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一人だけ難易度が明らかにおかしいかぐや姫

作者: しいたけ

 それは昔の話でございます。


 一人の翁が竹藪の中で、世にも珍しい光る竹を見付けました。


 翁は光る竹の正体を探ろうと中を開けると、それはそれは美しい女の子が入っておりました。


 女の子は『かぐや』と名付けられ、沢山の子ども達と一緒に楽しく仲良く育ちました。


 大人になる頃には街で一番の美人となり、引っ切り無しに結婚を申し出る男が絶えなくなりました。


 しかしかぐやは誰からの申し出にも、首を縦に振りませんでしたので、その噂を聞いた公家のお偉い様方が、籠に乗ってかぐやのハウスへとやってきたのでありました。


 かぐやの家に五人の男達が並びました。どいつもこいつも気品があり、一人を除いてはかなりの上流です。


 かぐやは五人を見て、それぞれに課題を申し付けました。いきなり突っぱねるには粗相があると判断したからです。無理難題を申し付けて、体良く追い返そうというのでありました。


 偉そうにふんぞり返るオヤジには龍の首の飾りを、イケメンだけど世間知らずの男には燕の子安貝を、金に物を言わせる意地汚い坊ちゃんには火鼠の毛皮を、人の不幸を快楽とする麻呂には蓬莱の玉の枝を、そして幼馴染みには手料理を要求しました。



「「お前だけハードル低くないか!?!?」」



 四人の公家が眉をしかめましたが、幼馴染みはとぼけました。


 そして直ぐに家に帰ってサッと青椒肉絲を作った幼馴染みは、サクッとかぐやと一緒にディナーと洒落込み、酔った勢いでそのまま初夜を迎えましたとさ。



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― 新着の感想 ―
[良い点]  1人だけ手料理、明らかに難易度が違うw  2人が幸せになれて良かったです。 [一言]  初めまして、本羽香那と申します。  実はユーザー登録する前からしいたけ先生の作品を多く拝見しており…
[一言] >青椒肉絲 幼馴染:豚肉(時代的には猪肉?)OK、筍OK、玉葱or長葱OK、ピーマン……何ぞそれ? サケ、ショウユ、醤(現在だとオイスターソース)、片栗粉……余裕だな! ちなみに、ピーマ…
[一言] 幼馴染いいよね! …と言いたい所ですが、日の本からみて蓬莱よりも遠い現・中国の、しかも近世あたりの料理という距離も時代も跳躍したディナーを手ずから作る…これは相当の難易度です。 蓬莱の玉やら…
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