棺の中で生き返った私。「あなただったのね」と言うたびに色んな人がベラベラしゃべるんだが
「幸せだったはずなのになあ」
自分の声で目が覚めた。辺りは真っ暗闇。手を伸ばすと冷たくて硬い物に当たる。パニックになりそうになって、叫ぼうとしたとき、声が聞こえた。
「神は私たちに永遠の命を与えてくださいました。死は終わりではなく、神の国での新しい命の始まりです」
厳かな声。聞いていると恐怖が少し和らいだ。
「神よ、スザンヌ・ウォルデンに永遠の安らぎをお与えください。そして、光り輝くみ顔をもって彼女を照らしてください」
スザンヌ・ウォルデンって私じゃん。これは葬儀? てことは私、死んだの? まだたった十八歳なのに? 早すぎない?
えっ、神さま、どういうこと?
超美形の夫に見初められ、しかも夫は伯爵家の嫡男で、ただの男爵家の私とはとても釣り合わないと思ったけど、夫の家族はよくしてくれて、新しく友だちもできて、その上ひどいつわりと悪夢のような出産を経て最愛の娘をようやく抱っこできたのに?
ひどくないですか?
ドックドックドック。
んんん? こ、これは。
ドックンドックンドックン。
ややや、これは私の心臓の音では! やったー、生きてるー。神さま、生きてた。死んでなかった。ありがとうございますありがとうございますありがとうございます。
さて、どうすっかな。記憶がおぼろげだけど、この若さで自然死はないはずだ。毒をもられたんだっけ。階段から落とされたんだっけ。なんとなく、誰かに殺された気がする。誰だー誰だー誰だー。
ちっとも思い出せない。ええい、ままよ。出たとこ勝負じゃー。
バーンと棺の蓋を蹴り上げた。
キャー、ひえー、ぎえー、おぎゃー。色んな悲鳴の中でたったひとつ、私の心を打ったもの。
「マディー、私の最愛の娘。ママはここよ」
全身に力が入らないから、両腕を棺にかけてズリズリと這い出る。長い髪が顔の前に垂れさがる。邪魔だ、見えやしない。
誰かがさっと私を支えてくれる。
「奇跡だ。スザンヌ・ウォルデンが生き返った。神よ、おお神よ。皆、祈りなさい」
真っ黒な服を着た人たちが、一斉に跪き祈り始める。
「そんなことはどうでもいいから、マディーをここに」
私を支えていた神官らしき人がさっと手招きする。メイドがマディーを連れて来た。差し出されたマディーを大切に胸に抱く。泣いていたマディーがピタリと泣き止む。
「ああ、マディー。愛する娘。あなたのためにママは生き返ったのよ。さあ、ママを殺したのは誰かしらね?」
人々の祈りの声が止まる。死のような静寂がひたひたと部屋の隅々まで行きわたった。
しめやかから驚嘆へ、そしてちょっぴり恐怖、その後は焦りと疑念が渦巻いた葬儀の場から、私は神官の助けにより自室に戻った。ソファーに座ると、ぎこちない様子で夫のジェイミーが隣に腰かけた。
「スー、その」
「ジェイミー、あなただったのね」
とりあえず、頭に浮かんだ言葉を発してみる。効果はてきめんだった。ジェイミーはソファーから転がり落ちる。
まあ、輝くようなイケメンがソファーから落ちたわ。ジェイミーがこんなに動揺するなんて、いったい彼は私に何をしたのかしら。
***
ほんの、ほんの出来心だったのだ。殺すつもりなんてなかった。
ジェイミーはやましすぎて妻を直視できない。
とにかく跡継ぎが産まれるまでの我慢だ。そう思って新婚生活を送ってきた。好みではないが、子だくさんの家系の男爵令嬢と結婚した。義務的に、とにかく夜を過ごした。
犬腹とのやや蔑みを持って評されることの多い男爵家から来た妻は、すぐに身ごもった。ホッとした。
「母体が心配だから」
そう言ってしまえば、夜のお務めは免れる。妻はつわりで青ざめながらも気丈に笑った。
ああ、妻を愛せればいいのに。健康的で裏表がなくあっけらかんとした性格。顔も平凡だが悪くはない。しなやかな身体はうっかりするとのめり込みそうになるほどでもある。
しかし、しかし無理だ。既に心に決めた女性がいる。痛恨の極みだが、その人は体が弱い。とても子どもを望める相手ではないのだ。儚く、美しい、宝物のような人。
彼女が体調を崩すたびに、お見舞いに駆けつけた。
「奥さんに悪いわ」
「あの子は気にしないよ」
「そう」
「そうさ」
妻は、疑うことを知らない妻は、笑顔で送り出してくれる。ああ、妻を愛せればいいのに。そうすれば、なにもかもが簡単だ。
でも、無理なんだ。だから、妻が子どもを産んだ暁には、妻にいなくなってもらい、愛する人と結婚しよう。跡継ぎと真の愛をやっと手に入れられる。
そのようなおぞましい夢をこっそりと持ってしまった。まさか、まさか、夢が叶ってしまおうとは。冷たくなった妻を触ったとき、全身の震えが止まらなかった。恐ろしかった。代償は何か。このままうまくいくのか。恐ろしい。この後なにが起こるのか。
***
小鹿みたいに震えているジェイミーを見ると、自分の中から恋心とか愛情みたいなものが消えていくのが分かった。どうして、こんな人に惚れていたのかしら。確かにねえ、美しいけれど。よくよく考えてみると妊娠してから、愛情も好意も向けられなかった気がする。なんだろう、お腹の赤ちゃんのことばかり心配されてたような。
あら、私って愛されてなかったんだわ。そっかー、そっかそっかー。私ってば、ジェイミーに愛されてなかったんだー。
今まで分からなかったことが、なぜか今ならはっきりくっきり明瞭に理解できる。自分は子どもを産むための母体として選ばれただけだったと。
でも、まあいっかあ。私にはマディーがいるもの。マディーが産まれたら、自分の中の愛情容器が数百倍になって、その器になみなみとあふれかえる愛情はマディーに注がれた。
子どもを産むまではずっと見つめていたかったジェイミーが、視界に入らなくなった。
だからねえ、愛されてなかったって分かっても、たいして腹は立たないわ。
いや、そんなことなかった。ちょっと待って。風に舞う枯れ葉みたいに揺れているジェイミーだけれど、ここまで良心の呵責を感じてるのは彼が私を殺したってことなんじゃないの。そうよ、きっとそうよ。だとしたら、やっぱり許せないわ。
なにが許せないって、私がマディーと過ごすはずだった幸せな日々を奪おうとしたことよ。
よくも、よくもよくもよくも。
自分の中にこれほどの怒りや憎しみがわいてくるとは思わなかった。髪の毛が逆立ってヘビ女のようになっている気がする。そんなわけないけれど。でも、ジェイミーの目に浮かぶのはまごうことなき恐怖。
あら、ジェイミーったら、すっかりビビってるじゃないの。だったら、なんでも言うことを聞いてくれそうね。
「どうやって償ってくださる?」
「君の望みをなんでも叶える」
「あら、そう」
なんてチョロいのかしら。ゆっくり考えなくては。ほーほほほ。
怯えた子犬みたいにジェイミーが部屋から出て行った。
入れ替わりで、新しい友だちレアが入って来る。
「スー、あの」
「レア、あなただったのね」
我ながら意味不明だけど、その言葉が思わず口をつく。レアはくたりと床に崩れ落ちた。
あらまあ。なんなの。どいつもこいつも身に覚えがありそうな顔ばっかりしちゃって。
***
違うの。本気じゃなかったのよ。あなたの産んだ子が、わたくしのものになればいいのになんて。ちょっぴり考えただけなの。
違うの。ジェイミーと赤ちゃんとで、ちゃんとして家庭を築けるなんて。チラッとしか想像しなかったわ。
あなたさえ、あなたさえいなければ、わたくしの人生は完璧なのに。
ジェイミーは昔からわたくしのものなのに。ただ健康だからって、ただ子どもを産める体だからって。ずるいわずるいわずるいわ。
わたくしだって幸せになる権利はあるはずよ。ねえ、神さま。
だってジェイミーはいつだってわたくしを優先してくれる。
わたくしの体調は毎日ジェイミーに知らされ、少しでも悪いところがあればジェイミーは会いに来てくれるのだもの。わたくしたちは、相思相愛。
あなたはわたくしのことを新しい友だちだって言っているけれど。正気かしらと驚いたわ。わたくしは、あなたのことを友人枠には入れていないのよ。だって、あなたはただの子どもを産む道具ではないの。
ジェイミーに愛されているのはわたくしだけ。どうしてそれに気づかないのかしら。やっぱり田舎育ちの男爵令嬢だから世慣れていないからなのかしら。あなたの鈍感さは、少しばかり不愉快だわ。
そもそも、ただの男爵令嬢が、侯爵令嬢であるわたくしと同列に扱われるわけがないのよ。同じ人間とはいえ、白鳥とすずめぐらい異なる存在なのよ。白鳥とすずめは友だちにはなれないわ。集団でいてこそかわいさが引き立つすずめと、一羽で衆目を集められる白鳥は、同じ鳥でも別物でしてよ。それと同じこと。
わたくしはいつだって、ジェイミーのお姫さま。子どもを産むためだけに、お情けでジェイミーの妻に選ばれたあなたは、ジェイミーにとって二番目でさえないの。あなたはただの、取り換え可能な消耗品。
そんな風に見下していたのに。
棺の中から現れた怪物を前に、わたくしはなすすべもありませんでした。
あれは、もはや人間ではない。暗い闇から這い出てきたなにか。
マディーを、わたくしの赤ちゃんを、取り返さなくては。
***
「スー、マディーを抱っこさせて」
レアの顔が必死すぎて怖いのだが。魚を前にした猫みたいに目がギラギラしている。
この女、もしかしてマディーを自分の娘にしようとしていない? だから私が邪魔だった? だから私を消そうとした?
私からマディーを奪おうとする者には容赦しない。お腹の中で何カ月も育ててきたのよ。死ぬ思いで産み出して、めまぐるしい成長から片時も目が離せないのよ。この子のためならなんでもする、そんな存在なのよ。
「ダメよ。マディーは私の娘。マディーは私の命。私から命を奪うつもり?」
きっぱりと断ると、レアは急にしおれた。花が一気に枯れたみたいだった。
あら、この女、こんなに老けてたかしら。不健康そうで老婆みたいじゃないの。華奢で折れそうに細い体に、以前は守ってあげなきゃって思っていたけれど。私が守る必要なんてなくない? 私からマディーを取ろうとした女なんて、生かしておく理由もないじゃない?
「ポキッと折れそうだわ」
その首の骨。
手でぐしゃりと握りつぶすところが生々しく想像できる。まあ、なにかしら私の爪が随分と伸びているような。ちょいとひっかいたら首を切り飛ばせそうに感じる。まさかねえ。
レアは雨に打たれた子猫みたいに弱々しく震える。あらいやだ。またしても庇護欲をそそる作戦? あなたのそれ、もう私には通用しないわよ。だって今の私が守りたいのはマディーだけですもの。
死ぬ前はね、あなたのそういうところ、かわいくて好きだった。不思議ね、今はあなたのあざとさが日の光に照らされたようによく見えるの。
「許して」
レアの声はネズミの断末魔のよう。
「私の望みを叶えてくださる?」
「なんでもするわ」
「あら、そう」
チョロ第二号ね。ほーほほほ。
泥棒猫がしっぽを巻いて逃げ出した後、次に現れたのは姑だった。
「スー、あの」
「お義母さま、あなただったのね」
もはや決まり文句となったその言葉を、ちょっとぞんざいに投げつける。だって、飽きてきたんだもの。
どうせあれでしょう。優しくて理解のある姑と思っていたこの人も、実は私のことを搾取していた口なんでしょう。
もの知らずな私に、根気よく伯爵家のしきたりを教えてくれる、理想的な姑だと思っていたのに。
思い返せば、棺から這い出たとき、あの人もこの人もどの人も、みーんなみんな後ろめたい顔をしていたっけ。
***
どこで何を間違ったのでしょう。おぼこい田舎娘、いつでも使い捨てできる母体、用済みになれば廃棄する代替可能品、そう思っていた娘が。化け物になって戻ってきた。
棺からぬるりずるりと現れたときのあの禍々しさ。とてもかつて人であったものとは思えない。
これは、いったいなんなのか。わたくしは何と対峙しているのか。
まるで意思を持っているかのようにうごめく長い黒髪。異様に尖った爪。森の奥にある薄暗い沼のように、どうにも底が見通せない不穏な目。
朗らかで、裏表がなく、おバカなロバのような小娘は、もういない。
赤子も、もういらない。また別の娘に、次こそは男児を産ませましょう。
「スー、馬車を用意するわ。マディーと一緒に実家に戻ってはいかが? ほら、ご両親にマディーを会わせたいと言っていたわよね」
前に頼まれたときは、のらりくらりと却下したのだけれど、今なら母子ともにさっさと手放したい。誉れ高きウォルデン伯爵家にそぐわない魔物。
「まあ、使い捨てする気なのですね? 私はともかく、マディーをポイ捨てするのは感心しません。マディーはれっきとしたウォルデン家の跡取りですもの。息子が産まれなければ、マディーが婿養子をとって家督を継げばいい。お義母さま、確かそうおっしゃいましたわ」
言った。確かに言った。しかしそれは彼女が異形になる前のこと。悪霊もどきを母にもつ娘など、我が家には不要。
「でもまあ、お義母さまの仰ることも一理ありますわね。故郷をマディーに見せてあげたいわ。でも、マディーを育てるのはやはり王都がいいと思いますの。楽しいものがたくさんありますもの」
義娘が赤子をあやして笑顔を浮かべる。かつては夏の太陽のごとく底抜けに明るかった笑顔が、今ではしたたかで老獪な魔女のように油断がならない。
「とはいえ、この屋敷にはあまりいい思い出がありませんの。毒殺、絞殺、階段落ち、私の死因がなんであれ、この屋敷で死んだことには変わりはないわけですし。新しい屋敷を建てることにしますわ。ジェイミーもレアも、私の頼みはなんでも聞いてくれるんですって。もちろん、お義母さまも助けてくださいますわよね」
なにを言っているのだ、この娘は。はねつけたかったが、目の届くところに置いておくのもいいかもしれないと思いとどまる。ほとぼりが冷めたころに、人を雇って消すにも、ある程度近くに住んでいる方がやりやすい。
「ええ、スーの望み通りに」
「あら、嬉しい。ほーほほほ」
妙な高笑いが気味悪く、そそくさと部屋を出た。廊下に神官が立っていて思わず悲鳴が出そうになる。
「ああ驚いた」
「失礼いたしました。スザンヌ様にお茶をお持ちいたしました」
神官は軽く会釈すると、ためらうことなく部屋に入っていった。
***
義母が逃げ出したら、神官が入ってきた。手際よくお茶を注ぎ、カップを渡してくれる。
そういえば、死の淵から舞い戻ったというのに、神官以外からは労われていないし、優しい言葉もかけられていないし、お水のひとつももらっていなかった。ひどくない?
マディーにかからないよう注意してゆっくりとお茶を飲む。温かい。体に染みわたっていく。
「あなただったのですね」
「はい?」
お気に入りの言葉が神官から出てきて、思わず聞き返してしまう。
神官はなんだか感無量、恍惚といった目で私に見とれている。
「昔から、夢に出てきた女神様がいらっしゃったのです。スザンヌ様の結婚式でお見掛けした際、女神様によく似ていらっしゃるなと感じました。でも、まさかと思っていたのです」
「まあ、私の結婚式にいらっしゃったのですね?」
そういえば、神官が何人かいたような。ジェイミーのことしか見てなかったから、あまり覚えていない。
「恐れながら、スザンヌ様のように溌剌としたお嬢様が、このような重苦しくどんよりした伯爵家に嫁がれて、うまくやっていけるのだろうかと案じておりました。我ながら余計なお世話とは知りつつも」
この屋敷で生きてきた中で、これほど心配されたことは初めてかもしれない。お茶と共に、神官の言葉が体の隅々までも温めてくれる。
「棺の中から復活されたスザンヌ様は、神々しいまでに女神でした。私の夢の女神さまはスザンヌ様だったのだ、あのとき確信いたしました」
「そ、そうですか。他の人には怖がられているみたいですけど」
みんなクモの子を散らすように逃げていったじゃない、ねえ。
「神とは尊くも恐ろしい存在だからです。非力で卑小な人間は仰ぎ見ることもやっとですから」
「あの、褒めが過剰では」
そんなに全力で肯定さられると居心地悪いなー。
「神を、女神さまを崇め立てるのが神官の仕事でございますから」
神官がキリッと言う。そこまで言われるなら、まあ、素直に褒めを受け取っておこう。
「あ、そうだ。思い出せないのですけど、私ってどうやって死んだのかしら? 毒殺? 絞殺? 階段落ち?」
「全部です」
「全部」
全部って、全部って、どういうことー?
「使用人たちに大量の金をばらまいて聞き取りしましたところ」
神官がすごいこと言ってんな、とやや引きながらも、身を乗り出す。
「まずレアさんとレアさんの母がスザンヌ様に毒入りのケーキを食べさせました」
ポンッと頭の中にレーズンケーキが浮かんだ。そういえば、ちょっと苦かったような。
「あれかー」
あいつらー。
「その次、そうとは知らず、偶然にもジェイミー様がスザンヌ様の首を絞められました」
思い出した。そういうプレイだと思ってたけど、違ったー。
「幸か不幸か、ジェイミー様の力は弱く、スザンヌ様は死に切れませんでした。よろめき部屋から彷徨い歩いていたところを、スザンヌ様の義母が押して階段落ち」
ドンッと押された感覚がよみがえってくる。
「あのくそばばーめ」
「誠に。ひどい目に合わされたスザンヌ様、おいたわしい限りでございます」
「本当よ。でもいいの。生き返れたし。これからはマディーと楽しく生きていくわ」
「私を始めとして、神官一同がスザンヌ様をお支えいたします」
「やったー」
思わず叫ぶと、マディーがキャッキャッと喜ぶ。
「なんてかわいいの」
「誠に。女神さまの愛娘は、我々にとっても女神です。おふたりのことは神殿の総勢力をもってお守りいたします」
「ありがとう」
私はありがたく神官と神殿の力を頼らせてもらった。
ジェイミー、レア、レア母、姑を究極まで追い詰め、お金を搾り取り、王都の一等地に大きな屋敷と神殿を作らせた。神官たちがそこで暮らし、ついでに私たちのお世話と守護を担ってくれる。
私を殺した四人を殺さないかって? ううん、殺さない。生きたままじわじわいたぶる方が楽しいじゃない。ねえ。
「怪物」「化け物」「悪霊」「魔女」って四人から糾弾されたけど、痛くもかゆくもなかった。だって、神官が証言してくれたの。
「スザンヌ女神さまは、私が作った聖水のお茶をなんの問題もなく飲み干されました。怪物や魔女であれば、聖水を飲めるはずがありません」
「さすが」
私のことを女神とうっとり見つめる神官はなかなかイケメンだ。もしかしたら、これからもしかするかもしれない。だって、私はまだ十八歳だもの。
お読みいただきありがとうございます。
ポイントいいねブクマを入れていただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。




