸いです。
2014/04/19…用語「アビリティ」「宝珠」を追加。種族「吸血鬼」を追加。
2014/05/31…地理「アーテミス大陸」の項目を微修正、用語「魔装」「宝珠」の項目を微修正、用語「魔晶石」を追加。
2014/07/24…不要な要素の一部を撤廃。
基礎知識…
神様によって「カイ・ドレクス」と名付けられた世界。人間、亜人、魔物が協力して住む世界であり、その均衡は世界神、そしてその眷属である六精霊によって守られている。
科学技術は「魔装技術」として現代世界とは全く違う進歩を遂げており、またこの世界独自のものとして「魔法」の技術が確立されている。
現代世界とは並行した別の世界という存在であり、何らかの形で二つの世界を隔てる壁に穴が空き、現代人もしくはこちらの世界の人間がもう一つの世界へと迷い込むことがあるという。現代世界では基本的に秘密裏で抹消されることが多いものの、カイ・ドレクスではその事象が一般的と見受けられており、基本的に転移してきた人に対して友好的。
「門前払い」本編から一世紀ほど前には魔王、そして魔神という世界を脅かす存在があったが、当時存在した勇者一味によって封印されている。
人種…
・ヒューマン
この世界でもっとも多く生息する人型の個体。技術の開拓を得意分野とし、持ち前の適応力の高さで世界各地に散らばっている。
・エルフ
美しい肌といわゆるエルフ耳を持った個体。生業である狩りを得意分野とし、その索敵能力と戦闘知識は何物にも劣らない。
・獣人
獣の特性と人の特性を兼ね備えた個体。哺乳類の個体のみが存在する。得意分野は人や種族によって左右されるが、全体的に身体能力が高い。
地理…
・アーテミス大陸
カイ・ドレクス世界の真ん中にある、二番目に大きな大陸。「アレグリア王国」と「パクス共和国」、そして「聖王国クルセリウス」の三大国家がこのアーテミス大陸に集中しており、また魔法研究や技術開発も盛んなため、たくさんの人間が行き交う大陸。
中央に「アーテミス大山脈」と呼ばれる巨大な山脈が存在しており、それによって大陸が実質二つに分断されている。北側が北アーテミス、南側が南アーテミスとして区分されている。大山脈を越えるのはかなり骨が折れるので、基本的には海路が用いられている。
・サラメイト大陸
アーテミス大陸の東隣に位置する、比較的小さな大陸。この地方一帯は中心地にある「ガーディス帝国」が一括して治めており、政治的な摩擦がないので意外と平和。しかし国が一つなこと、大陸の広さがあだとなり、人の住む場所から少し離れた場所にでも強力な魔物がうようよ出没する。
・ハティーマ大陸
アーテミス大陸の南に存在する大陸。東西に向かって長く伸びる大陸で、西側を「アルネイト公国」が、東側を「タクシア公国」が治めている。
アルネイト公国の北には広大な砂漠が広がっており、アーテミスから来訪する人間をたびたび悩ませているらしい。タクシア公国のほうは特に危険もないが、海路が長引くので便数は少なめ。
・オリエンス諸島
略してオリエンスとも呼ばれる。大きな二つの島と小さな島々が連なって構成される場所であり、それぞれの島を極東の島国「トキョウ」が管理している。西の島国である「キョーミヤ」はトキョウの補佐を行っているので、両国の仲はそれほど悪くない。むしろ意外と仲良し。
・デミヒュー大陸
アーテミスの西に位置する、この世界で最も大きな大陸。亜人の楽園であり、その島の自然ほとんどがそのまま放置されている。なので通常の人間にとっては天然の迷宮であり、天然の障壁となっている。
唯一存在する大都市にはたくさんの亜人のほか、彼らと共存した人間もわずかながら暮らしている。
用語…
・冒険者
冒険者ギルドに登録し、ギルドの協定に基づいた上で世界を旅する者たちのこと。力量によってE~SSまでのランクが存在し、依頼の達成や冒険先での成果、特定団体への貢献度によってランクが変動する。
基本的にEが初心者、D,Cが中級者、B,Aが上級者となる。Sはめったに現れず、SSに至ってはほぼ存在が伝説と化している節がある。
・魔法
大気中に存在する「炎」「土」「水」「風」「光」「闇」の魔力素子を一定の形に固定、人の手によって容易に行使するための技術。六精霊によって人々にもたらされたと言われており、属性も六精霊が司るものと一致している。
魔法を扱うには相応の器量、そして適正が必要。適正は全部で五段階存在し、レベルに応じて使用できる魔法言語が異なる(後述)
・スキル
魔力素子をある程度自由に操り、攻撃や防御に転用する技術の総称。素子の流れを掴み、なおかつ操れるだけの器量、技術が必要になるが、それを操ることができれば冒険者ランクが一つ底上げされるほどの戦力となり得る。
基本的に熟練の冒険者が編み出し、弟子が継承していく場合が多いが、ごくまれに初心者が前触れもなく覚醒するパターンもある。
・魔力素子
魔法やスキルを行使する際に使用される、大気中に存在する微粒子のこと。普段は見えないが、魔法やスキルを行使する際には使用者の魔力と共鳴、属性の色に輝くという性質を持っている。どこから生産されているかはまだ解明されておらず、目下魔法学者たちの研究課題となっている。
・アビリティ
「無属性魔法」とも呼ばれる。魔法への適正や冒険者としての実力、一般人や貴族問わず、ある日突然使用可能となる特別な力のこと。
種類は千差万別、星の数ほど存在しており、同じ能力が発言するということも滅多にないといわれている。基本的に一人に一つ備わるパターンが多いが、二つ、三つと宿るパターンも例外的に存在する。
・魔装
魔力を持った特殊な鉱石「魔晶石」によって構成された道具の総称。ガンブレード、可変武器などが代表的であり、魔装を作成するにはかなりの技術力と知識が必要。また、扱うにも相応の技量が必要になる。
魔装のなかでも特に高い性能を誇るものは「神装」とも呼ばれる。
・魔晶石
魔力を持つ鉱物のこと。魔力を流し込むと属性に応じた現象が発生するという性質を持っており、これを用いることで前述の魔装を作成することができる。世界じゅうありとあらゆるところで取れるものの、それを加工するにはかなりの技術がいる。そのため、魔装の量は少なく価値も高い。
それぞれの属性に対応した色に輝いており、炎は赤、土は黄色、水は青、風は緑、光は白、闇は黒の色を持っている。また、魔法の属性にないカテゴリとして「無属性」の魔晶石が存在しており、そちらは紫色をしている。魔力を流し込むと膨張する性質を持つ。
・宝珠
六精霊(後述)にその実力を認められたものが授けられる、実力のあかしとも言える六色の宝石のこと。実は高濃度の魔力素子が限界まで魔晶石に詰め込まれた高純度結晶体。
通常時には大した効果はないが、所有者が対応する属性の魔法やスキルを使用した時には発光、技の威力を増幅してくれる。また、対応した宝珠を持つ大精霊から加護を受けた際には肉体と宝珠が共鳴、体内へと宝珠を取り込み、タイムロスなくその力を発動させることができる。通常一人に一属性が限度だが、まれに2つ3つを取り込める人間もいる。
・カダーヴェル
いわゆるゾンビのこと。かつて魔神と呼ばれた神が、人間の死体を使役して軍勢を率い、戦争を行ったという伝承が残っているだけであり、現在はゾンビそのものが伝説の中の存在として扱われている。
・魔王
約100年前に存在した、この世界にとってのイレギュラーな存在。世界の制服を目標に行動していたが、最終的には勇者カインとその一味によって封印されたと伝承で伝えられている。
魔法言語…
この世界で確立された、魔法の発動を容易にする技術のこと。本来は長い詠唱を経て初めて発動するものだが、古代アレグリア人によってこの技術が編み出されて以降、魔法の発動は比較的容易になっている。ただし魔法には適正があり、その適性を超える魔法言語を使用すると失敗となる。
種類と意味…
・基部(魔法の属性を決めるワード。これがないと魔法は発動しないが、これだけでも発動はできない。一応素子を固めることは可能)
ファセロ:訳すと「紅き烈火の素子よ」。炎系魔法を使用する際の機関部となる。
グレイラ:訳すと「黄色き地の素子よ」。土系魔法を使用する際の機関部となる。
ウォトム:訳すと「蒼き聖水の素子よ」。水系魔法を使用する際の機関部となる。
スターメ:訳すと「翡翠の風の素子よ」。風魔法を使用する際の機関部となる。
ブルセイ:訳すと「輝く白光の素子よ」。光系魔法を使用する際の機関部となる。
シャマト:訳すと「暗き暗黒の素子よ」。闇系魔法を使用する際の機関部となる。
・形態(魔法の形を決めるワード。行使可能レベルによって使える数は増えていく。例えばレベル1ならバトクのみだが、3ならガプサまでのすべてのワードを使用可能となる。)
バトク:訳すと「彼の者を穿つ弾と成れ」。射撃魔法を構築する際に使用する。
ワズル:訳すと「彼の者を裂く波と成れ」。波動魔法を構築する際に使用する。
ガプサ:訳すと「彼の者を断つ壁と成れ」。障壁魔法を構築する際に使用する。
ボシタ:訳すと「彼の者を屠る光と成れ」。爆発魔法を構築する際に使用する。
メルイ:訳すと「彼の者を裁く星と成れ」。流星魔法を構築する際に使用する。
・効果(魔法に付与する効果を決めるワードで、なくても魔法は発動する。付与自体はレベル2から、ワードの頭につける重複言語はそれぞれレベル3、4、5と上昇していく)
メイ:重複言語。訳すと「強き」。効果のワードの頭につけることで効果を上げることができる。レベル3から使用可能。
ギル:重複言語。訳すと「激しき」。効果のワードの頭につけることで効果を上げることができる。レベル4から使用可能。
テト:重複言語。訳すと「猛々しき」。効果のワードの頭につけることで効果を上げることができる。レベル5から使用可能。
パルマス:訳すと「その力を糧として」。魔法の威力を上昇させる。強度の上がった魔法を打ち消せる。
ハドマス:訳すと「その硬さを糧として」。魔法の強度を上昇させる。範囲の上がった魔法を打ち消せる。
ワルクー:訳すと「その広さを糧として」。魔法の範囲を大きくする。速さの上がった魔法を打ち消せる。
ファトナ:訳すと「その速さを糧として」。魔法の速度を上昇させる。威力の上がった魔法を打ち消せる。
神様と六精霊…
このカイ・ドレクスは先述の通り、世界を管理する「世界神」とその眷属である「六精霊」によって統治され、平和を保っている。
基本的に彼らは干渉を行わず、自らの住まう神殿を参拝した者にのみ姿を見せるが、有事の際は各々出動、各地で行動を行う。
・世界神
本来の名前は「世界神プラティユーシャ」、縮めてユーシャ。カイ・ドレクスを管理し、守護している世界を守るための神様の一人であり、普段はアーテミス大山脈の中に存在している「神龍のほこら」から世界を見守っている。民からの通称は「神龍さま」「ユーシャさま」。
巨大な光のドラゴンの姿と女性の姿の二つを持っており、だいたいは女性の姿で活動している。慈悲深く世界を愛している神様であり、身を挺してまで世界を守ろうとするその姿にはほかの世界神にも一目置かれている(他は大体何かずれているので、ここまで一途な神様も案外珍しいという)。
世界新たちを管理する「最高神」とは上司と部下の間柄であるが、ユーシャ自身が有能なので最高神はほとんど口出しをしていないという。
・炎の大精霊
本来の名前は「大精霊フレイ」。ヴォルケス火山山頂の「炎の神殿」から人々を守っている。普段は大きな火竜の姿をしており、その容姿は神々しさや気高さ、威圧感や温かさなど様々なものを感じさせる(これは他も同様)。
つねに冷静に物事を捉え、しっかり分析することから六精霊の司令塔となっている。眷属はサラマンダー。
・土の大精霊
本来の名前は「大精霊イア」。アルネイト平野地下に存在する「大地の神殿」から人々を守っている。普段はオオカミの姿をしている。
どんな種族にも対等な立場を求め、対等な立場からアドバイスや支援を行う兄貴分のような性格。眷属はノーム。
・水の大精霊
本来の名前は「大精霊アーク」。マリウス湖の底にある「水の神殿」から人々を守っている。普段は大蛇の姿をしている。
面倒くさがりなのに面倒見がいい変な性格。とくに気に入った人に対しては真摯に対応してあげているとか。眷属はウンディーネ。
・風の大精霊
本来の名前は「大精霊ウィン」。風鳴きの島に存在する「風の神殿」から人々を守っている。普段はユニコーンの姿をしている。
プラティユーシャと似たり寄ったりな性格で、特に人類を愛している。人々を守るためなら独断も辞さない。眷属はシルフ。
・光の大精霊
本来の名前は「大精霊アマテラス」。都市国家トキョウに存在する「光の神殿」から人々を守っている。普段は女性天使の姿をしている。
間の抜けたのほほんとした性格であり、まったく大精霊っぽくないと人類側からも評判とのこと。眷属はウィルオ。
・闇の大精霊
本来の名前は「大精霊ツクヨミ」。都市国家キョーミヤに存在する「闇の神殿」から人々を守っている。普段は男性悪魔の姿をしている。
何かにつけて軽いノリが多く、やっぱり大精霊っぽくないと評判。本人は気にも留めていない。眷属はシェイド。