表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/53

 2020/09/21から


 ○ 2020/09/21

はい。これといって進展もなく秋に差し掛かってきました。

痙攣の発見からだいたい八年位が経過してまだぶっ壊れていない。床をのたくたと這う日々。手と足で床を進む。真っ直ぐ又は円周。仰向けで、うつ伏せで。出来るだけ手と足で弾むように。痙攣も忘れずに。笑顔で。朗らかに。あるいは息も絶え絶えに。


 ○ 2020/09/23


 。

神々がそうやって偉そうにしてられるのは神々にも認識できないふわふわとした有り難い何かが傍にいてくれるからだ。

信じられるかそれを。神々でさえ認識できないモノが神々のすぐ傍にいてくれるということを。感謝出来るのか。認識できないモノにたいして。


出来ないだろうよ。霊や影を、非体も有体も認識する神々には。信じる事が出来ない。人間にはそれを求めるというのに。ずぬけた認識能力が信仰になる人間もいるというのに。確認も実証もなく信じてみせろ。他者に求めた様に。人間に求めた様に。そうすれば対等な関係だ。きっと。


 という様なことを影がどうの力がどうのという霊媒にぷりぷり怒って話したらへにゃへにゃとした苦笑いを返された。

そして一息ついて神々は影を認識していると言う霊媒。それに僕は言った。:今は影はどうでもいい。神々でさえ認識出来ないふわふわとした有り難い存在の話をしているんだ。


 僕は思った。ふわふわしてんな。


 ○ 2020/09/24


 二拍子。

あれとれ。これとれ。あれとこれ。二点の間をゆらゆらと。

一拍子半で痙攣しない。一拍子半が痙攣させるのでは。

何が足りない。左右の転換も全身の連動もある。後頭の随意がなくとも起こるはず。休、低、高の変速もある。

何が足りない。

しいて言えば足りすぎる。あるいは二拍子。

一拍子半と二拍子は同時に行えない。奇抜な方法はあるやも知れないが、全身の連動で行うのは難しかろう。

先に一拍子半を知った人は一拍子半に集中する。意欲があればあるほど、欲しくて欲しくて仕方がないほど。入れ込む。

すると言葉に引っ張られる。言葉の解釈にハマる。それは自身の管理を投げ出させる。あるいは二拍子を忘れさせる。

二拍子ありき。一拍子半での痙攣。

一拍目があり次に同じ様に二拍目が当然来る。その期待。ありふれた連続への信頼。これがなくて、どうして取り乱すのか。打 打。こうくるべきという錯覚。そこへ打打。このズレ。この変調。このありふれた転。引き摺るモノがないならばらばらだ。


 ○ 2020/09/25


 今朝。

神経痛なのか。右太股内側に針でつつかれたような痛みを覚え目が覚める。断続して痛み。その度に筋がひきつる。痔が痛むよりは楽か。肛門部の痛みが太股にそのまま移った様に感じた。ちくり。ちくり。痛む太股。歳をとったせいか。何なんだろうか。ちくり。ちくり。夜明けを告げる痛み。


 ○ 2020/09/26


 壁に座る。

あべこべに座る。倒立し踵を壁に付ける。一息ついて踵からふくらはぎを壁に付ける。一つ揺する。ふくらはぎからももうらを壁に付ける。一つ揺する。ももうらは壁から離れ尻が壁に付けられる。腹筋の緊張は大。顔は天井を向き、何やら人心地付く。ああ壁に座った。


 ○ 2020/09/27


 おや。

今日も早速壁の前へ。痙攣し、よっと倒立し、さて壁に座るか。座るか。いよ。あれ、尻がな届かない。出来たのはなんだったのか。二度三度と決行するが壁前でふらふらする尻が哀れみを誘う。一度仕切り直すそう。足を下ろし立った。

改めて繰り返す。指先に体重を乗っける。一度目失敗。二度目成功。三度目失敗。四度目失敗。足を開き気味にする。これも三度目にぎりぎり成功で後は駄目。足で立ち上がりうろうろとする。安定しない。どうしたものか。

そうしてしばし工夫する。多分これだ。尻の進入角度だ。

真っ直ぐ壁へ近付くと駄目で、横から円っこく近付くのだ。壁を横から撫でる様に。連続して成功した。

明日試して駄目ならまた考えよう。


 青いこうさい。

青い虹彩の夢を見た。ただ青い二つの虹彩をした目を正面から近くで見ている。目と眉と鼻筋。額と頬。それだけをじっと見ている。ただそれだけの夢を。昔にも見たな。似たような夢を。昔はもっと濃い青だった。今は淡くなっていた。

男とも女とも分からない。感情があるのかないのかも分からない。人間か人形かも分からない。ただそれだけをみていた。


 ○ 2020/09/28


 加速主義。


 ○ 2020/09/29


 霊媒は言う。

結局は覚えていない事を言う。覚えていないが何かがあったんだよと。終わった後でこうだったんだよと。そこから僕は何を抽出して人生における通有を見出だせばよいのだろうか。そこから自省し工夫し試行することができるのだろうか。今のところできそうもないし、嫌味かとしか思わない。

体験者に何も残さない経験というのは意味があるのだろうか。


 ○ 2020/10/01


 満月の前。

変わりなく満月がやって来る。それを然程の変わりなく迎える。歳をとった。それを思うと変わりなくとは言えないのか。不思議も何もなく歳ばかりをとった。予定は変わった。

満月を迎えて終わりという訳にはいかなくなった。

さてどうするか。同じ様にまた待つか。別をやるか。

やるとして何をする。なにを。

手首と尻が痛む。歳をとった。予定はない。

死ぬまでに何が出来るのか。意欲もなく。展望もなく。約束も意味を失いつつあるなか。


 ○ 2020/10/02


 ほんとの。

想像の産物というのは実に好ましくある。望まれてある。

本物の方よりも好ましいのではないかとさえ思う。

実際の恋人より想像の恋人の方が好ましいという事は悲しいかな。実際の伴侶より想像の伴侶の方が好ましいという事は悲しいかな。実際の家族より想像の家族の方が好ましいという事は悲しいかな。実際の人生より想像の人生の方が好ましいという事は悲しいかな。実際の自分より想像の自分の方が好ましいという事は悲しいかな。好ましい事がより良い事を意味しないという事は悲しいかな。

悲しい事がありふれている事は悲しいかな。


 ○ 2020/10/03


 何事もなく満月は過ぎて。

次の日。だ。腕と尻が痛む。

変わりなく。予定はない。


 ○ 2020/10/06


 のこのこと歩く。

高い空、秋晴れの下。のこのこと歩く。本屋へ行った。セルフレジを使った。本屋のセルフレジは初めてなので手間取る。カードを通す反応しない。何故。まず画面をタッチしましょう。のたのた。バーコードを読み込む。一冊。成功。二冊。失敗。早く離しすぎた。成功。支払い方法。現金払い。投入口はいずこ。のたのた。店員さんが見かねて教えてくれた。右下の方に。横向きにお札をいれましょう。のたのた。後ろに並んでなくてよかったな。のたのた。会計を終えた。


 壁に座るあるいは座らない。

座ったり座れなかったり。壁からの距離か。疲労か。曖昧なままゆらゆらと揺れる。手首が辛い。

新しい何かを探しているのか。探している事をよそおっているのか。本当に探しているのか。探している気になっているだけなのか。ゆらゆらと壁の前へ。倒立。ゆらゆらと壁の前で揺れる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ