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ダブり集

シュウカツ

作者: 神村 律子

 俺は今シュウカツに忙しい。


 周りのみんなも同様だ。


 目を血走らせている奴もいる。


 形振り構わず飛び回っている奴もいる。


 うまくいけばいいが、しくじるとこの先どうなるかわからない。


 シュウカツする人数に比べて、対象が少な過ぎるのだ。


 選り好みのし過ぎとの批判もあるが、こればかりは譲れないものがある。


 とにかく、狙いを定めた所は必ずモノにしないと。


 


 俺自身、かなり追い詰められていた。


 思うようにシュウカツできないのだ。


 仲間の中には、いくつもモノにした奴もいる。


 横取りできればしたいくらいだが、そうもいかない。



 

 そんなある日、いけそうな所を見つけた。


 他にもそこを狙っている連中がいるが、俺は負けない。


 何しろ、手引きしてくれる知り合いがいるのだ。


 絶対勝てる。間違いなく勝てる。


 成功すればこっちのものだ。


 後はどうとでもなる。




 そして遂にその日がやって来た。


 俺は胸を高鳴らせて出かけた。


 幸い、他の連中は俺の動きを知って手を引いたようだ。


 そいつらの気持ちもわかる。きっと歯軋りして悔しがっているだろう。


 何しろ、俺が行くのは女子校。


 男なら誰もが夢見る場所だ。


 俺は妄想が膨らみ、涎を垂らしてしまった。


 それも仕方がない。


 俺達吸血鬼にとって、若い女の生き血は最高なのだから。




 シュウカツ。生き血の蒐集活動。わくわくする言葉だ。

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― 新着の感想 ―
[一言] カタカナだったので一般的な「就活」ではないなと思っていましたが、そう来ましたかw 意外性があって面白かったです★ 次作も楽しみにしています。
2011/02/11 20:56 退会済み
管理
[一言]  こういうシュウカツは想像していなかったので、面白かったです。吸血鬼とはいいねえ。期待を裏切るどころか、倍の面白さ、こういうの好きです。私には書けませんが。がんばってください。
2009/08/25 16:09 退会済み
管理
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