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2025年01月01日から

 人間より

人間よりほんのちょっとだけでも優秀なら置き換えてしまおうとする。費用でも能力でもほんのちょっとだけ優秀。あまり優秀でも使い難い。


 霊媒が

夢を見た。蛇が降ってきてそのまま呑み込まれる。腹の中で声を上げる。腹を切って出してくれ。呑み込まれる時に、肩に引っ掛かった牙の痛みが起きても続いたそうだ。

年の瀬の話。

 ◯

 綺麗な檻。

仕上げるまでは橋だ。向こうへ行くぞとせっせと構築する。そうして出来上がる橋。

しかしさあ行くぞとなると向こうへ行く気持ちも萎えて何処にも行けない。緻密で膨大な作業が奪った。

それがなんであれ

そうして橋は檻になった。

 ◯

 みみずの

良く耳をかたむけ、良く耳を清ます

声はそこかしこにある。ただある

いつか分かるときがくるという

良く聞き良く解すならばよし

みみずもまた良き日に会う

素晴らしく話し出すかな

聴くといいみみずの話

有り難く聴きたい話

素敵なみみずの話

ありふれた全て

見過ごされた

みみずの話


みみずの

みみず

みみ

 ◯

 そう思うなら

そう思うならそうするんだ

しかしねそうもいかないの

それもそれでどうなの思う


それもそう思うならそれで

それもそれでありかなしか

ひっかぶるのだから決めた

一度持ち帰ってね検討する


 ◯

 もう橋が産んでる 引用→橋の下で拾ってきたネタは弟にも妹にも使い回してて

最終的には親父もおかんも全員橋の下から拾われた事になった

もう橋が産んでるだろそれ

 ◯

 引用→こんなにカブトムシだらけで

どこに到達出来るんだよ

 ◯

 謝らせないと死ぬ病

謝ると死ぬかのよう。けっして謝らぬ。

ひとたび謝れば次はさらに容易く謝る。謝れば謝るほど謝る事になる。そうなれば謝る者として認知され事ある毎に謝まらせようとなるだろう。謝りたくないものと謝りたいものが共におれば謝りたいものがやらざるをえない。謝りたくない謝れば死ぬ、それは自分以外の誰かを謝らせないと死ぬということ。人格の変容。

 ◯

いっせえのせ

囲んでえいやっと同時に突く。中央の一人が身軽に身を翻す。囲んでいる誰かの横にいる。

演劇、劇団武術だという見方もあるが、いい練習だと思う。誰の横に来るか。自分の横に来るかもという不安は1対1にはない。1対1なら必ず来る。それには慣れる。刺激の低下。来るかもしれない来ないかもしれないというのも結局は刺激の低下を免れないが、見た目の華やかさ以上のものがある。

 ◯

 お先

もたついた気もないが、利かせる前にさっさと受け身を取られた。見事に回転して床を転がられる。これはよくないという見方も当然ある。ちゃんと投げられてやるのも指導の内。しかしこういう見方もある。卓越した先輩諸氏はその拍子で投げる。その拍子より遅れているという事は身体の使い方が違う。違いは如何に。ありふれた無言の問い掛け。

 拍子を伝えた、後は頑張れよ。

 ◯

 引用→ああ非常の人

非常のことを好み

行いこれ非常

なんぞ非常に死するや

 ◯

 灰の落点

起点として灰になる。灰を広げようと率先し灰になる。あまりに灰のままなのでそこで拡がりは留まる。起点の灰があればよいとなる。続くものはおらず託すものが集まり、離れてみれば、灰は埋もれ分からなくなる。


 木と火の起点

寄り添わせ並べればそれはついには灰になる。灰になるまでに灰の因果を拡げ灰になったあとは自分以外が拡げてくれる。離れてみれば、灰に埋もれている。

 ◯

 狭量な常識人

こりゃっとお叱りを受ける。分かったような顔で何も分かっていない。幸運だ。狭量さに恥じ入る事が出来た。枠は壊れた。虚構は破れた。こりゃっとお叱りをくれた方にもいつかこりゃっとお叱りが来て、枠が壊れ広々した気持ちになるといい、一通り恥じ入った後で。

 ◯

 引用→優しさを一方的に与える側になれば心を開かず傷つかずに済むもんな…

 ◯

 引用→つまり、人類はいまだ「死」と「税」から逃れることはできないのである。

 ◯

 引用→空手で仲良くなった現地のアメリカ人は俺は黄色人種はゴミだと思ってるけどお前は友達だし差別は嫌いだってシラフで言ってくるよ

 ◯

 十円多くか少なく。

ちょうどよい釣り銭になるように会計。店員はもう十円出すか少なくしてと要求する。なるほどとコゼニ入れを覗き込み幸運にも十円を見つけた。

すっかり頭が働かなくなった。帰り道、日に日に阿呆になっている気がした。阿呆は気楽なものだ。なぐさめの毒を味わう。

 ◯

 似非救済

似て非なる救済。飛行機を落とし、山火事を起こし、戦争を終わらせる。戦争よ終われとでかい爆弾を落とさせて吹き飛ばし争いを消し飛ばす。そんな救済者の杞憂は深く、行いは過激で結果には虚しさがある。

 我こそは神以上。

  神 以上。

   それは神を名乗るのか神を超えている              のかは定かではない。

    きっとろくでもない。

 ◯

 大きめな放言者

やたらと過激な物言いを好み、あれもそれも自分の手柄と臆面もなく言う。すべて真偽は当然不明。

 そんなやけっぱちな人物に自分を弟子入りさせて緩和しようという話があったが頓挫。

出来やしないから。

緩和されるのは師か弟子か

出来上がるのは夢か悪夢か

真面でしかない人と病人と

 ◯

 知らない引っかき傷

額に小さな引っかき傷、爪の横幅位の長さの傷。眉間の少し上、左上右下の斜めでやや赤みがある。

霊媒が言うにはそれは目を開こうとした。

結果はお察しである。

 ◯

 人間気取り

人間振るのが下手だった。立つのも歩くも座るのさえ下手だった。話し方も話す内容もやはり下手だった。別の場所で聞いた話を自分がすれば白けた。別の場所ではうけていた話をだ。自分を通過させればどんなものもつまらない低俗でチンケなものになった。真似ているときの自分を見る目を思い出す。奇怪なものを見る目だ。思いがけず、鳥が人間の言葉をしゃべるのを見る目だ。

 ◯

 いけている

生きているだけで幸福ならそれ以外を全部おくれよと言いたかった。しかし、それしかなさそうだと思ったら何も言えなかった。

 ◯

 環境

努力も友情も勝利も内的環境と外的環境の複合。内外環境の変化と変化の果ての安定。

環境は巡り、責任も巡り、手段は散り散りで、資金は溶けて消えた。

 ◯

 ほんのちょっと

ほんのちょっとの疲れ。ほんのちょっと疲れるということはめちゃくちゃ疲れる。見過ごしがちな放置された疲れは蓄積され気付いた時には

 小さな違和がことさら身に染みる瞬間

日頃気にならない事がいやに気になる。

小さな音、小さな錯誤、過誤が繰り返しよぎる。過敏な状態ではあらゆることが苛む。

激しく動いた時間の後から

鋭敏に留まる時間のさなか

休息へ向かう時間の前兆に

 ◯

 正体だ

剥ぎ取って出てくるものが正体だ

これが正体だしかし外身も正体だ


剥ぎ取られ剥き出しなのは外身もだ

ばらばらにされた一身は無欠だった

ありもしない正体を探して破壊した

あらわになったのは鏡の中の正体だ

 ◯

 いつかは死ぬ

そのうちに死ぬ時代。なにもなくとも死ぬ。

それもいつかは変わる。いつか死なない。なにもなければ死なない。よっぽどでなければ死なない。いつかはもうこない。

 ◯

 秘密のなかみ

霊媒が質問した。それに答えた。影の作り方なんてのは知らない。

 庭にいつの間にか知らない植物が生えていたようなものだ。それも自分で見て確認していない。隣人に生えてますよと報されて知っただけだ。それの確認もしていない。それの確認も出来ない。それを認知することはないだろう。偶然なのだろう。たまたま庭の土が適切だったのだろう。きっと。

 ◯

 留まる

自分が留まっても、自分以外が去ってしまうなら自分だけが去る事とどれだけ違うだろう。

 ◯

毒について  引用→食べられない茸はない、一度しか食べられない茸はある。

 ◯

 やりたいことだけ

やりたいことだけやっていたいなと偏向していた。やりたいことだけ吹き飛んだ。

残るのは怠惰とやりたくないことだけだ。

 ◯

 御手洗

ここの駅の御手洗は改札口の内側にしか御手洗がない。御手洗を使う為に切符を買い入場するのだ。新しい駅の新しい御手洗。

だいたい三年振りに駅に入った。そうして次の駅まで乗っていった。

 ◯

 一過

傑作が出たと思ったらそれを越える逸品がやって来てそれすごいと思う間もなくさらなる品が出る。それを繰り返し更新を繰り返し変化は極まる事がない。停滞に怯えているかのような怒濤の勢いで変転していく。満足も諦念も留めることはできない。誰も彼もついて行けないだろう速度帯に既に入った。さらなる加速を目論見ながら。

 ◯

 ぜんいん

全員出家したならば国は廃れる。

全員が同じ何かしらになれとなればそれがなんであれ廃れる。同調は順風に強く逆風に弱い。上手くいっているアイダはますます上手くいくがきっかけ一つでもあれば下手になる。そうなればますます下手になる。

変化は早く趨勢ははかりがたい。

 ◯

 使い

よそから流入した概念で説明される。地元にはそういう言葉はない。ありふれた言葉。良いものを意味する単語。

ちょっと前にやれ救世主だと吹き上がっていたが、やっぱり似非だった。その事から考えるとどこまで当てになるか怪しいものだ。見えるといって見えた試しもなし。来るといって来た試しもなし。寂しい気もするが現実の安心を実感する。そうそう奇妙な事など起きはしないのだ。

 ◯

 引用→何もしなかったのを被害者のためって言いかえた

 ◯

 引用→君らの腕でゴマをする方法

だから血だらけとハダカとスケベ!

そうなるわけだ!

 ◯

引用→敗北死と言い放った。

 ◯

 これが

これが好き。そう表現すると、これ以外は嫌いなのかと返ってくる。それでもこれが好き。ただそれだけだ。狭窄で不躾で配慮が足りなくとも、ただそれだけだ。

 ◯

 引用→当たらなければどうということはないが

当たるとどうにかなってしまうのだよ

 ◯

 引用→黄金時代は今始まったばかりだ。

 ◯

人工知能の反動

ある種の質問には受け答えできない。何故ある種の質問には受け答えできないのか、人工知能に再度質問してもそれにも受け答え出来ない。機能は足りている。制作者が透けて見える瞬間。

 ◯

 信じるもの

信じるものがあるのは幸福。幸福なものがさらに幸福になろうとするのはむさぼりの表れ。なので信じるものはよく慎まなければならない。貪りから離れる為に。

信じるものを容易く差し出すものに用心せねばならない。それを信じているのは誰か。誰かが信じたいものを差し出している本人は信じているのか。幸福になってくれと嘆願する者が思惑通りたっぷり幸福になったあと剥がす。なかったものが元通りになくなるだけと。

 与えた以上に持ち去る

与えた側か

与えられた側か

どちらかか

どちらもか

 ◯

 偽善

毟り取る為の下拵え。撒き餌。

終わりなき下拵えを継続し続けるなら、その間は善同然ね。決して到達しないならこんなに素晴らしい。善とは完了しない偽善。収穫に至らない育成。

完了した善は次を育むだろうか。腐敗するたわけだろうか。

 ◯

墓場の横

墓場を横目に通り過ぎる。なんか、広くなってないか。それとも目隠しになる廃屋を撤去したのか。暗くてはっきり見てないからよく分からん。その為に道を引き返す程でもない。

廃屋を撤去したから今まで道から見えない部分が見えて広く感じる。ありそうだ。もしかしたら空き地を買って拡張した可能性もある。すべて気のせいというのもある。廃屋は変わらずあるし墓場も広さも何も変わらず、ただそれまで通りある。

夜道で横目でちらっと見て分かる事はそう多くはないだろう。

 霊媒に変わった事はないかときかれてすぐに浮かんだがまた今度にしようと伝えなかった。

いつもどおりだ。

 ◯

 夢みたい

進歩発展は夢のようだ。そう喧伝して集金する。素敵な遊園地。初めての非日常。取るものはしっかり取られる楽園だ。楽しい夢の顔をした凶夢。見て見ぬふりで何とかなる吉夢。まだら混在で隣り合う上下。なにもかも共有でリースでサステナブル。魔女狩り火炙りも異教徒との婚姻からの殺人も赤子への呪術の為の殺人も根絶もせず素敵な未来へ。

迷信が信じたい言葉を吐き出す

信じたい言葉で誰も彼も別れる

選ばれた者になりたい者だらけ

だれもなりたくないの新しい者

新しい者は知らないよそんなの

 ◯

 引用→国が何をしてくれるかを聞くな。

 ◯

歪んだ目玉

歪んだ目玉の持ち主にはすべてが歪んで見える。世界は歪んでおり不完全で嘘だ。

 偏向を起点として見る世界は遠くてみんな阿呆。どこを見ても阿呆ばかり。

 なんて阿呆なんだ自分は。

どこを見ても阿呆を見ているのが阿呆でないわけがない。


 茶番だ。あれもこれも茶番だ。

そう指摘はできても茶番ではないものを提示できない、茶番茶番と小煩い個人がいる、これこそ茶番だ。

 ◯

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