一人だけ難易度が明らかにおかしいかぐや姫
それは昔の話でございます。
一人の翁が竹藪の中で、世にも珍しい光る竹を見付けました。
翁は光る竹の正体を探ろうと中を開けると、それはそれは美しい女の子が入っておりました。
女の子は『かぐや』と名付けられ、沢山の子ども達と一緒に楽しく仲良く育ちました。
大人になる頃には街で一番の美人となり、引っ切り無しに結婚を申し出る男が絶えなくなりました。
しかしかぐやは誰からの申し出にも、首を縦に振りませんでしたので、その噂を聞いた公家のお偉い様方が、籠に乗ってかぐやのハウスへとやってきたのでありました。
かぐやの家に五人の男達が並びました。どいつもこいつも気品があり、一人を除いてはかなりの上流です。
かぐやは五人を見て、それぞれに課題を申し付けました。いきなり突っぱねるには粗相があると判断したからです。無理難題を申し付けて、体良く追い返そうというのでありました。
偉そうにふんぞり返るオヤジには龍の首の飾りを、イケメンだけど世間知らずの男には燕の子安貝を、金に物を言わせる意地汚い坊ちゃんには火鼠の毛皮を、人の不幸を快楽とする麻呂には蓬莱の玉の枝を、そして幼馴染みには手料理を要求しました。
「「お前だけハードル低くないか!?!?」」
四人の公家が眉をしかめましたが、幼馴染みはとぼけました。
そして直ぐに家に帰ってサッと青椒肉絲を作った幼馴染みは、サクッとかぐやと一緒にディナーと洒落込み、酔った勢いでそのまま初夜を迎えましたとさ。